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「競馬の教科書」ってぶっちゃけどうなの? #4

こんにちは。競馬予想家 ノアです。

このマガジンでは〈玉嶋 亮氏が出版する「競馬の教科書」に競馬予想家 ノアが個人的見解や批評をぶつけちゃおう!〉という趣旨のもと、購読者、非購読者それぞれにコミットできるような内容をお届けしていくことを目的としています。

要は「競馬の教科書」をまだ買っていない人も、既に読破している人にとっても、このマガジンは読んでみる価値あり!ということですね(^_-)-☆

※このマガジンは完全無料公開とさせていただきます。よって私、競馬予想家 ノアには一切の収益が発生しておりません。


#2、#3に引き続き今回も「競馬の教科書」導入編からいくつかのトピックを抜粋してご紹介させていただきます。

今回取り上げるトピックスは3つ!

1.馬のタイプ 千差万別


「競馬の教科書」では競走馬のタイプとして3つのタイプ分けを具体例を用いて紹介してくれています。このタイプ分けをあらゆる競走馬に当てはめることが出来れば「どういったレースでは狙えるのか」「どれくらいのオッズが買い時なのか」「人気でも消せるとき」が皆さんのなかでイメージとして掴めるはずで回収率向上に役立つはずです。各グループの細かな特徴や見極め方やグループに「実際に各グループに該当する競走馬のリスト」は皆さんが「競馬の教科書」をご覧いただくのが一番わかりやすいと思いますのでここでは割愛させていただくとして、少し「血統」を活用してここで紹介されていない競走馬たちをグループ化するのに役立つ視座を紹介させていただこうと思います。

※「競馬の教科書」未購入の方にとっては少しわかりづらい内容かもしれませんが上手くお伝えできるように努力しますのでご了承ください。既に購入されて本が手元にある方はこの記事と本を見比べてこれから紹介する視座を自分のものにしてみてくださいね!


①相手が誰であっても自分のレースをする競走馬

ここに関して私がまず思ったのが、ここで紹介されている競走馬たちは「相手が誰であってもいつも自分の競馬をしているのだが、主流条件では更に高いパフォーマンスを発揮する馬が多数いるので負けてしまい、反主流条件では相対的に優位にたてるタイプ」なんだなということ。具体的に解説していきましょう。ここで具体例として取り上げられている計6頭の競走馬は父が非サンデー系かクラシックとは縁の薄いサンデー系であるという共通点があります。こういったタイプは主流条件ではトップクラスのパフォーマンスを発揮できないことが多々あるんです。「競走馬の能力は一定ではない」ですから得意条件と不得意条件があり、日本競馬の主流条件は彼らにとって不得意条件に当てはまってしまうのです。日本の主流条件ってなんなの?という方もいると思います。端的に言えば「ダービーやジャパンカップみたいな条件」ということで、具体的には「軽い馬場の根幹距離で直線が長く、広いコース」ということ。日本の競馬(各国の競馬もそうですが)に携わるホースマンの目標は自国のダービーを獲ることであり、自国の主流条件に強い馬を育成することです。この競馬体系のあり方によって全競走馬の大体6~7割は主流条件が得意になるように配合され育成されています。しかしここで取り上げている競走馬たちは残りの3~4割に当てはまっており、主流条件では相対的に発揮できる能力値が低くなってしまいますが、反主流条件では大多数の主流条件得意組がパフォーマンスを発揮できない分、優位にたてるんです。1つ誤解を防ぐために補足するとこのグループに当てはまる競走馬は「パフォーマンスの上げ下げがない馬」ということを抑えてください。先ほどから「相対的に」という言葉を多々使ってきましたが彼らは別に主流条件では「4」の力しか発揮できなくて反主流条件では「10」出せるというわけではなく、常に「7」のパフォーマンスを発揮しているということを覚えておいてください。その上で主流条件では他に「9」「10」のパフォーマンスを出す馬がわんさかいるので着順が悪くなり、逆に反主流条件で「7」のパフォーマンスを出せる馬は少ないので「相対的に」優位にたて、上位の着順に来れるというロジックなんです。クロノジェネシスという競走馬がいますが彼女もこのグループに属すると私は思います。しかし彼女が化け物なのは常に「9」のパフォーマンスを発揮できる基礎能力・絶対能力のずば抜けた高さにより不得意分野である主流条件でも普通に通用してしまうことにあります。例えば去年の天皇賞秋なんかはこのロジックからいうと「消し」のタイミングでした。実際に私も軽視しましたがレースでは好走されてしまいました。あの時の衝撃は忘れられません。恐らく彼女が今の日本競馬では最強牝馬でしょう。グランアレグリアやアーモンドアイは反主流条件で「9」のパフォーマンスを発揮することはできません。デアリングタクトもこっちのグループに属する馬ではあると思いますが、そもそも絶対能力が「9」あるかは未知数で恐らくありません。そう考えるとクロノジェネシスって恐ろしいですね…。話は少し脱線してしまいましたが、この「相手が誰であっても自分のレースをする競走馬」というグループを見極める血統的アプローチは「父が非サンデー系かクラシックに縁の薄いサンデー系」かどうかを確認せよ!ということです。是非参考にしてみてください。


