【NHKマイルC血統全頭診断】特殊な血統適性が問われるNHKマイルC

こんにちは。競馬予想家　ノアです。

この記事ではG1NHKマイルCの血統全頭診断をお届けしていきます。

過去の好走血統と比較しながら考察しておりますので読者の皆様は予想する際の参考にお役立てください。

「全ての競馬ファンにとって『血統』をもっと身近に」をテーマにこの記事は作成しています。

その為、血統のクロスやインブリード、アウトブリード等の専門用語の使用を可能な限り削減し、簡単な言葉に変換しております。その中で元の専門用語と厳密な意味での整合性が取れていない部分も出てくるとは思いますが、ご了承ください。

この記事で取り上げる血統への見解や評価のすべてが結果に直結するわけではありませんが、「こうやって血統は考えればいいんだ！」という1つの指針になれるように、また「血統」に興味を持っていただける入口となれるように精一杯やらせていただいておりますのでぜひ最後までご覧頂けると嬉しいです。

この記事は血統について興味のある方や、血統適性を把握したうえでレース予想に役立てたいという方向けのコンテンツとなります。

競馬予想家ノアの最終的な印や見解、買い目に直結するような内容をお求めの方の期待には添えないと思いますのでご注意ください。

自分で予想する際に何か1つ指針が欲しい、そこで「血統」を使いたいといった方に向けた記事になっておりますので、読者の皆さんはそこをご理解の上、ご覧ください。

血統の見方や考え方が掴めた、また来週も読みたい！など思っていただけましたら記事へのスキやアカウントのフォローよろしくお願いします。

血統評価について

本記事では出走予定馬の血統適性を★～★★★の3段階で評価しております。評価の詳細は以下の通りとなります。

★★★：対象レースにおける注目血統を内包しており、且つ牝系や近親からも非常に血統適性が高い馬

★★：対象レースにおける注目血統を内包している馬

★：対象レースにおける注目血統を内包しておらず、血統適性が非常に低い馬

NHKマイルCの血統傾向

NHKマイルCは元々、クラシック競争に出走できなかった外国産馬（昔は外国産馬はクラシック競走に出走することができなかった）に目標となるG1競走を作ろうという意見から創設されたレース。

その名残なのか、血統傾向は他のどの国内G1と比べても異質なものとなっている。

注目は米国血統。特に父か母父に米国型ノーザンダンサー系もしくは米国型ミスプロ系を内包する血統馬が強い傾向。

2017年2番人気1着のアエロリットは父が米国型ノーザンダンサー系のクロフネ。同年13番人気2着のリエノテソーロは自身が外国産馬であり父は米国型ミスプロ系のスパイツタウン。

2020年9番人気1着のラウダシオンは母父に米国型ミスプロ系。

2021年11番人気で僅差の4着だったリッケンバッカーは母父に米国型ミスプロ系のシティージップ。

2022年18番人気3着のカワキタレブリーは父に米国型ノーザンダンサー系のドレフォン。

2023年3着のオオバンブルマイは父に米国型ノーザンダンサー系のディスクリートキャット。

また、過去10年間で連対した20頭のうち13頭はディープインパクト（系）、ダイワメジャー、ロードカナロアの産駒。

特に注目は、上記種牡馬の産駒のなかでも母系で米国血統を強化された配合馬。

注目血統：
①父か母父に米国型ノーザンダンサー系もしくは米国型ミスプロ系を持つ馬
②父にディープインパクト（系）、ダイワメジャー、ロードカナロアを持つ馬

ダノンマッキンリー

血統評価：★
血統短評：
ダノンマッキンリーの血統評価は★としました。
NHKマイルCへの血統適性は低い1頭です。
父にモーリス、母父にホーリーローマンエンペラーということで、当レースの注目血統に該当しない馬。
この馬の血統はスプリント能力が非常に高く、将来的にはスプリンターズSや高松宮記念で狙ってみたい印象。故に今回の距離延長ローテも不安な要素ではありますので、その中でどこまで走れるのかという点がポイントだと思っています。

ノーブルロジャー

血統評価：★★
血統短評：
ノーブルロジャーの血統評価は★★としました。
NHKマイルCへの血統適性は高い1頭です。
父にパレスマリス、母父にモアザンレディーの外国産馬ということで、父に米国型ミスプロ系を持ち、当レースの注目血統に該当する馬。
父にディープインパクトやダイワメジャー、ロードカナロアを持つ馬ではないため★★★評価は出来ませんでしたが、2017年13番人気2着のリエノテソーロや2015年4番人気2着のアルビアーノと似た血統で当レースでは人気問わず抑えておきたい1頭。馬場コラムでも書きましたが、私は外枠有利になると馬場読みをしているので今回最内枠からどのような競馬をするのかがポイントだと思っています。

