【TFT】初心者向けまるわかりガイド【set11対応】

本記事は約2年前に書いたTFT入門・初心者向けガイドの内容を更新しつつ1つにまとめた記事となります。あのときからTFTもいろいろ変わったことがあるため、一部大きく修正執筆した部分もあります。ぜひ最後までお読みください。

以前のガイドはこちらから読めます。

この記事は文章のみの執筆を終えた段階で公開をしています。
そのため公開時には画像のない文字のみ記事になっていますが、今後画像を適宜追加していく予定なので読みづらい部分はご了承ください。


このガイドについて

まず、今回のガイドはこれからTFTをはじめる入門者、TFT始めたけどよくわかんないという初心者向けとしています。そのため、TFTをある程度プレイしたことがある人にとってはそんなこと知ってるよという内容が多いかと思います。この記事を読んでそう思った方やTFT結構面白いしおすすめかもって思った方が他の人にTFTを勧めるときのおすすめコンテンツとして使えることを最終目的として設定しています。目標はいつでも使えるTFTガイドです。

1つだけ前置きとして、TFTというゲームはセット(set)という形で定期的に大規模変更が入ります。変更というよりも内容が別のものに一新されます。そのなかでもどのsetでこのガイドを読んでも参考になるものを目指して書いています。また、記事の公開はset10に合わせて公開しています。そのためこの記事を後から読んだときに少しズレがある可能性がありますが、大きな違いにはなっていないと思います。その点をご了承の上ご確認ください。

その1:チームファイト タクティクス/TFTとは

チームファイト タクティクス、通称TFTは2019年に突如現れたDota2 Auto Chessのブームから生まれたいわゆるLoL版オートチェスです。このとき、TFTは開発期間18週でリリースされたことが公式から開発秘話として公開されています(参考記事:開発秘話前編/開発秘話後編)。TFTがテストサーバーでリリースされた時、プレイするのに1日待った記憶があります。
しかし、LoL版オートチェスと言われてもわからない人が多いと思います。そのため、TFT公式サイトでは、以下のように説明がされています。

ラウンド制のストラテジーゲームであるチームファイト タクティクス(TFT)は、7人の敵を相手に勝利を目指して戦う、フリー フォー オール(自分以外のプレイヤー全員が敵の対戦形式)のゲームモードです。ゲームの目標はただ一つ。自分だけの強力なチームを作り上げ、最後の一人になるまで勝ち抜くことです!

TFT公式サイトより

また、TFTは常に変化し続け、2週間に1回程度の調整と、数ヶ月に1回の大規模変更が続いています。特に大規模な変更が入るたびに世界観やゲーム性が変わり、それをセットと呼んだりしています。

説明だけでは伝わりづらいのがこのゲームの特徴です。実際にゲームの流れと共にみていきたいと思います。

TFTの進み方

まずは、公式の紹介動画を見るのが一番です。

この動画でTFTの紹介が全て凝縮されていると思います。チームを構築して戦い続け、最後まで残ったプレイヤーが1位になるルールです。
実際にプレイヤーが行う操作はシンプルで、チームを構成するユニット(駒)とアイテムを集め、盤面に配置するだけです。これがいわゆる”戦略”というものです。

常に変化し続け、すぐに次の戦略が求められるのがTFTです。戦闘終了後にはゴールド(お金)とXP(経験値)が手に入り、このお金と経験値により戦略が常に広がり続けます。配置できる駒が増えることもそうですが、配置次第で勝敗が決まることも日常です。駒にはそれぞれオリジンやクラスといったシナジーが存在し、シナジーによってチームが強くなっていきます。ゲームが進むとアイテムを手に入れることができ、アイテムを合成することで特殊効果を持ったアイテムを生み出すことができます。これらの要素が全て合わさってTFTです。

こうまとめてみるとかなり複雑に感じます。では実際に何をするのかを次で紹介します。


駒を集めてチームの『構成』を作り上げる

どんな試合でも、駒を集めること、そしてチームの『構成』を作り上げる・整えることが求められます。そして、これがこのTFTにおけるプレイヤーに求められることの全てになります。戦闘は全てオートで進みます。”オート”チェスですからね。

これこそがTFTの最大の魅力だと思います。複雑な要素をシンプルな操作で作り上げるからこそ、面白くハマれるのだと感じます。
何もわからなくて大丈夫です。「うーん、じゃあシナジーは君に決めた!」って言って集めてみましょう。集まっても集まらなくても戦闘している盤面があなたのチームです。
ということでまずは『構成』を作り上げるために駒を集めることについて考えていきましょう。

