糞便微生物叢移植のドナーにおけるサイトメガロウイルス、幻の脅威?
糞便微生物叢移植のドナーにおけるサイトメガロウイルス、幻の脅威?
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/37384665/
Tatiana Galpérine et al. 2023.
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要旨
背景 糞便微生物叢移植(FMT)は再発性Clostridioides difficile感染症(CDI)に対する治療法として推奨されるようになっている。しかし、ドナーのスクリーニングは国によって異なる複雑なプロセスである。スクリーニングの第一の目的は、ドナーからレシピエントへの糞便を介した潜在的病原体の移行を防ぐことである。多くのガイドラインがドナースクリーニングの一環としてサイトメガロウイルス(CMV)検査を推奨しているが、CMV伝播のリスクはエビデンスによって十分に裏付けられているのだろうか?
材料/方法 フランスの前向き横断多施設単群研究で、FMTのために選ばれた自発的健常ドナーの便からCMVが検出される頻度を推定した。事前に選択されたドナーは全員、血液中のCMV抗体検査を受け、陽性の場合は全血と便でCMV DNA PCRを行った。便中PCRでCMV陽性の検体、あるいは血清学的マーカーがIgM陽性の場合は、細胞培養でCMVを分離することを計画した。
結果 2016年6月1日から2017年7月31日までに、500人の健常ドナー(各施設250人)を募集し、483人を組み入れた。このうち301人がCMV血清陰性で、182人がCMV IgMおよび/またはIgG陽性であった。162人のドナーで便CMV PCRが行われた。2例では、最初の分析で陽性であったが、定量限界以下であった。Siemens社およびAltostar社のアッセイを用いた反復PCR検査では陰性であった。これら2検体の細胞培養および6人のCMV IgM陽性ドナーの便からは、感染性CMVは検出されなかった。
結論 我々の研究は、CMV血清検査陽性の健康なボランティアは、PCRや細胞培養で検出されるようなCMV DNAを便中に排出しないことを示している。この研究は、FMTドナーのCMVスクリーニングを廃止する新たな論拠となる。
Copyright: © 2023 Galpérine et al. 本論文は、Creative Commons Attribution Licenseの条件の下で配布されたオープンアクセス論文であり、原著者および出典がクレジットされていることを条件に、いかなる媒体においても無制限の使用、配布、複製が許可されている。
利益相反声明
著者らは、競合する利益が存在しないことを宣言している。
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