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【徒然】思い出してくれるのはそんなに悪いことじゃない

僕の仕事は結構東日本大震災とも関連があって、事業再生絡みとかで震災の話もよく聞く。

震災について語るのはとても難しい。
僕は震災で直接的に被害を被った訳ではなくて、今は仙台にいるから震災関連の情報に触れることは多いけれど、実際に体験した人の想いや大変さはやっぱり想像するより他ない。

3月11日になると震災関連の記事やブログなんかが増える。今年だった気がするのだけれど、震災について『祈ることしか出来ない』とか『忘れちゃいけない』みたいな記事に疑義を呈する記事を幾つか読んだ。

そんな軽々しく適当なことを言わないで欲しいという趣旨で、実際被災地で被害に遭われた方の文章だったと記憶している。

それこそ軽々しくは言えないが、その気持ちは分かる面もある。被災地に何度か足を運んだけれど、もし実家があのような状況になったら『忘れることなんか出来ない』というのが正直なところで、『忘れちゃいけない』というのは当事者以外の言葉だなとはよく思う。

ただ、僕は正直なところ、そんな風に遠くから思い出す人々の気持ちって悪いものではないんじゃないかとも思っている。

それだけ人間って、自分の周りの世界が中心になりがちなんじゃないかと思う。

実際、僕が阪神淡路大震災や先の熊本地震のことを定期的に思い出すかというと殆ど思い出さないというのが正直なところだ。

確かに、3月11日に定型文やお決まりの文句を謳うように『忘れちゃいけない』というのはいかがなものかと僕も思う。

ただ、3月11日という一日だけであったとしても震災のことに思いを馳せたりすることってそんなに悪いもんじゃないと思う。

何の因果か僕は東北出身で、そして未だに震災関連の仕事にも携われている。

そういう中での発信もしていきたいし、3月11日でなくとも思い出せるきっかけが作れればそれはうれしいことかなぁと思っている。


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