その2:ユニット、駒を集めよう

駒の基本情報

基本的なところから確認していきましょう。TFTの駒にはオリジンやクラスといったシナジーを持っています。これらは駒単体では意味がないものが多いですが、他の駒と一緒に盤面にチームとして配置された際に効果を発揮します。同じシナジーを持った駒全員を強化するものもあれば、シナジーを持っていない駒も強くなるシナジーなど様々です。

次に、駒にはそれぞれにコストが設定されています。コストは駒を購入する際に必要になるお金であり、基本は1から5で設定がされています。なんとなくお察しかとは思いますが、コストが高くなるほど、駒単体のパワーは高くなる傾向があります。コストの高い駒はラウンドごとにもらえる経験値によって決まるレベルが高くなると手に入れられるようになります。なので、ゲームが進むにつれて高コストの駒を手に入れられるようになり、低コストの駒を駒単体のパワーで圧倒できるようになっていきます。

そして、同じ駒を3体集めると駒自体がレベルアップし、駒のスターレベルが上昇します。スターレベルという表現が一般的かどうかわかりませんが、スターレベルは1から3まであり、よく星1、星2、星3という表現がされます。「1コストの駒を3体集めて星2にする」というなことを駒を重ねるとよく言われます。つまり、星1を3体重ねて星2にし、星2を3体重ねることで星3にする、ということになります。同じ星の駒を3体集めることによって星が上昇するので、星3を作るには同じ駒が9体必要になるということです。星が高くなるともちろん駒自体のパワーが高くなり、基本ステータスが上昇することはもちろん、駒の持つスキルも強化されます。

基本情報といってかなり長くなってしまいました。一度まとめると、
・同じシナジーを持つ駒を集めてチームを強化
・ゲームが進むと強い駒が手に入るようになる
・同じ駒を集めて駒単体のパワーを向上
となります。

プレイするときには上記の内容を意識できるのが一番だと思いますが、最初から「シナジーが〜」とか「高コストの駒を〜」とか考えることが多い気がします。では実際にプレイする際に何を考えていればいいのかを次に書きたいと思います。

まずは同じ駒を集める

細かいことを気にする前に、同じ駒を集めることを意識しましょう。特に序盤では、シナジーが複数個出る綺麗な盤面より、駒が重なって星が上がっている駒が多い方が強いことが多いです。また、序盤に重なった駒は中盤以降も活躍してくれることがあります。駒のコストが高いほど駒単体のパワーが高い傾向がある、という表現をしたのは駒の星自体で簡単にひっくり返るからです。何もわからないときのパワーイメージとしては

『1コスト星2≧2コスト星1』

くらいで大丈夫です。もっと言えば、

『1コスト星3>2コスト星2≧3コスト星1』

でも大丈夫です。星3にするというのは同じ駒を9体集める必要があるので、想像するよりもパワーが高いです。それだけ、星3にするということが難しいという訳ですね。

駒の注意事項

ここまで読んでおそらく多くの方が思ったであろうことにあらかじめ答えておきたいと思います。

それは「時間かかるけど最終的には星3にしたらいいんでしょ?」という意見についてです。これに関しては、やってみたらかなり難しいというのが答えです。このTFTというゲームは8人がそれぞれ1位を目指して戦うゲームなので、一つの要素として同じ駒の総数が決まっておりその総数から駒を引き合うというものがあります。
ここから先は確率やゲームのシステムといった少し難しい話が関わってきます。苦手な人は次の太字まで読み飛ばしてもらって構いません。大丈夫だよという方はここで具体的にイメージをしてみましょう。

”1コストの駒の1つの駒あたりの総数は30体です。そして、ゲーム開始直後は全員が1コストの駒A、B、Cしか引くことができません。このゲームでは8人全員が中盤も使いやすい1コストのAという駒を引こうとしています。そうすると何人がAの星3を作ることができるでしょうか。”

