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良くないことは続く。

良くないことが続くというより、良くないことが起こると良くない気持ちになり、それがさらに良くないことを呼んで負の連鎖が続いていく。

忘れちゃいけないのは、今悲しい気持ちになったからといってそれが「今目の前で起こった何か」がすべての原因ではないということ。
生きてきた時間の分だけ人にはいろんな経験と感情の蓄積があって、「今目の前で起こったこと」が過去の悲しかった記憶まで呼び起こしてしまう。
その時解消できなかった気持ちまで引き出してしまう。蓄積分込みでの悲しさになってしまう。
だからいつだって実物よりも大きく捉えてしまうんだと思う。
悲しいことの悲しさはいつも渦中にいるときがピークだと知っている。そこを越えたらたぶん大丈夫だということも。まあそこを越えるまでがなかなかつらい。


「みどりいせき」を読んだ。文体も相まって序盤がとにかく読みにくい。大田ステファニー歓人のTwitterを見たときの「!!?」に似た既視感。気持ちがざわついているときに読んだので余計に目と脳みそが滑る。ちょっとだるくなってくる。今じゃなかったのかもとか思う。
だけど、読んでいくうちに突然胸がドキンとして引き込まれる。確実に紙面にぐいっと引き込まれた瞬間が、あった。そうなったらあとはもう小説と息が合ってしまう。書評を読んだら金原ひとみさんも同じことを書いていた。これはもう綿密に計算された構成なのかもしれないね、だとしたら天才だ。

今すぐに感想をまとめる気はない。まとまったら嘘だと思う。だけど今このタイミングで読めて良かった。もっと自由に生きてみようと思えた。
たぶんこの小説は、これはこうだからああで、このときの春の気持ちは……とかそんなんじゃなくって、音楽みたいに聴いていいのだと思う。感じていいのだと思う。
今ここで私をすっかり変えてしまうというよりはきっと、時間をかけてじわじわ効いてくるような種類の。
あたたかい爆弾だった。

世界平和は願ってもまず自分の生活を優先してしまうし、マックだってスタバだって行ってしまう。ときもある。そんな自分が気持ち悪いと思う。
わかんないことだらけだし、今さらすべてを取り戻せるほど賢くもない。大好きな人にほど酷いことを言ってしまいそうにもなるし、弱くてばかだと思う。
たぶんみんな本当は狂っていて、狂ってないふりをして生きてるだけなんだと思う。

今日は大事な人とお話ができて良かった。
一年前はどんな気持ちだっただろう。もうあんまり思い出せない。

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