ディスペランツァ

血統評価：★
血統短評：
ディスペランツァの血統評価は★としました。
NHKマイルCへの血統適性は低い1頭です。
父にルーラシップ、母父にMedaglia d'Oroということで、当レースの注目血統に該当しない馬。
父ルーラシップはディープインパクトやロードカナロアといった主流血統が走るレースへの適性は高い種牡馬。しかしディスペランツァの場合、母系に欧州血統を多く内包しており、米国血統が恵まれるマイル戦への適性は低いと思いますので、そのなかでどこまで走れるのかがポイントだと思ってます。

イフェイオン

血統評価：★
血統短評：
イフェイオンの血統評価は★としました。
NHKマイルCへの血統適性は低い1頭です。
父にエピファネイア、母父にゼンノロブロイということで、当レースの注目血統に該当しない馬。
父エピファネイアはディープインパクトやロードカナロアといった主流血統が走るレースへの適性は高い種牡馬。しかしイフェイオンの場合、母系に欧州血統を多く内包しており、米国血統が恵まれるマイル戦への適性は低いと思いますので、そのなかでどこまで走れるのかがポイントだと思ってます。

ボンドガール

血統評価：★★★
血統短評：
ボンドガールの血統評価は★★★としました。
NHKマイルCへの血統適性は非常に高い1頭です。
父にダイワメジャー、母父にTizwayということで、父・母父ともに当レースの注目血統に該当している馬。
ダイワメジャー産駒のなかでは、2019年の勝ち馬アドマイヤマーズや2022年2着のマテンロウオリオンと近い血統構成。
デビュー前から期待されていた良血馬ですが、ここまではなかなか順調に狙ったレースを使えてこなかった印象。流れ着いたような形でNHKマイルCに出走してきたとは思いますが、ここでこの馬の能力が開花するのではないかと期待している1頭です。

ロジリオン

血統評価：★
血統短評：
ロジリオンの血統評価は★としました。
NHKマイルCへの血統適性は低い1頭です。
父にリオンディーズ、母父にパイロということで、当レースの注目血統に該当しない馬。
父リオンディーズはディープインパクトやロードカナロアといった主流血統が走るレースへの適性は高い種牡馬。しかしロジリオンの場合、母系に欧州血統を多く内包しており、米国血統が恵まれるマイル戦への適性は低いと思いますので、そのなかでどこまで走れるのかがポイントだと思ってます。

チャンネルトンネル

血統評価：★
血統短評：
チャンネルトンネルの血統評価は★としました。
NHKマイルCへの血統適性は低い1頭です。
父にグレーターロンドン、母父にHentrythenavigatorということで、当レースの注目血統に該当しない馬。
父グレーターロンドンはディープインパクトやロードカナロアといった主流血統が走るレースへの適性は高い種牡馬。しかしチャンネルトンネルの場合、母系に欧州血統を多く内包しており、米国血統が恵まれるマイル戦への適性は低いと思いますので、そのなかでどこまで走れるのかがポイントだと思ってます。

エンヤラブフェイス

血統評価：★
血統短評：
エンヤラブフェイスの血統評価は★としました。
NHKマイルCへの血統適性は低い1頭です。
父にエイシンヒカリ、母父にDevils’Bagということで、当レースの注目血統に該当しない馬。
父、母父ともに当レースへの適性が低く、血統面からの推し材料はない1頭。

キャプテンシー

血統評価：★
血統短評：
キャプテンシーの血統評価は★としました。
NHKマイルCへの血統適性は低い1頭です。
父にモーリス、母父にステイゴールドということで、当レースの注目血統に該当しない馬。
父、母父ともに当レースへの適性が低く、血統面からの推し材料はない1頭。

ウォーターリヒト

血統評価：★★
血統短評：
ウォーターリヒトの血統評価は★★としました。
NHKマイルCへの血統適性は高い1頭です。
父にドレフォン、母父にヴィクトワールピサということで、父に米国型ノーザンダンサー系を持ち、当レースの注目血統に該当する馬。
ドレフォン×母父サンデー系という組み合わせは、2022年に激走したカワキタレブリー（18番人気3着）と同じ血統構成で当レースでは人気問わず抑えておきたい1頭。

