G1安田記念2021　血統全頭診断

こんにちは。競馬予想家　ノアです。

この記事ではG1安田記念2021の血統全頭診断をお届けしていきます。

過去の好走血統と比較しながら考察しておりますので読者の皆様は予想する際の参考にお役立てください。

「全ての競馬ファンにとって『血統』をもっと身近に」をテーマにこの記事は作成しています。

その為、血統のクロスやインブリード、アウトブリード等の専門用語の使用を可能な限り削減し、簡単な言葉に変換しております。その中で元の専門用語と厳密な意味での整合性が取れていない部分も出てくるとは思いますが、ご了承ください。

この記事で取り上げる血統への見解や評価のすべてが結果に直結するわけではありませんが、「こうやって血統は考えればいいんだ！」という1つの指針になれるように、また「血統」に興味を持っていただける入口となれるように精一杯やらせていただいておりますので是非ぜひ最後までご覧ください。

この記事は血統について興味のある方や、血統適性を把握したうえでレース予想に役立てたいという方向けのコンテンツとなります。

競馬予想家　ノアの最終的な印や見解、買い目に直結するような内容をお求めの方の期待には添えないと思いますのでご注意ください。

自分で予想する際に何か1つ指針が欲しい、そこで「血統」を使いたいといった方に向けた記事になっておりますので、読者の皆さんはそこをご理解の上、ご覧ください。

参考になった、血統の見方や考え方が掴めた、また来週も読みたいなど、思っていただけましたら記事へのスキもよろしくお願いします。

●G1安田記念　血統傾向

東京芝1600ｍで行われるG1安田記念はマイル戦のなかでも「スプリント適性」が強く問われるレース。

ポイント①

安田記念はスプリント適性が問われるマイル戦

血統的には父か母父に「現役時代、1200ｍG1を勝った実績のある馬」や「1200ｍG1勝ち馬を複数輩出した種牡馬」を内包する血統が有利な傾向にあります。

グランアレグリアは出走前にスプリントG1で連対。インディチャンプはトキオリアリティー牝系。近親にエルコンドルパサー産駒ながら1200ｍ重賞を勝ったアイルラヴァゲインやスプリンターズS3着のアウィルアウェイ、安田記念勝ち馬リアルインパクトなどがいる一族。アーモンドアイの父ロードカナロアは国内外でG1を勝った世界的名スプリンター。アエロリットの父クロフネはカレンチャンやスリープレスナイトを輩出した種牡馬。

ポイント②

現役時代1200ｍG1を勝った実績のある馬を内包◎

1200ｍG1勝ち馬を複数輩出した種牡馬を内包◎

詳細な血統傾向としては、父非サンデー系が好相性。

近5年間の高松宮記念やスプリンターズステークス勝ち馬のほとんどが父非サンデー系であったようにJRAの芝1200ｍではサンデー系を「持たない」ことの方が有利に働くケースが多い。サンデー系はディープインパクトやハーツクライに代表されるように芝中長距離に高い適性があり、短距離戦は主戦場ではないということ。（能力の方向性は一定ではない）

過去の好走馬では、アーモンドアイ・アエロリット・モズアスコット・ロゴタイプ・レッドファルクスなどが父非サンデー系に該当。

ポイント③

父非サンデー系◎（リピーターが多いのも特徴）

●G1安田記念　血統傾向まとめ

安田記念はスプリント適性が問われるマイル戦

⬇️

現役時代1200ｍG1を勝った実績のある馬を内包◎

1200ｍG1勝ち馬を複数輩出した種牡馬を内包◎

父非サンデー系◎（リピーターが多いのも特徴）

●G1安田記念2021　血統全頭診断

※50音順

インディチャンプ

血統評価　：　★★★★★

インディチャンプの血統評価は星5つとしました。この馬に関しては父ステイゴールドよりも母系のトキオリアリティーに注目して欲しいと思います。このトキオリアリティー牝系には、エルコンドルパサー産駒ながら短距離重賞を勝ったアイルラヴァゲインやスプリンターズSで3着に好走したアウィルアウェイなどがおり「父に関わらず短距離馬を輩出しやすい」という特徴があります。その点で短距離適性が問われやすい安田記念との相性は抜群で、実際にインディチャンプだけではなく近親のリアルインパクトも当レースを勝利。現在、2年連続で馬券になっており適性の高さは言わずもがなですが、血統的にも理にかなっているということで馬券購入をおすすめしたい1頭です。

カテドラル

血統評価　：　★★☆☆☆

カテドラルの血統評価は星2つとしました。父ハーツクライは中長距離型のサンデー系種牡馬で安田記念との相性は良くありません。近年の安田記念で馬券になったハーツクライ産駒をみてもジャスタウェイとスワーヴリチャードの2頭のみという結果。この2頭に共通しているのは母系に米国型のスピード血統を内包していたこと。カテドラルの場合、母父にダンチヒ系のロックオブジブラルタルを持つことで一定スピード血統は内包しているものの、祖母にイギリスオークス3着馬がいるなど近親全体として欧州のスタミナ要素が強い点がどうか。更にジャスタウェイやスワーヴリチャードはG1勝ち馬ですから自力で足りてしまった可能性もあり、過信はできない印象です。