上記の数字は例であり、実際のゲームとは異なります。簡略化のためにこのような数値にしております。ご了承ください。
シンプルに考えるなら3人が9体引いて星3を作ることができそうです。3人が星3をつくるのには27体必要です。しかし、人気な駒はみんな引いて攻めて星2は作りたいと考えます。するとどうでしょうか。5人が星2までつくったとするとこれだけで15体引かれており、15体の中から6体を引かなければいけません。
そしてもちろん、1コストの駒は他にもたくさんあります。すると「1コストの駒を引くことができたけどAじゃなくてBの駒を引いた」なんてことがよくあります。ここでシンプルに考えましょう。1コストの駒は3種類、A、B、Cが存在します。それぞれ30体で1コストは合計90体です。Aを引きたいみなさんは90体から30体を探すので確率は3分の1です。しかし、みんなAだけを選び、BとCは一切見向きされなかったとするとAの数だけが減っていきます。すると全員Aを星2にしました。8人が星2にしたので3体×8人で24体引かれたことになります。結果、残りの6体を全部引かなければ星3にはなりません。しかもその確率はA6体+B30体+C30体=66体のうちの6体で11分の1まで減少します。そうなると1人しか星3を作れない計算になります。2人以上が星3を目指すと、駒の数が足りずに誰も作れないという結果になります。

ということで、結論はそもそも星3を作れないこともあるということです。今回は1コストに注目してみましたが、さらに上のコストである4コストや5コストに関しては何十試合に1回というレベルなんてこともあります。5コストの星3は作れたら1位がほぼ確定といっていいレベルの強さです。そのため、現実的に狙うことができる星3は3コストまでの駒に限られてきます。
しかし、時には星3を作って戦うこともあります。それは具体的な『構成』についてのときに考えていきたいと思います。


その3:お金を賢く使おう

お金の基本情報

まず、お金(ゴールド、G)は毎ラウンド終了ごとに貰えます。お金がいくらもらえるかについては計算することができますが、ここではゲームが進めば進むほど多く貰えると覚えてもらって構いません。そのため、序盤は使えるお金が限られており、終盤になるほど自由に使いやすくなるという考え方ができます。
そして、お金で1番大切なのは貯めることです。お金を貯めることで利子をもらうことができます。毎ラウンドごとの所持ゴールドが10Gごとに1G多くもらえ、最大50Gで5Gまで増えます。この利子はゲームの進み具合に関わらずどのタイミングでも同じ額貰うことができるので、早くお金を貯めておけばお金をより多く貰えることになります。

毎ラウンド貰えるお金の使いみちとしては、駒を買うためとレベルを上げるための経験値を買うための2つに利用されます。駒を買うために必要なお金は駒のコストで決まっており、1コストの駒なら1G、5コストの駒なら5Gとなります。

これまでレベルに関してほとんど触れなかったのでここで少し説明します。レベルは経験値が一定数溜まると上がり、購入できる駒のコスト上限が解放される、チームの駒の総数(盤面に置ける駒の数)が増えるといった効果があります。この経験値を4Gで4買うことができます。買うことのできる金額と量は固定で、2Gで2の経験値を買えたりはしません。あと経験値2でレベルがあがるときでも4G使って4の経験値を購入しなければいけません。


実はお金に関しての基本は以上になります。ラウンド終了ごとに一定額もらえて、貯めておけばさらに多くもらえるようになるという理解で十分です。それではここからはお金の使い方の具体例を紹介しますが、最初にざっくりと全体像をお伝えします。これだけ覚えれば賢くお金を使えます。
まず、最初はお金を貯めて利子をもらいましょう。お金があれば使いたくはなりますが、そこは我慢してまず50G貯めます。必要に応じて駒を購入しつつ、お金を貯めつつレベルをあげていきます。その後、目的のレベルまであげたらお金を使って目的の駒を引きます。これで強いチームを作れます。それでは細かく説明していきます。


お金を使って駒を買う

まず、お金はこれまで駒を買うために使うと何度も紹介してきましたが、ここで駒の購入システムについて紹介します。
駒はいわゆるショップ制で、毎ラウンドごとに5体の駒がショップに並び、プレイヤーはそれぞれショップの5体から駒を選んで購入することになります。ショップに並ぶ駒はプレイヤーごとに独立しているため、並んだ駒を早く買わないと誰かに買われてしまうということはありません。毎ラウンドごとにショップに並ぶ駒は変わりますが、このゲームは駒の種類が多く、毎ラウンド欲しい駒を自動的に買えることはまずありません。
そこで、このショップは2Gを消費することで再抽選することができます。このことをリロールといいます。1回リロールすることで別の5体の駒から選ぶことができます。もちろん、このときに同じ駒が出現することもあるので完全に別の駒が並ぶわけではありません。そしてリロールは基本的に最後まで使うような欲しい駒があるときにすることが多いです。

