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69な日

 ⚠結構痛いこと書いていると思いますが
  そこは気にせず読んでいただけると幸いです。



中学の時は特に自分が女であることを
自覚させられることが多かった。
 女の私はシャープでカッコいい学ランを
着れる訳もなく
履きたくもないフリフリしたスカートを履かされ、
自分の思いと反して肉付きがよくなり体つきは
どんどん女っぽくなっていった。
それだけでなく顔中にはニキビができ
元々酷かった顔がどんどん醜くなるわ、
毎月毎月生理がやってきて…
そのたびに腹痛や頭痛、
抑えられない食欲などに襲われるわ、
色々悩んでいるのにわざわざ一つ一つ、
つまみ出してからかわれたり、バカにされたり…
決して女として見られたいとか下心が
あるわけじゃないのにただ仲良くしているだけなのに男の子のクラスメイトと話すと
なんかあの子のこと好きなの?
とかそういう類のことを言われたり……
女でいることに悩んでいたし、
消えちゃいたいとさえ思っていた。
まさに暗黒時代だった。

それでも乗り越えられたのは
ミッシェルとの
出会いがあったからだと思う。

暗黒時代、
私のストレスを発散する唯一の方法は
YouTubeを観ることだった。
いろんなジャンルのものをランダムに流して
観まくっていた。
そんな中、流れてきたのは
98 年のFUJI ROCKでのミッシェルだった

真夏なのにメンバーの4人とも
黒のモッズスーツにネクタイ姿という出で立ち、

太陽が煌々と照りつける中

ボーカルのチバユウスケは声高らかに
「俺たちが日本のTHEE MICHELLE GUN ELEPHANTだ!」と叫んだ。

今にもフェンスを壊して飛び出してし
まいそうなくらい
ぎゅうぎゅうとした観客席から声援が湧き上がった。

そこから怒涛のライブが繰り広げられる。

真似したくても誰にも真似できない
天性の強くて野太いがなり声
を持つチバユウスケ、
油断すると
一瞬の隙に置いていってしまう
鬼の高速カッティングを繰り出すアベフトシ、
存在感あり過ぎてもう
ボーカルも他の楽器も食ってしまおうというくらいの勢いがあるゴリゴリベースのウエノコウジ、
腕百本ついてるのかというくらい
高速なのだが正確で力強い縁の下の力持ちのようなドラムを叩くクハラカズユキ、

私のハートはもう鷲掴みにされてしまった。

そこからミッシェルだけを聴きまくった。
どれを聞いても外れがなく全部好きになってしまう

私がずっと追い求めていた理想像は彼らなのだ。

周りが
どんな音楽をやっていようと何を言われようと
自分たちがカッコいいと思ったもの
を一貫してやり続ける

そんな姿は世の中のどんなものよりも
かっこよかった。

私はどう頑張っても女をやめることはできないが、
でもその中でベストを尽くし、
かっこよくなろうと思った。

ミッシェルのおかげで
今はこんなだけど頑張ろうと
思えたし乗り越えられた。
前に進むきっかけになった。
感謝してもしきれない。

もし私の命が尽きてそっちに行った時は
自分が一番かっこいい姿で直接お礼を言いたい。

そしてライブを観たい。
























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