夫の手術と煙草

先週の水曜日、仕事中に夫からLINEが届いた。「肺気胸が再発していて、すぐに入院した方がいいらしい」

夫は背が高く、昔はかなり痩せていた。肺気胸はそんな人がなりやすいようで、学生時代に患ったときには、肺が破裂する音とともにその場から動けなくなったらしい。なにそれ怖い。病院に行き即入院、肺に管を通すことをしたとかしないとか。怖い。

当時、痛みは取れたものの完治はしておらず、自然治癒、あるいは再発による手術、上手に付き合っていきましょうねという流れだった。リアルタイムでその話を聞いていたときは、まだ完全なる友人関係だったので、へぇ、とだけ思った。

その夫が、月曜日に会社の健康診断を受け、2日後「今すぐ病院に行け!」と連絡をもらった。そういう、通常より早いタイミングで通知が必要な健康診断結果を、パニックデータと言うらしい。ただごとではない響きだ。しかも、本人に自覚症状が全く無かったというのだから、会社の健康診断も役に立つのだなぁ!と思う。

木曜日に会社で紹介状とレントゲンのデータを受け取り、金曜日に紹介された病院で受診。診断した医者の「ちゃちゃっと手術しちゃいましょう」の一言で手術が決定。あれよあれよと入院や手術の日程が決まっていく。健康診断を受けた7日後には入院しているのだから、みんなして仕事が早すぎやしませんか。

そして、間を飛ばしますが、夫は手術を終え、本日無事に退院しました。


ところで、私は煙草を吸う男性が好きだ。煙草を吸う姿にどうしても色気を感じてしまうのです。

旦那さん、煙草吸う?と聞かれることがある。苦手な質問の一つだ。

学生時代に肺気胸を患った夫は、その前と変わらず煙草を吸っていた。

肺が悪いのに煙草なんて!と思いませんか。私は思います。煙草やめなよ、と口では言うものの、愛煙家好き(愛愛煙家家)としてあまり言いたい台詞ではなかったので、我ながら説得力がなかった。たぶん夫にも全然響いていなかった。

結局、夫は溶連菌にかかり、あまりの喉の痛みに煙草を吸う気にならず、そのまま自然にやめた。なので溶連菌には感謝している。(夫はわりと頻繁に病にかかる。その前の年は結膜炎になっていた)

なんの話かと言うと、煙草を吸う人が好きなので「旦那さん、煙草吸う?」と聞かれたとき、「吸ってたけどやめた」と答えていて、そうすると必ず「やめさせたんだね」という空気になるのがどことなく不満だという話です。

たしかに夫には煙草をやめるように言った。でもそれは通常の人以上に健康上の理由であり、お金とか、煙とか、匂いとか、そもそものイメージとか、そういうので配偶者の煙草をやめさせたわけではない!と言いたくなるのです。やめさせたの私じゃなくて溶連菌だし!

煙草が嫌いな人がそれでやめさせているのは全然良い。ただ、私は煙草を良いと思っていると公言しておきながら、ちゃっかり自身の夫にはやめさせているという構図が、、、キーッとなるのです。

ちなみに夫は今でもたまに飲み会で煙草をもらうことがあるらしいので、人の金で煙草を吸うな!と怒っています。

おわり

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