カデナ

血統評価　：　★★☆☆☆

カデナの血統評価は星2つとしました。父ディープインパクトは過去10年の安田記念で最も多くの馬券内馬（6頭）を輩出した種牡馬。産駒の出走数も最多。安田記念においてディープインパクト産駒の取捨に役立つのが馬体重。安田記念に出走したディープインパクト産駒で馬券になった計6頭のうち5頭は490キロ以上の馬。3頭は500キロを超える大型馬。安田記念で「重いディープ」が活きるのは、スプリント適性が問われるレースだから。サトノアラジンやフィエロ、ヴァンセンヌはいずれも2000ｍ以上の重賞で勝利経験のない馬でした。カデナの前走馬体重は484キロ。2000ｍ以上の重賞（京都2歳ステークス、弥生賞）での勝利経験がある馬。安田記念で好走するディープ産駒とは少し適性がズレる印象で高い評価はできません。

カラテ

血統評価　：　★★☆☆☆

カラテの血統評価は星2つとしました。この馬は父にも母父にもサンデー系を内包していない血統構成。この点においては評価できるのですが、父トゥザグローリーは現役時代スプリント路線で活躍した馬ではありませんし、産駒にもスプリントG1勝ち馬はいませんので短距離適性が高いかと言われると微妙なところで高い評価はできません。

ギベオン

血統評価　：　★★☆☆☆

ギベオンの血統評価は星2つとしました。父ディープインパクトは過去10年の安田記念で最も多くの馬券内馬（6頭）を輩出した種牡馬。産駒の出走数も最多。安田記念においてディープインパクト産駒の取捨に役立つのが馬体重。安田記念に出走したディープインパクト産駒で馬券になった計6頭のうち5頭は490キロ以上の馬。3頭は500キロを超える大型馬。安田記念で「重いディープ」が活きるのは、スプリント適性が問われるレースだから。サトノアラジンやフィエロ、ヴァンセンヌはいずれも2000ｍ以上の重賞で勝利経験のない馬でした。ギベオンの前走馬体重は512キロ。2000ｍ以上の重賞（中日新聞杯、金鯱賞）での勝利経験のある馬。馬体重は「重いディープ」に該当するものの、安田記念で好走するディープ産駒とは少し適性がズレる印象で高い評価はできません。

グランアレグリア

血統評価　：　★★★★★

グランアレグリアの血統評価は星5つとしました。父ディープインパクトは過去10年の安田記念で最も多くの馬券内馬（6頭）を輩出した種牡馬。産駒の出走数も最多。安田記念においてディープインパクト産駒の取捨に役立つのが馬体重。安田記念に出走したディープインパクト産駒で馬券になった計6頭のうち5頭は490キロ以上の馬。3頭は500キロを超える大型馬。安田記念で「重いディープ」が活きるのは、スプリント適性が問われるレースだから。サトノアラジンやフィエロ、ヴァンセンヌはいずれも2000ｍ以上の重賞で勝利経験のない馬でした。グランアレグリアの前走馬体重は498キロ。2000ｍ以上の重賞で勝利経験がない馬。安田記念で好走するディープ産駒の傾向とマッチしていますし、実際に去年はあのアーモンドアイに2馬身半差をつけて優勝していますから、当然今年も有力な1頭になってくると思います。

ケイデンスコール

血統評価　：　★★☆☆☆

ケイデンスコールの血統評価は星2つとしました。父ロードカナロアは国内外問わず活躍した世界の名スプリンター。ロードカナロアはじめキングマンボ系種牡馬は配合相手（母系）の特色を産駒に反映しやすい。ケイデンスコールの母父はハーツクライ、近親にはバランスオブゲームやフェイムゲーム、ステイゴールドなどがいる一族。総じて中長距離適性が高い牝系を持つことは安田記念では－に働くと判断し、高い評価はできません。

サリオス

血統評価　：　★★☆☆☆

サリオスの血統評価は星2つとしました。父ハーツクライは中長距離型のサンデー系種牡馬で安田記念との相性は良くありません。近年の安田記念で馬券になったハーツクライ産駒をみてもジャスタウェイとスワーヴリチャードの2頭のみという結果。この2頭に共通しているのは母系に米国型のスピード血統を内包していたこと。サリオスの場合、母系はドイツの名血が名を連ねる欧州牝系。安田記念で好走するハーツクライ産駒とはタイプが全く違うので人気でも信頼できない1頭です。

