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ニューロマジックのノーコード部では、こんなことをやっています

活動のきっかけ

私たちは2021年に、社内活動であるノー/ローコードツール研究会(以下ノーコード部)を発足しました。ノーコードツールの登場は将来的にWebサイトやアプリ制作に劇的な変化をもたらすことは明白だったため、大きな衝撃を走らせました。このため、私たちはかなり早い段階から、STUDIOやWebflow、Wix、Shopifyなどのノーコードツールをお仕事の中で導入していました。このような背景から、各ツールのさらなる活用を目指し、2021年にノーコード部を発足したのです。

活動概要

目標

活動の初めに、このチームの最終ゴールを以下のように設定しました。

クライアントの課題に対して適切なツールの提案を行うことで、ユーザーに高い満足体験を与えられるようになる。

ツールについて勉強していると、問題解決手段であるツールを使用すること自体が目的になってしまうことがあります。このように、手段が目的にすり替わってしまうことを防ぎたいという思いがあったため、「ノーコードツールを使うことを主目的にするのではなく、エンドユーザーに優良な体験を提供するための選択肢を増やす」ことを念頭に置いて活動を続けようと約束を交わしました。この最終ゴールを標榜しているために、活動中に様々な判断が求められるタイミングがあっても、判断軸がブレることなく目標に向かって歩み続けることができています。

メンバー

発足当時、デザイナー3名で構成されていたチームは、現在は以下の5名になりました。その職種はご覧の通り、非常にバラエティーに富んでいます。

  • アートディレクター

  • ノーコードディレクター兼Webデザイナー

  • UIデザイナー

  • Webデベロッパー

  • ソリューション・デベロッパー

発足当初はツールの研究を目指して一心に活動していましたが、現在は様々な職種の人間が所属していることで、思いがけないような活発な議論が巻き起こるようになり、本来の目的を超えた化学変化をもたらしています。また、このメンバーのうち一名と、弊社の取締役代表がNoCodeCampというオンラインサロンに参加しているため、決して内に閉じることなく多くの情報をキャッチしています。

いつも大変お世話になっているNoCodeCampさんと公式キャラクターのNoCode Ninja。可愛い。

活動時間

週1回、1時間、ノーコード部の定例ミーティングを開催しています。また、必要に応じて別の時間を設定してワークショップの開催などを行なうこともあります。社内活動は、負荷が大きいと容易に優先順位が落ちてしまうため、無理なく続けられるよう心がけています。

活動内容

ノーコード部では、具体的な目標達成方法として、以下の活動を通して研究と啓蒙を行なっています。詳しくは後述します。

  1. ノーコードツール比較表の作成

  2. 試作品の作成

  3. 社内外向けの啓蒙活動

1. ノーコードツール比較表の作成

一般社団法人NoCoders Japan協会が公開したノーコード・カオスマップをご覧いただくとお分かりのとおり、ノーコードツール市場は現在戦国乱世の様相を呈しています。

これだけの数のツールを、必要に迫られてから調べるのでは遅いと感じた私たちは、事前準備の一環としてツール比較表を作成することにしました。そして比較表を埋めるためには試作品作成を通して各ツールに精通する必要があります。この一連の活動により自然と各ツールに対する理解が深まっていきました。私たちは、採用する可能性が高いツール群を以下の3種類にカテゴライズしました。

  • Webサイト構築系

  • アプリ作成系

  • ECサイト構築系

現在はそれぞれのカテゴリごとに3〜5つほどツールを選定し、集中的に調査を行なっています。また、有用性が認められたツールについては積極的にプロジェクトにおいて導入を進め、よりツールへの理解を深めていています。

2. 試作品の作成

それぞれのツールについて、公式サイトに「できること」は書かれているのですが、逆に「できないこと」は積極的には書かれていません。このため、正確な各ツールの特徴を把握するためには実際にツールを使用して、その特徴を把握する必要があります。この事前の活動があるからこそ、クライアントから共有された課題に対して、常に適切な手段をご提案することが可能になっていると考えています。私たちはこれまでに研究活動の一環として以下のような試作品を作成してきました。