もちろん、1回リロールしたからといって買えるとも限りません。1回もリロールせず最初からショップに並んでいて買うことができれば、10回リロールしてもショップに並ばず買えないことすらあります。そのため、すべての駒をリロールまで使って引きにいってはお金は足りません。
だからこそ、本当に必要な駒を引くためにお金を貯める必要があります。お金を貯めることができれば目的の駒を引ける確率もかなり高くなります。ここでいう本当に必要な駒については『構成』についてで説明する予定です。

その前に駒を引くためのポイントをちゃんと理解しましょう。ショップにどのコストの駒が並びやすいかというのが自分のレベルで決まっています。一番最初は1コストのパワーが抑えられた駒を中心に、終盤は5コストの強い駒を引いて使えるようにするためです。そのため必要な駒のコストを引くためにはレベルをあげておく必要があります。

レベルにお金を使う

これまで何度も出てきたレベルについてここでしっかり触れたいと思います。レベルはプレイヤー自身のレベルであり、基本的には駒のパワーには影響のないステータスです。全プレイヤーはレベル1からスタートし、最高レベル10まで上げることができます(ガイド作成時点)。そしてレベルをあげていくことで盤面に出すことができる駒の数が増え、高コストの駒がショップに並びやすくなります。総合すると、駒には影響のないステータスですが全体のパワーを上げるためにはとても重要なステータスになります。

レベルは経験値を貯めて上げることができます。経験値はラウンドごとに2ずつもらえますが、レベル7や8まで上げるためにはかなりの経験値を必要とします。そのため、必然的にお金で経験値を購入してレベルをあげることが必要になります。ここのレベルにお金を使うことと駒を購入するために残すお金のバランスがコツを掴むまで難しい、逆にコツを掴めばある程度はランクが一気にあがるポイントです。

何も知らない状態だといつレベルを上げるべきなのか、経験値をいつ買えばいいのかということは全くわかりません。ここではひとつ基本的なレベルのあげ方についてちょっとした考え方と一緒に紹介します。
まず、ステージ2-5でレベル5になります。レベル5というのはレベルの中でも大きなポイントで4コストの駒が2%の確率でショップに並ぶようになります。そして盤面に5体の駒を配置することができるようになるので、駒単体のパワーだけでなく『シナジー』効果を発動させて戦うことが意識できるようになります。
続いてステージ3-2でレベル6まで経験値を買ってレベルをあげます。ステージ3は4コストの駒が各プレイヤー購入できる状態で基本的な駒のパワーが大きく上がりやすいステージです。レベル6は4コストが購入できる確率が多少ありつつ、2コスト3コストの駒が中心にショップに展開されるレベルのため、レベル5までに使っていた駒の星2を狙いつつその後に必要な4コストの駒を拾うことができる可能性があるレベルです。

最初の方に「50G貯めよう」と書いていましたが、このレベルのあげ方をすると50G貯まるのはだいたい3-5あたりになったりします。逆に一切レベルをあげなかった場合は3-1あたりで50G貯まります。どちらが良いというのは状況次第でこっちが良いということは全くありませんが覚えていてほしいことはレベルは将来的なパワーに結びつきやすく後半の結果に影響が出やすいステータスということです。低コストの駒が大切な場合はレベルをあえてあげないで低コストが多く並びやすいショップを維持し、高コストの駒が必要なときはレベルをあげて高コストがショップに並ぶ確率をあげることが重要です。これらの行動が最終的な結果として繋がっていきます。
このあたりの話はTFTというゲームに慣れていくことで実感していくことができると思います。最初は適度にレベルをあげて進めていくことをおすすめします。

お金を管理する

お金はTFTにおいてとても重要なリソース、資源になります。ここまでの内容で共感してもらえているかと思います。ガイドのなかでも文量が多くなってしまうだけ重要ということが伝われば幸いです。この章の最後として、賢く使うだけでなく賢くお金を貯めることも含めた管理意識について少しだけ触れたいと思います。ちょっとした細かい内容も含まれているので、なんとなく読んでおきたいという方は太字まわりを中心に目を通せば大丈夫なようにしてあります。