②相手が弱ければ好走するが、強くなるとダメな競走馬

ここは私と「競馬の教科書」で意見がわかれた部分で、恐らく読者のなかにもここで取り上げられている競走馬たちに関して「相手が強くなっても走ってるじゃないか」と思われた方がいるんじゃないかなと思います。血統的なアプローチからいくとここで取り上げられている計3頭は確かに「G2で強くてG1では勝ちきれない」という部分はあるんですが、その理由が一緒ではないのかなと思います。そして「競馬の教科書」著者の玉嶋 亮氏は単勝多点買いという馬券スタイルを考案し活用されてますので1着以外はダメという判断になっているんだと思います。ですので1着以外の馬券(馬連や3連複など)を買われる方はここでいう「ダメ」を「消し」と置き換えないように気を付けて欲しいです。その上で解説するとまずルーラーシップはこの「勝ちきれない」というのが産駒にも継承されている特徴で国内G1を勝ったのはキセキだけだったような気がします。キセキのG1も極悪馬場の菊花賞ですから微妙なところで「G1では勝ちきれない」という点は共感出来ます。しかし「相手が強くなる」ということは歓迎なタイプなはずでルーラーシップ自身もそして産駒も本格化してからは相手強化で人気薄の時に2~3着を拾ってきます。エポカドーロが勝った皐月賞もルーラーシップ産駒が相手強化でいきなり走ったと思いますがあれがいい例です。その理由に「トニービン内包」というポイントがありますね。トニービンを持つ馬やその産駒は相手強化によってこれまで経験してきた追走ペースより遥かに速い条件に放り込まれるとパフォーマンスを発揮してくることがあります。ハーツクライなんかもそうですね。あとはアドマイヤドンとかですか。なので単勝という意味ではダメでも複勝という意味ではこのグループに属する競走馬は「相手強化」でこそ「買い」だと思ってください。ただ、ダノンファンタジーに関してはそうではありません。これは血統というよりは育成がポイントで、相手が弱い時に好走し相手強化でダメなタイプです。というか「休み明け」が買い時なだけなんですけどね。G1でも休み明けなら買えます。ダノンファンタジーを管理する中内田厩舎は1レース入魂スタイルでステップレースでもしっかり仕上げてきます。それによって本番では「反動」が出ることが多々。平気で馬券外に飛んでいきますのでここでは「消し」という表現がいいと思います。(中内田厩舎に入る競走馬に反動が出やすい血統馬が多いという点もあるんですがね…)これまで書いてきたように「競馬の教科書」でこのグループに属するとされている競走馬たちは正確にはもっと細分化できる部分もあると思いますし「ダメ」というのが「消し」と=にならない部分もあるので注意しましょう!


③いつでも相手なりに走るが、勝ちきれない競走馬

ここで取り上げられている競走馬には明らかな血統的共通点がありますよね!そうです。父ステイゴールド系です。これは私が最も多く活用している馬券術で、ステイゴールドはサンデー×ノーザンテーストという配合なんですがこの配合でクラシックで好走したのってダイワメジャーだけなんです。クラシックに強いサンデー系なのに意外ですよね。しかもサンデー系が活躍する前に日本競馬の主流を担っていたのはノーザンテーストですからますますおかしな話だと思いますが実際にそうなんです。ちなみにここで取り上げられているシゲルピンクダイヤも父ダイワメジャーですよね。このサンデー×ノーザンテーストという配合は日本の主流条件とは少し適性がズレる印象でサンデー系なので全くダメというわけではありませんが勝ちきれない事が多く2~3着になりがちです。そう考えるとオルフェーヴルって凄かったですよね…。このグループに属する競走馬は①で紹介したグループの馬たちとセットで走って来ることがあります。というのもこのステイゴールド系は非サンデー系が得意なレースを同じく得意とするケースが多いんです。なので「今日は父が非サンデー系が良く走るなぁ~」と思ったらセットで父ステイゴールド系にも注意しましょう。先ほども書きましたが父非サンデー系が走る馬場っていうのは珍しいですからまとめ打ちが狙えます!


