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コトン⑰

小学校3年生くらいの頃、母、姉と桃のマークの中華チェーン店に行った時。

デザートに注文した「オーギョーチ」が残り1つしかないと店員さんに言われてしまった。

こだわりのなかった姉はすぐにマンゴープリンに切り替えたが、母(親)は子どもに譲ってくれるものだと信じて疑わなかった僕は「オーギョーチじゃなくてもいいよ」と伝えた。

すると母は「やったー!」と喜び、「それじゃあオーギョーチ1つとマンゴープリン2つで」と頼み、そのままオーギョーチを食べた。

「最後の一つだから小さいのかき集めたみたいになってる」(みたいなことも言っていた)

僕は涙の味がするマンゴープリンを食べた。


ーーこれが村田家に伝わる「オーギョーチ事件」である。

(写真はタイで撮った甘いご飯と甘くないマンゴー)


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