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【Re:】鑑定士と秋田と年齢と

「で、お前はどうしたいの?」

私が新卒で入った会社はキャリアデザインセンターという人材会社です。入社直前にリーマンショックが起き、制作職で内定をもらっていた私も、営業職配属となったのがキャリアのスタートでした。

上司も先輩も同期もコミュニケーション能力・地頭・胆力どれをとっても優秀な方が多く、頭でっかちだった私の根拠のない自信は秒でぶっ壊されました笑(そして全然売れなかった笑)

新卒というのも最早15年前の話ですが、その時の経験や掛けて頂いた言葉も今なお大切にしています。

冒頭の一節は新卒時代に上司によく投げ掛けられたものです。世間的には新年度の季節。原点に立ち返る意味でこの言葉を思い出しながら書いていこうと思います。

不動産鑑定士になって6年

さて、気が付けば不動産鑑定士登録をしてから6年が経過していました。

登録の通知、懐かしい

最近はSNSでも実名・匿名問わず不動産鑑定士の方が増えていて、ポジティブな投稿もリアルな投稿も増えていてとてもいいことだと思います。

私が受験生の頃Twitterは閑散としていて2chくらいしかなく、やれ老害の巣窟だ、やれオワコンだ、稼げないだの散々な言われようで、私も私で見なきゃいいのにわざわざネガティブな情報を取りに行っては落ち込んでいたものです。

ただ、前職に入って見方が大きく変わりました。業界の方はご存知かと思いますが、私の前職は外部の鑑定士と提携しながら仕事をすることが多いです。

私は東北支所の所属だったので、北海道、東北の先生方と関わる機会を多く得ました。そこで、業界のリアルな話も結構聞くことが出来ました。

そこで感じた結論は、結果を大きく出している方もいれば、最低限の範囲で仕事を受ける方もいて、結果の出し方は様々である。という当たり前過ぎる話です。

前職で行った根室、納沙布岬また行きたい

これ当たり前の話なのに、資格の話になるとどうも横並びに議論がされている気がするんですよね。

◯◯という資格は食える、食えない…などなど

ただ、その資格・仕事が必要か否かを決めるのは資格保有サイドではなく、お客様かなと思うんです。

だから、資格保有者の中でもいろんな方がいて、お客様に支持される方は大きな成果を得られるのだと思います。

また、鑑定士は結構いろんなキャリアパスを描ける仕事だなとも感じています。

鑑定業界で勤務する方もいれば、不動産金融の分野に進んだり、企業内鑑定士とかいろんな方面に行く方もいますよね。

独立組にしても、都市部か地方かの選択もあるし、専業でやる方もいれば他士業と組み合わせたり、投資分野に力を発揮する方もいて様々です。

私は地方独立組ですが地方でもきっちり稼いでいる方もいます。公的な評価がある分、ゼロベースの起業や他士業と比べてもアドバンテージがあるとも思います。

ポジティブな情報だけ取るのは良くないですし、ネガティブ情報やファクトを押さえてリスクも頭に入れなければいけませんが、過度に悲観し過ぎて行動が重たくなるのが一番良くないかも知れません。

要は自分がどう動くかだと思いますし、私はそう思って動いていきます。

秋田という地域について

資格と同じような構図で横並びっぽい議論がされがちなのが、地域ではないかと思います。

・秋田は賃金水準が低い。
・秋田は閉鎖的で新しいことを否定しがち。
・秋田は年配が権力を牛耳っている。
・秋田は若手が流出していて未来がない。

これは前職でいろいろ回っていた感想なのですが、上記の例示は秋田を他の県に変えても結構成り立ちます。というか地方都市は課題が結構共通しているのではないかと思うんですね。

そして、これも共通しています。
・地域の状況を変えようと取り組む人がいる。

私が知る限り、自分の地元或いは縁のあった地域を愛し、その地域をよりよくしようと取り組む方はどの地域にもいるように思います。

その上で、じゃあ自分はどうするのか?はやっぱり考えてみたら良いのではないかと思います。

先日参加したイベント、熱気ありました

あと、個人的に【地域】×【できない】は組み合わせとしてあんまり良くないなぁと思っています。混ぜるな、危険的な感じで。

例えば、「秋田だからこのサービスは受け入れられない」という話があったとすると、次の打ち手に繋がらなくなっちゃう気がするんですよね。

本来はそもそものサービスの問題点や提供場所、時間、価格などなど具体的な点を振り返るべきだし、うまくいかないのも経験じゃないですか。それを秋田で括ると一気に抽象的になっちゃう。

それでいてネガティブな事実も確かにあるから、あながち否定し難い感じにもなるし、同じような共感も得られるかも知れません。

でも、そんな感じでいると忍野メメに、「被害者面が気に食わねぇつってんだよ、お嬢ちゃん。」と突っ込まれてしまうかも知れません。

できない理由を地域に乗せるのではなく、より具体的に振り返り、本当に地域が要因なら別の打ち手を考えればいいだけなのかなと私は思います。

折角ならこの地域だからこそこれが出来るんだ!というものを積み重ねていけると良いですよね。私も頑張ります。

今年で秋田戻って丸5年です

年齢バイアス

私は現在38歳で、今年39歳です。Xによくある30代を雑に振り返るのをやってみると…

30歳:不動産鑑定士論文試験合格
31歳:結婚
32歳:不動産鑑定士登録
33歳:長女誕生
34歳:秋田に戻り家業入社
35歳:次女誕生
36歳:ShinwaAC立ち上げ
37歳:事務所移転、激動の一年
38歳:三女誕生

と、このように公私共になかなか激動の30代を過ごしております。気付けば3児の父になりました。

ようやく寝返りした三女

さて、もうすっかりアラフォーだし、白髪もシワもシミも順調に増えています。体重、体型は気にしていますが、それでも年齢を重ねた感はあります。疲れやすいし、お酒も弱くなりました。

そのせいか「もうすぐ40だし」というフレーズをちょいちょい出している自分に気付きました。でも、これちょっと危ないなぁと。

もちろん年齢による制限とかあるんですけどね。ただ、年齢を言い訳にするのはあまり望むところではないなと。

年齢については、逃げ恥のゆりちゃんのセリフがいいですよね。

あなたは随分と自分の若さに価値を見出しているのね。

私が虚しさを感じることがあるとすれば、あなたと同じように感じている女性がこの国には沢山いるということ。

今あなたが価値がないと切り捨てたものは、この先あなたが向かっていく未来でもあるのよ。

自分がバカにしていたものに自分がなる。

それって辛いんじゃないかな?

逃げるは恥だが役に立つ 11話より引用

年齢も地域同様ネガティブな側面より、こういうことが出来るようになったポジティブな面を見れる自分でありたいなと思います。

「で、お前はどうしたいの?」

資格、地域、年齢と書いてきましたが、どうにもバイアスが掛かりがちなものって多いように思います。

偉そうに書いてますが、私もしっかりこのバイアスに巻き込まれることがしょっちゅうあります。

ただ、本当に大事なのは自分の意志なんじゃないかと思うんです。だからこそ、「で、お前はどうしたいの?」と折に触れて自身に問い掛けようと思います。

ワールドトリガーでレプリカも言っています。
「それを決めるのは私ではない ユーマ自身だ」
(最近のワートリ、設定難しくない?笑)
※以下画像引用です。

引用:ワールドトリガー1巻より

新年度が始まり、秋田でも春の訪れを感じます。新卒時代の直向きさを見習いながら、当時の上司にもらった言葉を胸に頑張っていこうと思うのです。

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