と、ここまで「競馬の教科書」で紹介されている馬のタイプに関して血統的アプローチから解説してきましたが血統を普段から気にしていない方にとってはイメージが掴みづらいかなと思います。そういった方はまず本書で取り上げられている競走馬のリストがどのグループに属するのかを確認し、その共通点を探すと良いと思います。ですが馬柱だけをみては駄目ですよ?馬柱は参考になることもありますが盲目にさせてしまう魔力も秘めていますから。できれば戦歴以外の点から探ってみてください。ここでまとめられている競走馬のリストは非常に思考に富んでいてこれ以外にも該当馬はいると思いますが読者が解説と共に理解しやすいようなチョイスをされているように思えます。ですので是非本書を読んでご自身の馬券術・予想術に活かしてみてください。私のようになにか共通点を見つけて裏付けできるようになるとかなり成長している証だと思いますよ。


2.券種と購入金額


ここは全国民に読んで欲しいレベルでいいことが書いてあります。

「競馬の教科書」著者 玉嶋 亮氏の最も尊敬できる点は私はこの馬券術にあると思っています。馬券術やオッズや馬券種に関する考えが常軌を逸しています。もちろんいい意味で。

私にもオッズに関する考え方(何倍付けば勝負していいのか、どういった馬券を選択すればいいのかなど)に信条があります。それはオンラインサロンで常に議題に上がりますし、専門の解説記事も公開しました。

ですが千差万別、十人十色でこの問いに「正解」はありません。

ここの内容に関して私の考えをぶつけて話を展開しても無意味だと思うのでやりませんが、このトピックは是非皆さんに読んで欲しい。

それだけでもこの本を買う価値があります。

実は私もこの本を読んでから少し予想記事で公開する馬券スタイルを改善しました。その結果として月間回収率100%越えを安定して出しているのかもしれません。それぐらい強烈な内容です。


3.血統は参考程度 思い込みは禁物


やはりこのトピックを避けては通れませんよね…。

この「『競馬の教科書』ってぶっちゃけどうなの?」を刊行してから一体何件のDMで「この本では血統は無意味だと言われてますが、いいんですか!?」と訊かれたことか。

「競馬の教科書」での血統に関する見解を読み込んだ上で、私の見解を述べましょう。

まず#1で書きましたようにこの本は大前提として「最小限の努力(時間)で最大パフォーマンスを発揮する」という趣旨が存在しています。

その上で「血統」はマスターするまでに時間がかかるからダメということなんですね。逆に言えば血統はそれほど奥深いものだという事でもあるんだと思います。

これに関して私は同意します。

血統予想を自分のものとしてマスターするには時間がかかります。私もオンラインサロンを通して毎週血統で馬券を当てる方法をコーチングしてはいますがどれも断片的なもので血統予想の全てを伝えきれてはいません。それでも最近では血統予想をメンバーの方々がご自身でされて的中報告いただけたりもしてきて少しずつ伝わってきたのかなとも思っています。

私自身もまだ血統予想の全てをマスターしているとは思っていません。

それだけ奥深いものなので即効性は低いと思います。競馬をギャンブルとして捉え、当てることが全てという方には向いていません。そういった方にこそ「競馬の教科書」は合うと思う部分もあります。

血統予想は競馬を体系的に捉えて、予想することの楽しさやブラッドスポーツとしての側面から捉えて楽しまれる方に向いたファクターです。

ですのでここでの見解によって玉嶋 亮氏と私に確執が生まれることはありませんし、あったとしたらこの記事を作成して「競馬の教科書」の魅力を広めようとはしてないと思いますので心配は不要です(笑)

ご自身が興味のある予想ファクターを探求されるのが競馬予想を楽しむ第1歩だと私は思っていますが、なかなか時間も取れないのが現実です。そんな方に向けて短期間での成長を促すのが「競馬の教科書」であるということをご理解ください。そういった意味では血統は参考程度でいいでしょう


4.最後に


この記事が「参考になった」「面白かった」という方は記事へのスキをよろしくお願いします!

そしてこのマガジンシリーズでは「競馬の教科書」著者である玉嶋 亮氏たってのリクエストによりTwitterでマガジン読者からのコメントを募集させて頂きます。

皆さんからのツイートには実際に玉嶋 亮さんからリアクションが来たりしますよ!

コメントは以下ツイートのリプ欄にお願いします


この記事を読んでみて「競馬の教科書」読んでみようかなという方は下にAmazonの商品ページも貼り付けておきますのでリンク先から是非、購入してみてくださいね。


それではここまでご覧いただきありがとうございました。

また次の記事でお会いしましょう!


競馬予想家 ノア




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