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のぼ〜る広報のイチオシ〜広島東洋カープ投手編〜

 本記事の筆者・のぼ〜る広報が、各チームのイチオシ投手と野手を1人ずつ紹介シリーズ、題して「のぼ〜る広報のイチオシ」。曜日は具体的に決めていませんが、随時更新していくシリーズものとなりますので、投稿した際は気にかけてくださると幸いです。第19回は、強心臓持ちの剛腕投手・矢崎(旧姓:加藤)拓也選手です。

矢崎選手ってどんな人?(成績)

 1994年12月31日と、大晦日に東京都中野区で生まれた矢崎選手は、身長176センチ体重95キロととてもがっしりした体格をしています。高校、大学と慶應義塾に通っており、高校時代には甲子園出場はなかったものの、大学時代に150キロを超えるストレートとピンチでも自信を持ってボールを投げ込むスタイルで通算24勝をマーク。そのピッチングが評価され、2016年のドラフトで、この年25年ぶりに優勝を果たした広島に1位で指名されます。背番号は「13」に決まりました。
 矢崎選手は2017年のルーキーイヤー、4月7日のヤクルト戦にプロ初先発初登板しましたが、その内容が圧巻のものでした。豪速球と鋭く落ちるフォークで相手打線を次々に打ち取っていくと、気がつけばノーヒットで9回の攻防へ。9回一死まで漕ぎ着け、もしやこのままプロ初登板でノーヒットノーランを達成してしまうのではないかと思われましたが、あと2人のところでバレンティン選手にヒットを打たれ、残念ながらノーノーは達成できませんでした。直後に降板し、完封も逃してしまいましたが、初登板ながら8回1/3を投げ被安打1無失点の驚投。見事プロ初勝利を挙げました。
 しかしその後は三振こそ奪えるものの制球力の低さが露呈し、年々防御率が悪くなっていく一方。21年は防御率11点台に終わりました。
 ですが、22年は覚醒。制球難がある程度改善し、中継ぎとして一軍に登録されると、自分のピッチングスタイルと上手くマッチングし、47試合に登板して防御率1.82、奪三振率は9.30と栗林良吏選手に繋ぐ「勝利の方程式」の一角を全うしました。シーズン中には、満塁のピンチで登板し無失点で切り抜け「矢崎の22球」として話題にもなりました。23年は昨シーズン以上の飛躍を期待します。

矢崎選手ってどんな人?(エピソード)

 広島にドラフト1位で指名された矢崎選手ですが、なんと指名された当時の苗字は「加藤」でした。それでは、なぜ現在では苗字が変わっているのでしょうか。それは、"加藤"選手が結婚した時に籍を変え、心機一転、登録名も変更したからです。プロ野球選手で奥さんを持つことは決して珍しくありませんが、籍を妻側に変えてさらに背ネームも変更するという選手はなかなかレアケースだったこともあり、覚えている方もおられるのではないでしょうか。変更当時の記事では

広島は14日、来季から加藤拓也投手の登録名が矢崎拓也に変更となると発表した。
 ユニホーム背ネームも「KATOH」から「YASAKI」となる。
 加藤は今年1月に入籍しており、鈴木球団本部長は「結婚を機に籍が変わった」とだけ説明。妻側の籍に入ったことから名字が変わっていたようだ。来年から戸籍通りの名前で心機一転、勝負する。
デイリー 2018年12月14日の記事より一部抜粋

 とあり、婿入りしたのかどうかというところまでは分かりませんが、登録名まで変更したというところに、矢崎選手の覚悟が見て取れますね。21年からは背番号も「13」から「41」へと変更になったことで、入団時からは選手名鑑上ではほぼ別人のようになりました。しかし背番号の変更なども功を奏したのか、22年は先述したようなブレークを遂げました。

矢崎選手のここがイチオシ!

 筆者の矢崎選手の推している部分は、

ピンチの場面でも笑っていられる強心臓っぷり

 です。それを象徴していたのが、2022年5月15日のヤクルト戦でした。
 7回に登板した矢崎選手は四球を2つ与えてしまうなど制球を乱し、二死一、三塁の場面を迎えます。すると打席の宮本丈選手に打たれるのですが、打球は三塁線を切れてギリギリファールに。レフトからの返球をもらった矢崎選手でしたが、なんとこの状況でニヤニヤしながらグラブを押さえるのでした。この時点で5-5の同点、一打勝ち越しを許していたかもしれない状況で、この強心臓っぷり。このあとは後続をしっかり打ち取り、1イニングを無失点に抑えました。
 それ以前にも、四球を与えるとふてぶてしい顔をするなど、なんというか周りの投手とは少し違う次元を行っています。よく投手は孤独というので、このくらいプライドが高い方がちょうどいいのかもしれませんね。

 以上が矢崎選手の紹介でした。投手向きのメンタルを持っている矢崎選手は、豪速球を武器に23年も勝利の方程式入りしてほしいですね。
 最後までお読みいただきありがとうございました。

出典

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