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小寺の論壇:iPhoneのカメラが過大評価されつつある

知財、IT産業、ネット、放送、買ったもの、ライフハックなど、コデラの気になるところを語ります。


先日AV Watchの連載でBlackMagic DesignのBlackMagic Cameraを取り上げたことで、別の媒体からBlackMagic Cameraの特集をやりたいので手伝ってくれと声がかかるようになった。

ただその方向性が、BlackMagic Cameraを使えば凄い映像が誰でも簡単に、みたいなノリだったので、そういう方向性ならお手伝いできませんよ、とお伝えした。筆者も大人なのでまあ初心者向けの記事なのでそうしたキャッチコピーになるのはやむなしとは思うが、「誰でも簡単に」はさすがに違うんじゃないか。

どうもBlackMagic Cameraの登場で、iPhone 15 Pro Maxのカメラが過大に評価されているように思える。

■プロも使う⁉

事の発端はなにかと探ってみたところ、現地時間10月30日に開催されたAppleのイベント「Scary Fast」の映像が、iPhone 15 Pro MaxとBlackMagic Cameraを使って撮影されたことが原因のようだ。

・Scary Fast


本メルマガ読者はそこそこ映像関係の人が多いので「舞台裏」の映像をご覧いただければだいたいおわかりかと思うが、この撮影ではカメラがiPhoneなだけで、ほかの撮影機材はすべてデジタルシネマ用である。これだけの予算と人員と機材をぶち込めば、もはやiPhoneじゃなくてもいい絵が撮れますよね、という話である。

iPhone 15 Pro Maxはローンでも組めば買える。BlackMagic Cameraは無料。それとBlackMagic Cameraを使えば誰でも簡単にあのクオリティの映像が撮れますよ、は決してイコールではない。

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