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稀少肺細胞から嚢胞性線維症に示唆を与える新たな驚きが発見される

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医学研究
疾患, 病態, 症候群
編集者ノート
希少な肺細胞から、嚢胞性線維症に示唆を与える新たな驚きが発見される
ジェニファー・ブラウン(アイオワ大学

希少な肺細胞から、嚢胞性線維症に示唆を与える新たな驚きが明らかになった。
図:気道表面(青と黄色)に埋め込まれた肺イオノサイト(ピンク)。出典:Guillermo Romano Ibarra、アイオワ大学

アイオワ大学の研究者らによる新しい研究で、肺イオノサイトとして知られる希少な肺細胞が、気道表面からの水分と塩分の吸収を促進することがわかった。この機能は、これらの細胞に期待されていたものとは正反対であり、嚢胞性線維症(CF)の肺疾患に影響を及ぼす可能性がある。

年前、科学者たちは、魚のエラやカエルの皮膚によく見られる細胞タイプであるイオノサイトが、ヒトの肺や気道の内壁にも存在するという予期せぬ発見を報告した。この肺イオノサイトは、気道の内壁に存在する全細胞の約1%に過ぎないにもかかわらず、嚢胞性線維症で機能不全を起こすタンパク質CFTRの総量の約半分を含んでいるため、CF研究者にとって特に興味深いものであった。

CFTRを多く含むイオノサイトがCFにおいて重要な役割を果たしている可能性が示唆されているにもかかわらず、これらの細胞の機能は不明なままであった。

気道分泌細胞に存在するCFTRチャネルは、塩化物イオンを細胞外に分泌し、気道表面を覆う薄い液体層中に分泌することが知られている。この気道表面の液体は、有害な細菌や粒子から肺を守るために重要な役割を果たしている。水は塩を「追う」ので、塩化物イオンの流出は気道表面の水分補給を促進する。対照的に、今回の研究では、イオノサイトのCFTRチャネルは、塩化物イオンを吸収し、水分の吸収を促進するという逆の働きをすることがわかった。

「イオノサイトが塩化物を吸収するための重要な特徴は、CFTRチャネルとは反対側の細胞膜にあるイオノサイト特異的バルチン・クロライド・チャネルです」と、UI大学内科研究助教授で、The Journal of Clinical Investigation誌に掲載された新しい研究の上席著者であるイアン・ソーネル博士は言う。「これら2つのチャネルが一緒になって、イオノサイトを通る塩化物の導管を形成し、気道を覆う液体の体内への排出を助けているのです」。

これら2つの異なるタイプの気道細胞-イオノサイトと分泌細胞-におけるCFTRチャネルの役割の相違は、CF疾患が液体の分泌と吸収の両方を障害していることも示唆しており、このことは、CF肺疾患やCF治療薬が肺機能に与える影響に影響を及ぼす可能性がある。現在のCFTRモジュレーター治療は、CFTRチャネルの機能を回復させるため、モジュレーターは、分泌と吸収の両方を治療すると考えられる。

UI大学の研究チームには、Thornell氏の他に、共同上席著者のPaul McCray Jr.医学博士(UI大学小児科・呼吸器内科、微生物学・免疫学教授)、筆頭著者のLei Lei博士(UI大学博士研究員)がいる。UIの研究者であるSoumba Traore氏、Guillermo Romano Ibarra氏、Philip Karp氏、Tayyab Rehman氏、David Meyerholz氏、Joseph Zabner氏、David Stoltz氏、Patrick Sinn氏、Michael Welsh氏も研究チームの一員であった。

詳細はこちら: Lei Lei et al, CFTRに富むイオノサイトが気道上皮を介した塩化物吸収を媒介する, Journal of Clinical Investigation (2023). doi: 10.1172/jci171268

ジャーナル情報 ジャーナル・オブ・クリニカル・インベスティゲーション

提供:アイオワ大学

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