アレンジャー

血統評価：★
血統短評：
アレンジャーの血統評価は★としました。
NHKマイルCへの血統適性は低い1頭です。
父にリアルスティール、母父にネオユニヴァースということで、当レースの注目血統に該当しない馬。
父、母父ともに当レースへの適性が低く、血統面からの推し材料はない1頭。

ゴンバデカーブース

血統評価：★★
血統短評：
ゴンバデカーブースの血統評価は★★としました。
NHKマイルCへの血統適性は高い1頭です。
父にブリックスアンドモルタル、母父にディープインパクトということで、父に米国型ノーザンダンサー系を持ち、当レースの注目血統に該当する馬。
米国型ノーザンダンサー系×母父ディープインパクトという組み合わせは、2022年に激走したカワキタレブリー（18番人気3着）や昨年3着のオオバンブルマイと似た血統構成で当レースでは人気問わず抑えておきたい1頭。

シュトラウス

血統評価：★
血統短評：
シュトラウスの血統評価は★としました。
NHKマイルCへの血統適性は低い1頭です。
父にモーリス、母父にアドマイヤベガということで、当レースの注目血統に該当しない馬。
父、母父ともに当レースへの適性が低く、血統面からの推し材料はない1頭。

アスコリピチェーノ

血統評価：★★★
血統短評：
アスコリピチェーノの血統評価は★★★としました。
NHKマイルCへの血統適性は非常に高い1頭です。
父にダイワメジャー、母父にDanehil Dancerということで、当レースの注目血統に該当している馬。
母父Danehil Dancerは欧州血統のため、当レースの注目血統に該当していませんが高評価している理由として、この馬はダイワメジャー産駒で母系にダンチヒとサドラーズウェルズを持つ点から当レースを好走したレシステンシアと非常によく似た血統。レシステンシアも阪神JF、桜花賞を優秀なタイムで好走した後、NHKマイルCを好走しており両馬は血統、戦歴ともに非常に似ている。馬場コラムでも書きましたが、私は外枠有利・差し有利な馬場読みをしているのでその点もマッチしており非常に期待できる1頭です。

マスクオールウィン

血統評価：★★
血統短評：
マスクオールウィンの血統評価は★★としました。
NHKマイルCへの血統適性は高い1頭です。
父にドレフォン、母父にハーツクライということで、父に米国型ノーザンダンサー系を持ち、当レースの注目血統に該当する馬。
ドレフォン×母父サンデー系という組み合わせは、2022年に激走したカワキタレブリー（18番人気3着）と同じ血統構成で当レースでは人気問わず抑えておきたい1頭。

ジャンタルマンタル

血統評価：★★
血統短評：
ジャンタルマンタルの血統評価は★★としました。
NHKマイルCへの血統適性は高い1頭です。
父にパレスマリス、母父にWilburnということで、父に米国型ミスプロ系を持ち、当レースの注目血統に該当する馬。
父にディープインパクトやダイワメジャー、ロードカナロアを持つ馬ではないため★★★評価は出来ませんでしたが、2017年13番人気2着のリエノテソーロや2015年4番人気2着のアルビアーノと似た血統で当レースでは人気問わず抑えておきたい1頭。

ユキノロイヤル

血統評価：★
血統短評：
ユキノロイヤルの血統評価は★としました。
NHKマイルCへの血統適性は低い1頭です。
父にディーマジェスティ、母父にタイキシャトルということで、当レースの注目血統に該当しない馬。
父ディーマジェスティはディープインパクトやロードカナロアといった主流血統が走るレースへの適性は高い種牡馬。しかしユキノロイヤルの場合、母系に欧州血統を多く内包しており、米国血統が恵まれるマイル戦への適性は低いと思いますので、そのなかでどこまで走れるのかがポイントだと思ってます。

アルセナール

血統評価：★★
血統短評：
アルセナールの血統評価は★★としました。
NHKマイルCへの血統適性は高い1頭です。
父にエピファネイア、母父にダイワメジャーということで、当レースの注目血統には該当しない馬。
それでも★★評価をした理由として、まず父エピファネイアはディープインパクトやロードカナロアといった主流血統が走るレースへの適性は高い種牡馬。そしてアルセナールは近親に米国のダートG1を勝利したマルシュロレーヌがおり、米国血統が恵まれるレースへの適性は高い一族。以上のことから、この馬はNHKマイルCへの血統適性は高いタイプだと期待しています。

血統評価上位馬（★★★該当馬）

・ボンドガール
・アスコリピチェーノ