まず、基本は50Gよりどれだけ多く持っていてももらえる利子は5Gまでです。たとえ60G持っていても利子は5Gです。つまり、これは10G分リソースを溜め込んでいるだけの状態になります。
このときは経験値を購入するかショップの駒を購入してベンチに置いておくことをおすすめします。特に、TFTにはたまに「入れるだけでも得」な駒がいるため、そのような駒を抱えて置いてレベルをあげて枠が増えたらすぐ入れられる状態はとても強い状態と言えます。ですが、ベンチに置いている駒もまた溜め込んでいる状態なので溜め込まずに経験値を購入するとレベルが上がる状態のときもあります。しかし、このときはベンチの駒という形としてリソースを変換している状態とも考えることができるのでこれはプレイスタイルによる選択になると思います。

お金とレベルに関するテクニックとして『プリレベル』があります。これは次のラウンド開始時にもらえる2の経験値によってちょうどレベルがあがる状態まで経験値を事前に買っておくテクニックです。これをすることでラウンド開始時から次のレベルでショップが展開されます。
活用できるととても強いため全てのレベルでやりたいところですが、そんなことをしてしまうと利子が貰えなくなったりレベルをあげても駒を買うお金がなくなってしまうこともあるので使えるのかどうかといった判断も含めたプレイが必要になってきます。ただ、意識して意図的に実行できるとそれだけで差をつけられるテクニックにもなるのでぜひ頭に入れておいてください。

その4:実際に戦う

構成をつくる

これまでTFTのゲームシステムをメインに解説してきました。ここからはTFTのバトルや勝ち負けに直結する『構成』や『装備』、『配置』などについて触れていきたいと思います。

まずは『構成』についてです。構成とは盤面に出す駒の組み合わせのことをいいます。駒の基本情報のところで下記のような説明をしました。

TFTの駒にはオリジンやクラスといったシナジーを持っています。これらは駒単体では意味がないものが多いですが、他の駒と一緒に盤面にチームとして配置された際に効果を発揮します。同じシナジーを持った駒全員を強化するものもあれば、シナジーを持っていない駒も強くなるシナジーなど様々です。

構成は駒の持つシナジーを発動させることで駒単体以上のパワーを発揮させることを目的として組んでいきます。シナジーはPCなら左側、スマホなら右側に表示されているはずです。シナジーは同じシナジーを持っている別の駒が複数体盤面に置かれている状態で発動されます。表示されているシナジーのアイコンに銅や金の色がついていたら発動されている状態です。

構成をつくる上での考え方は大きく2通りで、1つ目がある駒が強いためその駒を中心に組み立てる考え方、もうひとつがシナジー自体が強いためそのシナジーを発動させるための駒を集めて組み立てる考え方です。
1つ目の、ある駒が強いためその駒を中心に組み立てる考え方は文字だけでも理解しやすいかと思います。単体でも一定のパワーがある駒を構成のメインとして活用し、その駒が持つシナジーを発動させることを中心に構成を組み立てていきます。この組み方で良いところは引きたい駒が明確でゴールが見えやすいことです。ここでのゴールは構成の完成形に到達することを指します。目的の駒を1体引けばいい、このステージには重ねて星2にしたいといった指針を立ててプレイしやすいことが特徴です。一方で、狙いの駒を全く引けなかったときには全てのプランが崩れてしまいます。
2つ目、シナジー自体が強いためそのシナジーを発動させるための駒を集めて組み立てる考え方ですが、こちらは少しだけ例を考えてみたいと思います。この考え方でよく活用されるシナジーは大きく攻撃力が上がるシナジーや全員が硬くなって倒されなくなるシナジーです。これらは駒単体でみたときにはパワーが若干足りないこともありますが、複数体集めることによるシナジー効果で飛躍的にパワーが高まり他の構成と戦えるようになります。この組み方では必要な駒を少しずつ集め、駒の種類を多く集めていきます。これによって構成が完成するまでの途中もある程度のパワーを持った状態で進めることができますが、狙いの駒が多い分複数体にリソースが分散し駒の強さを最大限出せないということもあります。駒が星2になれば…ということです。

駒の持つシナジーはパワーバランスの調整は入りますがシナジーを削除されることはありません。つまりそのセット中は構成の駒の組み合わせは変わることがないものになります。そのため、どの考え方でも最終的な構成の着地点をイメージしてプレイすることが大切です。


駒の役割と配置

構成は複数の駒の組み合わせで完成します。駒はそれぞれ違う特徴を持っていましたが、これまでのなかで駒が持つ役割についての説明を省略してきました。ここでは駒が持つ役割について構成を考える上で大切な構成全体のバランスという観点と共に考えていきたいと思います。

