去るカレーと来るカレー
昨年末に好きなカレー屋さんが閉店してしまった。
この世で一番美味しいカレーが食べられる店だと思ってたからショックだった。
20代の頃、近所にインド料理屋さんができた。とてもオシャレな店だった。当時はインド料理が珍しかったこともあり、興味津々で行った。
サラサラのカレー、焼きたてのナン、タンドリーチキン。全部初めて食べた味だったけど、最高に美味しかった。
このお店のおかげで、カレーが大好きになった。
美味しいカレーが食べたければ、その店に行けばよいとわかっていたので、安心してめったに行かなかった。それなりに高価だったし、特別な日に行くお店だった。
しかし、その店がコロナの影響で閉店してしまった。
ショックだった。食べられるうちに、もっと行っておけばよかったと思った。
全国的に自粛ムードが一番高まってた時期だ。
スパイスを買ってきて自分でカレーを作ってみたりもした。それなりに美味しいものができたが、満足できる出来ではなかった。
ここから、カレー屋めぐりがはじまった。
どこも美味しいカレーだったけど、もう1回来たいと思う店は少なかった。
そんな中、発見したのが冒頭の閉店してしまった店である。
最後の1サジを食べた瞬間に、もう一度食べたいと思った。
興奮して、娘や友達を連れて行った。
閉店の報を受けて、とてもガッカリした。繁盛している店だったから、なくなるなんて想像もしてなかった。
けれど、今、新しいお店がどんどんオープンしていってる。
そして先月、何度でも行きたいカレー屋さんを2店舗発見した。
美味しいカレーと別れて、また美味しいカレーと出会う。
まったく人生ってヤツはさぁ
的な何かを感じた気がした。
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