シュネルマイスター

血統評価　：　★★★★☆

シュネルマイスターの血統評価は星4つとしました。この馬は父にも母父にもサンデー系を内包していない血統構成。父キングマンは母系にダンシングブレーヴ。Lyphard×ミルリーフを持っておりJRAの芝レースへの適性は高い種牡馬だと思っています。ディープは母系にLyphardを持っていますし、キングカメハメハは母系にミルリーフを持っています。現在、JRAに在籍するキングマン産駒が最も勝ち星を挙げているのが芝1200ｍ。これは育成の仕方にも理由はあると思いますが、短距離戦にも対応できるスピードの持続力を兼ね備えていることは確か。シュネルマイスターの場合、母系にはサリオス、サラキア、ブエナビスタ、マンハッタンカフェなどを輩出したSuleika牝系。3歳＆キングマン産駒ということでそこまで人気することはないと思いますが、安田記念への適性とG1を勝てるだけのスケール感は持ち合わせてますので馬券購入をおすすめしたい1頭です。

ダイワキャグニー

血統評価　：　★☆☆☆☆

ダイワキャグニーの血統評価は星1つとしました。父キングカメハメハと母父サンデーサイレンスは共にJRAの芝中長距離で実績を残す種牡馬。過去の戦歴や牝系をみても短距離適性は見込めないので高い評価はできない印象です。

ダノンキングリー

血統評価　：　★★☆☆☆

ダノンキングリーの血統評価は星2つとしました。父ディープインパクトは過去10年の安田記念で最も多くの馬券内馬（6頭）を輩出した種牡馬。産駒の出走数も最多。安田記念においてディープインパクト産駒の取捨に役立つのが馬体重。安田記念に出走したディープインパクト産駒で馬券になった計6頭のうち5頭は490キロ以上の馬。3頭は500キロを超える大型馬。安田記念で「重いディープ」が活きるのは、スプリント適性が問われるレースだから。サトノアラジンやフィエロ、ヴァンセンヌはいずれも2000ｍ以上の重賞で勝利経験のない馬でした。ダノンキングリーの前走馬体重は450キロ。2000ｍ以上の重賞では勝利経験こそないものの、ダービー2着や大阪杯・皐月賞3着がありますので中距離向きなのは明らか。安田記念で好走するディープインパクト産駒とは少し適性がズレる印象で高い評価はできません。

ダノンプレミアム

血統評価　：　★★★★☆

ダノンプレミアムの血統評価は星4つとしました。父ディープインパクトは過去10年の安田記念で最も多くの馬券内馬（6頭）を輩出した種牡馬。産駒の出走数も最多。安田記念においてディープインパクト産駒の取捨に役立つのが馬体重。安田記念に出走したディープインパクト産駒で馬券になった計6頭のうち5頭は490キロ以上の馬。3頭は500キロを超える大型馬。安田記念で「重いディープ」が活きるのは、スプリント適性が問われるレースだから。サトノアラジンやフィエロ、ヴァンセンヌはいずれも2000ｍ以上の重賞で勝利経験のない馬でした。ダノンプレミアムの前走馬体重は496キロ。2000ｍ以上の重賞（金鯱賞、弥生賞）での勝利経験がある馬。2000m以上の重賞実績はあるもののベストはマイル。この馬自身マイル以下の距離を使ったことすらありませんが、母系にはダンチヒを内包しておりスピード要素が強い血統。安田記念で好走するディープ産駒の傾向とマッチしていますし、2年前はスタート直後に大きな不利を受け、去年は海外遠征の疲労が抜けておらず力負けではない。今年は年内初戦をここに定めて間隔をとったローテーション。年齢的な不安はあるものの、馬券購入をおすすめしたい1頭です。

トーラスジェミニ

血統評価　：　★☆☆☆☆

トーラスジェミニの血統評価は星1つとしました。父キングズベストと母父マンハッタンカフェは共にJRAの芝中長距離で実績を残す種牡馬。過去の戦歴や牝系をみても短距離適性は見込めないので高い評価はできない印象です。

ビッククインバイオ

血統評価　：　★☆☆☆☆

ビッククインバイオの血統評価は星1つとしました。父キングズベストと母父ゼンノロブロイは共にJRAの芝中長距離で実績を残す種牡馬。過去の戦歴や牝系をみても短距離適性は見込めないので高い評価はできない印象です。

ラウダシオン

血統評価　：　★★★★☆

ラウダシオンの血統評価は星4つとしました。父リアルインパクトは現役時代に安田記念を勝利。母アンティフォナはファピアノ×ストームキャットの配合で非常に米国型のスピード要素の強い血統。リアルインパクト自身も牝系の影響で短距離適性が高い種牡馬ですので、ラウダシオンは父、母父ともにスピードに溢れた血統だと言えます。スプリント向きの安田記念への適性は高い1頭だと思います。

●G1安田記念2021　血統評価トップ３

1位　グランアレグリア

1位　インディチャンプ

3位　シュネルマイスター

3位　ダノンプレミアム

3位　ラウダシオン