まず、駒には前衛と後衛の2種類が存在します。この違いは主に攻撃できる範囲が違います。前衛は駒自身の回りにいる相手の駒を、後衛は自分から離れている相手の駒を攻撃することができます。TFTの盤面はマス目で区切られているため、何マス先まで攻撃出来るかという攻撃範囲が数値として駒に割り振られています。ここでの攻撃範囲は基本通常攻撃で、スキルの攻撃範囲は別で設定されることもよくあります。駒は相手の駒が攻撃範囲に入るまで攻撃せず移動し続けます。このときに攻撃範囲が広いと移動しているだけの駒を一方的に攻撃することができます。これは後衛の駒が前衛の駒を一方的に攻撃することができるということで、その分後衛の駒自身の耐久力は比較的低めに設定されて攻撃されたときには倒されやすくなっています。
駒は通常攻撃をすることでマナを貯め、マナが一定数貯まるとスキルを発動します。このマナは攻撃を受けることでも微量貯めることができます。しかし、駒のHPが0になってしまうと当然倒されてしまうのでスキルを発動できずに倒されることは避けたいところです。ここで前衛が先に相手の攻撃を受け、後衛が攻撃してマナを貯めてスキルを発動するという役割が生まれます。

これが駒の配置の基本的な考え方です。TFTの盤面は4列になっていて、前の1列目に攻撃を受けても倒されにくい前衛の駒を、後ろの4列目には攻撃されずに相手を一方的に攻撃できる後衛の駒を配置して戦うことが基本になります。TFTというゲームでは各プレイヤーの構成パワーがある程度同等になった際に配置が勝敗を大きく左右します。相手のメインになる駒を先に倒す配置や攻撃を1体に集中させる配置など、構成では表現することが難しい戦略が配置に現れます。戦闘が始まると駒に指示をすることができないので、配置が戦略指示です。配置を適当にやってしまうと、戦略が適当で負けてしまうことにもつながるので意識していきましょう。

戦略を組み立てる上で、駒の役割も意識する必要があります。駒には大きくタンクキャリーサポートの3種類が存在します。この3種類を構成を組み立てる上で意識し、配置を行うことがとても重要です。
タンクは相手の駒の攻撃を受け止める役割です。他の役割の駒に比べて耐久性に優れていて、スキルはダメージを軽減する、シールドを獲得する、相手の動きを止めるといった自身が長く生存するためのものを持っていることが多いです。このタンクがすぐ倒されてしまう状況だと盤面がすぐ崩壊して何もできずに負けてしまうことに繋がります。一方でタンクが倒されない状況を作れると、こちらの他の駒が長く戦うことができ、相手に大差をつけて勝利することも可能です。
キャリーは相手の駒を倒す火力を出していく役割です。他の駒と比較するとスキルが相手の駒を倒すためのダメージを出すことができ、チームを勝利に導きます。キャリーがしっかりダメージを出すことが出来るかが構成の完成度としてとても重要になります。キャリーは構成の中心になる駒として選ばれ、基本的には構成に1体から2体が入ります。ダメージを出せるため強力な一方で、重ねて星2にする重要性が高いためお金を始めとしたリソースを多く必要とします。また耐久性は低いため、すぐ倒されないように配置することが大切です。
サポートは構成のパワーを底上げする役割があります。他の役割の駒と比較して単体としての効果は感じづらいですが相手の妨害に特化した性能や味方にスキルを使用して強化を行う、または構成のシナジーを発生させるために構成に組み込まれることがあります。基礎ステータスやダメージを求めるのではなく、優秀なスキルを活用するために使用されることが多いです。

この役割を理解した上で配置を考えると、タンクが相手の攻撃を受け、一方的にダメージを与えられる場所にキャリーを、最後に必要な場所にサポートを配置していくことが重要になってくることがわかると思います。


アイテムでパワーを引き出す

駒や構成を強化する要素としてアイテムが存在します。アイテムは素材完成品の2種類があります。アイテムはステージ1や各ステージの最後に戦闘するプレイヤーではない中立モンスターからドロップする青いオーブ、もしくは各ステージに1回駒とアイテムがセットになっている中から選べるドラフトラウンド(詳細は別の章)が基本の入手方法になっています。直接入手することのできる素材アイテムの特徴としては駒のステータスがちょっとあがります。それ以上の効果は素材アイテムにはありません。一方で完成品アイテムは素材アイテムを同じ駒に2つ持たせることでその組み合わせによって合成されるアイテムです。完成品は素材と違ってステータス上昇の他に特殊能力がついています。

