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3つの温度

水風呂とお風呂を往復することが、習慣になって5年くらいになる。そもそもは何かの理由で家のお風呂が使えなくなったことがはじまりで、前の家の徒歩3分のところにあった銭湯にほぼ毎日通っていた。

そこは深夜1時に閉まるので、0時15分くらいに駅について、0時20分くらいに銭湯につき、余裕をもって0時50分くらいに出る。そんなリズムができていた。

銭湯は、場所によってお湯と水の温度が違う。何となく、その温度を身体で覚えているのが、おもしろいと思う。例えば実家の近くの銭湯は、湯はぬるいがサウナはこれまで経験したなかで一番熱く、水風呂はそこそこ冷たい。

あと、銭湯に入ったときに意識する温度としては、気温というのもある。風呂上がりに外に出ると、温度に対する感覚がリセットされて、気温をフラットに感じられる。

水とお湯と外気。この温度の関係が、銭湯に入るたびに身体に記憶されていくのだと思う。昔ずっと行っていた久しぶりの銭湯に入って、外に出て、いつかこれくらいの気温の日に、この銭湯に来たことがあるんだろうと思った。