たチバなスプリントで人生が変わった

本記事はオリエンティアアドベントカレンダー裏の14日目の記事です。

ES関東クラブの伊地知と申します。最近だと勝浦の全日本ミドルロングの運営責任者をしました。今週末は伊豆大島の計センにいます。

さて、内容ですが、最近オリエンテーリングの会場でたチバなスプリントについて声をかけられることが増えてきました。予想外の方から声をかけていただくこともあり、若干調子に乗っています。

卒論の傍ら書いていたら全体の流れがぐちゃぐちゃになって非常に読みづらい記事になってしまいました。ごめんなさい。


What is たチバなスプリント?

たチバなスプリントをざっくり説明すると、毎週木曜夜に千葉のどこかで開催されるスプリント練習会、といった感じになります。

雨が降ったり祝日で重要な練習会が無かったりしなければ毎週やっています。

延期になった回まとめ
2022/12/29 年末年始なので中止⇒特別回で108式開催
2023/3/23 雨で延期
2023/6/15 雨で延期
2023/6/22 雨で延期
2023/11/23 千葉大ミルフィーユ杯開催の為延期

12/14時点で55/60週開催。雨はほとんど降っていません。すごい。

主に参加しているのは発起人である橘孝祐さん、私、千葉大OLCの現役生、千葉高校地理部の皆さん、千葉にゆかりのある学生、その他千葉に住んでいる社会人の皆さん、といったメンバーです。

内容はストリートOです。前日くらいまでに今週のプランナーから集合場所と地図の案内が流れてくるので、各自コンビニとかで地図を印刷して当日集合。各自スプリントして翌週のプランナー決め王様じゃんけんして解散です。たまに終わったらご飯に行ったりもします。楽しいです。

普段は通れなくてウザい道もスプリントなら許せる

たチバなスプリントが始まるまで

使用している地図は、だいたい私がつくったストリートOの地図です。

たチバなスプリントが始まったのは2022年10月ですが、私が地図を作り始めたのは2020年の夏で、当時3年生でした。コロナ禍でオリエンテーリングができなくなったので、自宅周辺の地図を作り始めました。

その後も開拓を進めていった結果、4年生(1回目)の2022年3月には大学の外側を一周するストリートOが可能なくらいまでになっていました。留年こそしましたが人生レベルではプラスになったと思います。

千葉大OLC引退後半年、私は大学を休学し莫大な時間を手に入れましたが、新規エリア開拓はほとんど行いませんでした。全くストリートOの地図が使われなくなったからです。思えば現役の時、ストリートOのイベントを企画していたのは自分以外いなかったような。

ストリート地図の作成が自己満足であったことを形として突き付けられた感覚になり、新しく地図を作ろうという気持ちにはなれませんでした。

一方、当時自分には県立千葉高校地理部の外部講師という肩書がありました。ちょうど2022年4月に梶本和さんがJWOC代表に内定したのを受け、こっそり作成していた千葉高校周りの地図を本格着手するようになりました。この時期を境に、千葉大から千葉高への浮気を開始します。

(と言っておきながら、千葉大のことも忘れられず、松戸キャンパス周辺のストリートO地図を作っていました。最低なグズグズ男です。)

基本的にストリートOは千葉大生をターゲットにしていたのですが、ある程度近所に住んでいた根本啓介さんや橘孝祐さんから個人的に声をかけていただき練習に使っていただくということがちょいちょいありました。

それなりに時間をかけて作った地図なので、やっぱり使われるのは嬉しい。使われないと寂しい。

2022年10月、橘孝祐さんから週1くらいでストリートOで練習をしないかという話をいただき、たチバなスプリントが始まりました。

人がどんどん増えていく

最初は橘さん、根本さん、私、千葉大同期の笠井虹汰、千葉大OLCの部員という感じでスタートしました。初期はグループに十数人くらいいて、実際に来るのは5~6人くらいの規模感です。

千葉大学には松戸キャンパスがあるので、たまに松戸回があります。江戸川を渡って理科大生が突撃してくることもあります。

その後も千葉に住んでいる社会人の方々、大学生、高校生とその先生といった感じでどんどん人数が増えていき、1年ちょっとで55人になりました。LINEグループにはいるけど1回も来たことのない人もいます。この辺も含めてちょっとした地域クラブ感がありますね。

理想的な地域クラブ

たチバなスプリントは、①オリエンテーリングの、②地域、③クラブとして自分が思っていた理想的な姿になってしまったと思っていました。

①オリエンテーリングをするために、②千葉という枠組みで、③集まっている。という意味で、この活動が毎週続けられていること。自分の習慣にもなっていること。他のクラブで出来ていないようなことができていること。に非常に意味を感じていました。

正直たチバなスプリントがこんなに大きくなるとは思っていませんでしたし、こんなに続くと思っていなかったので、調子に乗った私はいろいろなことを考え始めます。

オリエンテーリングの地域クラブの勧誘で「入会したら○○できるよ!」とかの誘い文句があると思いますが(私も受けたことがあります)、なんかあまり好きになれなかったんです。

地域クラブでは、入会している人がメンバーで、入会していない人はゲスト。そんな感じの雰囲気だと思います。

でもこれって「地域クラブ」である必要あるんでしょうか?

