Norway : Fieh
ノルウェー オスロ出身の7人組ネオソウルバンド
Fieh (フィア)
まずはこの曲を聴いてほしい。
グルーヴィーなリズム隊の上に、浮遊感のあるソフトなサウンドが乗っかったクールな一曲。
楽器陣それぞれに個性を感じるが、バランス良く調和しており、スッと耳に入ってくる心地良さを持っている。
2022年3月初旬、Fiehは最新アルバム『In The Sun In The Rain』をリリース。
ド頭のタイトル曲『In The Sun In The Rain(Move On Up)』から、好き放題音楽を楽しんでいることが分かるが、私はアルバム2曲目『Fast Food』に度肝を抜かれた。
こちらがそのライヴ。
ステフィン・カリー似のドラムが指揮する、1秒たりとも飽きないパフォーマンス。
全体としての音数が多く構成も複雑だが、やはりまとまりがある。
むしろ彼らのスキルやグルーヴが前面に押し出されていて、夢中になって聴いてしまう。
ネオソウル色が強いデビューアルバム『Cold Water Burning Skin』には無かった、Nu Jazz的要素を感じる。
5曲目『Grendehus Funkadelic』のライヴ映像。
ドラム・パーカスがヤバいのは大前提として、このアルバム特有の自由で鮮やかなサウンドを感じられる1曲だ。
彼らは新たな音楽的領域へと踏み出した。
ソフトでおしゃれな雰囲気が漂うデビューアルバムとは、かなり様相が違う。
ただ私は、この2ndアルバムを聴いて「このバンドを追い続けたい」と強烈に感じた。
リズム・サウンド・構成のどの面でも実験的で、底が知れない。
次に何を仕出かしてくるのかが分からない。
ただ彼らを追えば、毎回新たな感動を味わえることは確かだ。
様々な源流を感じる楽曲が、普段は聴かないジャンルの魅力に気付かせてくれる。
彼らにはとにかく、自分たちがやりたい音楽を表現し続けてほしい。
そして、どんな機会でもいい。
彼らを生で観れる日が来ることを願っている。
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