1. 書評アプリ
使用ツール:Glide
概要:社員同士が読んでいる本を紹介しあうことを目的とした書評アプリ。

Glideで開発した書評アプリ

2. YUZULIHA(ゆずりは)
使用ツール:Adalo
概要:社員同士が互いの子供用品をゆずりあうための支援アプリ。

Adaoで開発した子供用品ゆずりあいアプリ

構築の経緯をnoteにてご紹介していますのでぜひご覧ください。

3. 社内外向けの啓蒙活動を実施

社内向けの啓蒙活動

ノーコードツール導入は、弊社ニューロマジックにとっても大きな挑戦でした。なぜならツールを使わなくてもサービスの開発ができる体制が出来上がっているからです。また、人は誰しも新しいものに対して不安を感じるものですし、日々の業務に専心していると、新しいツールの存在に気付けないこともあります。社員の全員が同一のナレッジを有する必要はありませんが、その存在や有用性は共通理解として持っている必要があると考えた私たちは、社内向け啓蒙活動にも力を入れることにしました。具体的には以下のような施策を実施しています。

  • ノーコードツールに関心のある社員を招待して、活動紹介と意見交換を行う

  • ツールが使える人を増やすため、使い方を共有するためのワークショップを開催する

  • ツール導入経験者に依頼し、ナレッジ共有を行なってもらう

  • 勉強会やワークショップの様子を録画し、全社向けに共有する

  • 試作品を社内向けに公開し、活動内容の周知を行いつつ実際に使ってもらう

実際のワークショップの様子

これらの活動により、ナレッジ集積を特定の社員だけで行うのぜはなく、多くの社員にその存在と有用性を伝播させていくことに成功しています。

社外向けの啓蒙活動

私たちのこの活動を対外的に発信する媒体として、以下の媒体で積極的な記事掲載を行なっています。

  • Wantedly

  • プレスリリース

  • 事例紹介

  • note

対外的な啓蒙活動の目的として、もちろん営業活動や採用活動に繋げたい、という明確なものもあるのですが、副次的な効果として「メンバーのモチベーションを向上させる」というものがあります。勝造内容をこうして定期的に形にすることで、私たちの知見が着実に蓄積されていると強く実感することができます。社内活動はともすればメンバーの一存で簡単に終了させられることのできる拘束力のないものです。そういった活動を継続させたいと思った時、メンバーのモチベーション向上は非常に重要なテーマのひとつなのです。

ノーコードツールの導入事例のご紹介

私たちは、この研究活動の成果を積極的にクライアントワークに活かしています。ニューロマジックのWebサイトにてノーコードツールを導入した具体的な事例をご紹介しています。実際の構築の流れや、どのような戦略をもとにユーザーエクスペリエンス向上に寄与していったかなど、その経緯や手法を詳しくご紹介していますのでぜひご覧ください。

幼児教育サービスの新規立ち上げサポート

クライアント:株式会社ヒーロープロデューサー様
導入したツール:Webflow
ツールの特徴:非常に多機能で、かつ画面編集のUIが洗練されており操作性が高いツールです。

maison de tiara EC/ブランドサイト制作

クライアント:株式会社エクセレント・ライフ 小泉美樹様
導入したツール:Shopify
ツールの特徴:多機能でデザイン編集の自由度が高く、初心者の方から上級者の方まで満足して利用できるECサイト構築ツールです。

まとめ

ノーコードツールは非常に斬新で魅力的なサービス構築手段です。ですが私たちはツールを導入すること自体を目的としてご提案することはありません。クライアントが感じられている課題に対して最適な解決手段がノーコードツールであると感じられた場合のみ、候補のひとつとしてご提案いたします。私たちはこれからも「ユーザーに高い満足体験を与えられること」という基本姿勢を忘れることなく活動を続けていきます。

おすすめ情報

株式会社ニューロマジック

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