アイテムは1つの駒に最大3つ持たせることができます。普通にプレイしていると最終的には2体の駒に3つずつ完成品アイテムを持たせることが多いです。このときの3つの完成品アイテムの組み合わせで実際の戦闘に大きく影響を及ぼします。攻撃に特化する組み合わせでも一回のダメージを高くするのか手数を多くしていくのかによって変わりますしその中間にする組み合わせもあります。
アイテムの持たせ方は駒ごとに正解というより理論上のベストは存在します。このような表現になってしまう理由としてアイテムによる柔軟性が影響しています。アイテムには様々な特殊能力があり、自分のダメージ直接的に上げるものから相手の耐久力を下げることができるもの、効果の発動条件を満たしたときだけ強力な効果を発揮するものなど豊富です。その中でも特に相性の良いアイテムがベストアイテムになります。基本はそのアイテムを目指すことにはなりますが、もらえる素材アイテムは毎回変わるため必ず同じアイテムを作ることができるとは限りません。そのため理論的にはもっと良いアイテムがあるけど相性が良いアイテムを持たせることがあります。

最適な組み合わせのアイテム3つを揃えることができたときには駒は本来の120%の力を発揮することが可能ですが、相性の良いアイテムでも110%は引き出すことができます。しかし相性の良いアイテムで130%のパワーを出すこともできます。それが対戦相手の構成に効果を発揮しやすいアイテムをもたせた時です。これまで自分の構成を完成させていくことばかり考えてきましたが、このゲームはあくまで対戦相手を倒すことが勝敗になります。その対戦相手が使用している構成に対してより効果的なアイテムを持たせることが出来るとよりパワーを発揮できることになります。一例としてはシールドを持つ相手に対シールドアイテムを持たせる、耐久力の高い相手には継続してダメージを与えられるようにアイテムを持たせるといったことです。逆にこちらは継続戦闘が強いアイテムに対して相手が瞬間的なダメージに特化しているとダメージを出す前に倒されてしまうことがあります。

アイテムは攻撃的なものだけでなく守備的な防御向けアイテムもあります。体力を増やすものや防御力をあげるもの、回復を発生させるものなどもあり、こちらも自分の構成や相手に合わせて組み合わせることで効果的に機能します。


その5:ポータルとオーグメント

ポータルは全体フィールド

最後にゲーム全体を通して構成やプレイヤーに影響を与える要素です。まずはポータルでこれはゲーム開始時に各プレイヤーが選んだものからランダムに選ばれます。これは全プレイヤーに共通した効果でゲームの流れに影響するものが多いです。開始時にアイテムをいくつかもらった状態でスタートする、通常100HPから始まるところが115HPスタートになるというような内容です。これによって少しプレイを変えることはありますが、他のプレイヤーも同じ環境でプレイすることになるのでこの内容で大きな有利不利がつくことはあまりないと考えてもらって構いません。
ですが、ときに特定のポータルでは極端にパワーが上がる構成も存在します。アイテムを持たせたい駒が多い構成でアイテムを多くもらえるポータルを選ぶ、お金を必要とする構成でお金がいつもより多くもらえるポータルを選ぶといったことでより強さを発揮することができます。ポータルは最初の選択になるので、自分がやりたい構成と合わせて考えることが出来ると良いです。

オーグメントで環境構築

ゲーム全体に影響を与える要素としてもう一つオーグメントが存在します。これは2-1、3-2、4-2の3回全プレイヤーが選択する要素になります。これは各プレイヤーそれぞれが選んだ効果を自分に発生させるものです。ポータルと異なり直接構成に影響を与えるものが多いです。特定条件下でチームの火力を上昇させる、回復効果を付与する、特定のシナジーを強化するといったものがあります。
オーグメントにはTFTのルールそのものを変えるようなものも存在します。利子を70G所持の7Gまでもらえるようになる「富が富を呼ぶ」、経験値を購入した際に追加でさらに経験値がもらえる「レベルアップ!」などが該当します。これらの効果は自分にのみ発生するため、状況次第では一方的に有利を作ることができる可能性があります。
提示されたオーグメントが気に入らない場合はリロールすることができ1回の選択で最大6個の選択肢を確認することができますが、リロールした後に表示されていた選択肢を選ぶことはできません。もっと良いオーグメントを探すためにリロールするか、そこそこのオーグメントを選ぶか、というプレイヤーの考え方も重要です。

