Korea : HYUKOH
HYUKOH
数年前から世界的に話題性のある彼らだが、いつ聴いてもやはり、惹かれてしまう要素をいくつも感じる。
今回はそのなかでも、個人的に掴まれた3曲を紹介する。
「Comes and Goes」
しっとりとした立ち上がりからファンクネスが爆発する一曲。
軽快さの中に気怠さも感じるギターと野生みを内包したボーカル、それに柔らかく沿うコーラス。
音で遊ぶことの楽しさを再認識させてくれる。
まあとりあえず、踊り狂っちまう。
「Wanli万里」
魅せ方を分かりすぎている音とカメラワーク。
中国北部で育ったギターボーカルOHHYUKのバックボーンが落とし込まれた、5分間の北東アジア版マッドマックスとも言える映像だ。
中国や現モンゴル領を舞台にした歴史小説を読み進めている最中だからか、脳裏には大きな軍旗をたなびかせながら進む、数万規模の行軍が浮かぶ。
行軍はさすがに無理だが、とりあえず裸馬にまたがって荒野を駆けまわりたい。
後付けになってしまうが、壮大さに拍車をかけるギターのサウンドも見事だ。
「GOLD(cover)」
4人の音がほとばしりまくる見事なバンドカバー。
そしてやはり、あの赤いリッケンから放たれる音が抜群に良い。
彼らのトレードマークとも言えるオーバーサイズのジャケットをバサっと羽織るスタイルや、「Wanli万里」のMVでの真っ赤な衣装など、ヴィジュアル的なコンセプトもしっかりしているように感じる。
彼らのインタビュー記事を読んでいると、鋭い観点や地理・文化・歴史などの深い造詣を持っていることを知ることができる。
バンドマンの友人(韓国出身)が彼らのことを「可愛い後輩だヨ〜」と言っていたが、そのくらい近い距離で話せたら実に楽しいことだろう。
齢を重ねどんな楽曲を生み出していくのか、彼らの今後に目が離せない。
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