父の看取り期
今現在、父は食欲もしっかりあるし、車いすを自走して食堂に行ったり
職員さんのところへ行って話をしたりしています。
週に1回面会に行っていますが、最初は必ず「誰や?」って聞きますが、すぐに「来てくれたんか?」と私のことを思い出します。
ですが、今年になって、体調を崩しやすくなりました。
下痢が長く続いてしばらくご飯が食べられなくなったりする時もあります。
訪問医の先生が来て下さっているので、点滴をしてもらったりしながら、様子を見たり、1か月に1回は、近くの病院を受診しています。
受診の時は、できるだけ付き添うようにしています。
面会に行っていると、施設の職員さんも人手不足で大変なのが分かるし、父の状態を知っておきたいと思っているんです。
家族でないと決断できない事もたくさんあります。
今、ゆっくりと終末期に入っていっています。
今年、父は88歳になります。
人生の最期の時が迫ってきていて、きっと後悔のない看取りができるようにさせてくれているんだろうな~って思っています。
母の時は、コロナ禍で、何もしてあげる事ができませんでした。
母はずっと父の事を気にしていたので、きっとお父さんの事をやってあげてって思っているではないかと感じます。
私は、看取り士として、死の事に携わっているので、父には普段の会話の中で、延命治療についても確認しています。
父とは、小さい時から、ざっくばらんに色んな事を話してきたので、あまり気負わずにさらっと聞く事ができました。
父の死生観は、死んだら終わり。
私は、次の世界に移行するんだろうって思っているので、そこは親子でも考え方が違うところです。
でも、それぞれでいいんだと思います。
母が旅立ってから、父がまだ生きていてくれている事の幸せを感じています。
親が生きている事は心強い事です。
若い事は、親の事が嫌で、早く家を出たいと思ってきたし、距離を取る事でバランスをとってきたりした時期もありました。
でも、自分の気持ちを丁寧に聞いていくうちに、親に色んな思いを持っていたフィルターのようなものが取れていきました。
私の中で、和解できるものがあったのだと思います。
父に寄り添いながら、限られた日を穏やかに過ごしていきたいと思います。
今、私は、スピリチュアルペインについて学んでいます。
終末期には、4つの苦しみと痛みが表れます。
身体的な痛みと苦しみ
精神的な苦しみ
社会的な苦しみ
スピリチュアルな痛みと苦しみ
スピリチュアルな痛みと苦しみがスピリチュアルペインです。
「自分の人生は何だったんだろう」
「どうしてこんなことになったのか?」
「これから私はどうなっていくのか?」
など、自己の存在と意味の消滅から生じる苦痛などです。
ここの部分に寄り添いたいと思っていて、スピリチュアルケアを学んでいます。
これは学んだら終わりではなくて、その時その時に学び続けるものです。
看取りと共に、スピリチュアルペインについてもお伝えしていきたいと思います。
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