そしてオーグメントにはティアがあり、それぞれのティアが決められた確率で提示されます。ティアはシルバー、ゴールド、プリズムの3種類あり順に強力なオーグメントになっていきます。その分とがった性能になっているものもあり、先述の「レベルアップ!」はプリズムオーグメントになっています。さらには最初の2-1での選択でのみ出てくるオーグメントもあり、自動的にもらえる経験値が増える代わりに経験値の購入ができなくなる「進歩の行進」というようなプレイ自体を変えるオーグメントが存在しています。
いくつか例示しましたが、オーグメントは各ティア豊富に設定されており数がとても多いです。そのため毎回同じオーグメントを選択できる可能性は高くないことを理解しておきましょう。

このようなオーグメントの特性上、毎回同じようなゲームをプレイできることはなく毎試合その状況に合わせたオーグメント選択やプレイが要求されます。オーグメントによってそのときにプレイする環境を3回に分けて構築し、最終的にオーグメントの内容も1つの構成として機能させることができることが理想です。


その6:実際にプレイする

ここまで読んだ方はTFTを快適にプレイすることができると思います。読んで全てを理解することはなかなか難しいですが実際にやってみるとすぐ理解できる要素は多いです。プレイしている間に困ったことがあれば、この記事に戻って考え方を振り返ってみるものにしてもらえれば幸いです。

さらに調べる

この記事では実際の構成についての内容は触れませんでした。そこで最後に構成などを調べるための外部サイトをいくつか紹介します。

LoLCHESS.GG
→TFTの戦績を確認できるサイト。その他基本的な情報もここから調べることができる。

Tactics tools
→TFTの戦績を確認できるサイト。駒の詳細情報を調べるときに使いやすい。特に駒とアイテムやシナジーを合わせたときの評価を調べる機能が良い。

MetaTFT
→構成などを調べることが出来るサイト。サイト以上にゲーム中にも使えるAppが優秀でブラウザを開かずに各種データを調べられるだけでなく、自分の戦績もそのときのボードのスクリーンショットと合わせて保存される。

TFTips
→日本語TFTサイト。各種データだけでなく細かい仕様など含めて日本語で網羅されている。不定期で強豪プレイヤーの攻略記事も掲載される。


おまけ:セット固有要素

独自性と複雑さ

おまけの内容ですが、TFTは一定期間ごとにテーマが変わりそれに合わせて駒やシナジーなどがほぼ全て変わります。そのため一定期間ごとにプレイヤーは新しいものに触れ、固まっている強い構成とおさらばして新しい構成探しが始まります。
その際、TFT運営は振り返りと今後の取り組みについての記事を公開してどんなことに取り組んでいくのかということを発表しています。下にset10の振り返り記事を掲載します。

この中で触れられているセット固有要素というものは定期的に変わるTFTにおいてとても重要な要素となっています。固有要素があるからこそ、毎回新しいものと感じられることができると言っても過言ではありません。
例えば、今では当たり前のオーグメントはset6での新規要素として登場し好評だったことから常設のシステムとなりました。そのオーグメントなどで手に入れる機会がある合成アイテムよりも強いレディアントアイテムもset5.5での新規要素でした。set10の新規要素はヘッドライナーでしたし、set11では遭遇というゲームの展開に大きな影響を与える要素です。

TFTというゲームに慣れていくと、このような固有要素のことを考えてプレイできるようになってきます。構成を考え、このあとの展開を想定するなかでいくつかのケースに対応できるようになるとさらに楽しめるようになっていくでしょう。それでなくとも、毎回違う展開になることを楽しめることがTFTの面白さにつながっています。




最後までご覧いただきありがとうございました。過去に書いた初心者向けガイドが今でも閲覧されていること、タイミング的にも今がベストと思い1つにまとめてみたら文字数がすごいことになりました。これからまたTFTに関する記事を自分も更新できるように頑張っていきたいと思うきっかけにもなりました。この記事がTFTの第一歩になることを、そしてTFT全体の発展に貢献できることを願いつつこの記事の終わりとします。



編集履歴
23-11/20 記事公開、文章のみ掲載
24-03/24 set11の内容を追加

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