「地域」クラブであるならば、「近くに住んでいる」とか「近くに在学」とかそんなくらいで入会していることにして良いと思うんです。というか近くにいるなら入会もクソも必要ないじゃんって感じ。

この面でもES関東クラブは地域クラブというかクラブなんじゃないかっていう感じです。地域性を実現しているクラブはオリエンテーリング界ではそこまで多くないように思っています(そんなことないのかもしれませんが)。

別に地域クラブだろうがクラブだろうがどっちでも良いんですが、「地域クラブ」であるということを理由に入会を諦めるクラブがあるのはちょっと残念。そりゃ近くに多く人がいた方が良いのですが。

最近は多かれ少なかれ、「世界選手権に成田から行くから道中に寄る」とか、「千葉に出張があるから退勤後行く」といった参加のスタイルがあります。

グループには入っていない伊藤元春選手が作った地図を走りに行く回もありました。

この辺で、たチバなスプリントは地域クラブだと思っていたけど、なんかちょっと違うな?と思い始めました。

オリエンテーリング地域コミュニティ

結論からいうと、たチバなスプリントは地域クラブではなく、地域コミュニティだなという感じです。クラブもコミュニティの1つだとは思うのですが、言いたいのはクラブではないってことです。

「たチバなスプリントという地域クラブに入会する=LINEグループに入る」と仮定した場合の入会特典を考えてみましたが、いつでも過去回の地図にアクセス可能ということしか思いつきませんでした。

でもこれも教えてほしいと聞かれれば渡しているものなので、厳密には入会特典ですらないです。

そういえば、たチバなスプリントに会費は存在しません。地図代もコンビニ印刷でかかる60円だし、入会したは良いものの会費だけ払っている状態、ということもありません。

たチバなスプリントの良いところ6選

週3オリエンティアになれる

なんといってもこれですね。土日のオリエンテーリングに加えてさらに1回増えます。シンプルに練習量が増えます。

オリエンティアはオリエンテーリングをすると幸せになれるので、週3で幸せになれます。

会場に行って駄弁るあの時間が平日にも存在する幸せたるや。

幸せのれんげ

幸せといえば幸せのれんげです。西千葉のチャーハン屋さんです。メニューが豊富でコンプリートしたくなります。

たチバなスプリント後にも、2回ほど行きました。最近は人気店になってしまったので混んでいて入れないこともしばしば。貸し切って宴会したい店ランキング堂々第1位。

私レベルになるとマスターカードの効力で毎回無料でビールが飲めます。
(カード特典は今月末まで。ぴえん。)

私の推しは"鴨肉と葱のチャーハン"

ポイント練もどき

スプリントをしっかりやると結構な負荷になります。ポイント練はきつくてつまらないけどスプリントなら、とポジティブに強くなれます。

※ポイント練と同様の強度でスプリントできるようになるにはそれなりの練習量が必要だと思っている。

注目する選手が増える

社会人から中学生まで集まっているので、いろいろな年代の選手に注目することになります。

#9~#10あたりのLINE発掘。橘さんの発言。

インカレやミドルセレもそうですが、ここ最近は中高生が多いので中高選手権はジュニチャンといった大会にも注目が集まっています。普段の大会の18Aとか15Aとかもそうですね。

直近だとAsJYOCに向けて中高生が盛り上がっているのを感じています。もう本当に直前ですね。千葉中・千葉高の皆さんの活躍をお祈りしています。

就活のアピールに

私事ですが、4月から測量関連の会社で働くことになりました。面接ではたチバなスプリントで使用している地図を見せたりしました。アピールになっていたかは定かではないですが、私にとっては大きな自信になっています。

千葉が大好きになる

私事ですが、通常3月に始まるという就活のスタートを9月までサボっていました。6か月遅れたのは単純な怠惰に加え、千葉を離れるか否かの選択がなかなかできなかったというものがあります。

現在のトレーニング環境(というか、オリエンテーリング環境)に浸り続けたいという思いと、いつまでもこの蜜を吸っているようではダメなんじゃないか、というジレンマでした。

でも結局は千葉に住み続けることにしました。

ここにいれば毎週スプリントができるということ、居場所があるということが最大の決め手でした。

少なくとも居場所がなくて一旦競技を離れるということはせずに済みそうだなと一安心です。千葉が大好きです。

さいごに

たチバなスプリントは私にとって夢のような企画です。

春に新入生たちが勝手に集まって過去回の地図を使ってスプリント練習していたり、たまに松戸とか柏に行ったり、千葉に住んでいるオリエンティアというだけでこれだけ集まれるのが楽しくてしょうがないです。

千葉のオリエンティアといえば、全日本ミドルロング実行委員長の平山さんですよね。平山さんが最も愛する大会と発言していた全日本リレーについて、その理由を「千葉県という繋がりだけで1つのチームになれる」と表現していたのをかすかに記憶しています。

それがすごくしっくり来ていて、たチバなスプリントもそれっぽくなれているような。

入会とか勧誘とかいう概念が存在しないコミュニティに憧れていたというのもあります。

とにかく、これからも千葉にいることができるということで嬉しいです。就活のアピールにもなったし、会社決める決め手にもなったり、私にとっては人生を決めた大きなものです。

社会人になったら地図を作る時間はあるだろうかと少し心配していましたが、千葉大や千葉中(!!!)の方々が「地図を作りたい」と言ってくれておじさんは嬉しいです。

自分の名前を冠したものが広まっていくことについて、私なら恥ずかしくてどこかでブレーキをかけてしまいそうな気もします。橘さんには圧倒的感謝です。

長く続けられるものにしていきたいと思っています。皆さんも千葉に訪れる際はぜひご利用ください。

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