Re: 32歳のベンチャー代表が今更インスタグラマーを始めた理由

ボクのオンラインサロンの記事。まずは前回と違いポジティブな記事でよかったw

ソーシャルメディアの仕事をはじめて今年で早12年。事業を立ち上げた2008年、当時は「え?ソーシャルメディアって新しいマルチ商法でしょ?」と言われる状態で。新しく生まれた超ニッチメディア、ニッチスキームに惚れ込んだからこそ、やってたなあと思います。儲かるからやるんなら、他のことやってた。まだそんな時代です。

12年も経つと景色は変わるもので、ビジネス村の方々や、ベンチャー村の方々が、汚い靴でドカドカと押し寄せて、なんか寂しくなって距離を置いたのが2017年だったり。

もちろん「ソーシャルメディアのナカヤマン。」という代名詞のおかげで12年間たいした苦労もせずメシは食えているし、自分の名前が知らないインスタグラムエージェンシーの広告の検索ワードに設定されるなんて思ってもみなかったし(これどうすればいいの?取りたい)。何が言いたいかと言うと、お前だって利食いしてるだろと言われれば、それはそうです。

ただ何が寂しかったって、自分が粛々と正しいと思ってやってたことは、マーケットに膨大な資金が流入した瞬間、跡形もなく流されて消えたこと。

ボクのファッション業界のキャリアはまだ15年程度で、いわゆる読モの時代と並走するところから始まっています。今でこそラグジュアリーブランドの仕事が大半だけど、読モの子達が30歳を迎えた頃まではリアルクローズの仕事がメインでした。

とうぜん「読モ」なだけで食える時代が未来永劫つづくはずもなく、仕事がない子もたくさん。例えばブランドをディレクションして次のキャリアを確立した子も、30歳と言うリアルな自分の年齢と、若いコンシューマーとの感覚の乖離に悩んでいたり。

一つのトレンドの最盛期からその終焉までを見守って違和感を感じたのは、主役だったその子たち以上に利益を得て、終わったら次のビジネスに移っていく大人たちの存在でした。弱肉強食とも言えるし、自然淘汰とも言えるけど、正直「大人が子供から搾取してる」ようにしか見えなかった。

だからこそインスタグラムブームの黎明期、2014年からの数年間、自らに課したのは「育てる」ということ。使うのではなく「組む」ということ。定期的にメシに連れ出してじっくり話して、次にやりたいことを聞いて。ラグジュアリーブランドの仕事をやりたいと言われれば一緒に挑戦して、テレビに出てみたいと言われればテレビ番組とリンクする企画を考えたりしました。その時に毎回、彼女たちに出した条件は「お前がやりたいって言ってやるんだから、絶対手を抜くなよ」ということ。実際、他の仕事より時間も手間も割いてくれてたし、質も良かった。逆に言えば彼女たちからすると効率が良い仕事ではなかったと思う。でも楽しんでやってくれていたと今でも思っている。

しかし、そんな牧歌的な時代は長くは続かず、先ほど記した通り流されて消えます。ソーシャルメディアのコンテンツの良し悪しも分からない大手代理店の人間が、膨大な広告費を盾に「質の管理もされない、金銭的においしい仕事」を流し込む。若い子が易きに流れるのは当然です。仕方ない。挙げ句の果てには20歳の子が「月収100万ないと恥ずかしい」とか言い出す。稼ぎたい気持ちはあっていい。ただ競争の基準が金になっちゃったかと。まあ悲しいですよ。

これは大人が悪いと思う。大人のクオリティが低すぎると思う。20歳の子供相手に、会社の看板使ってビジネスで勝負すりゃ好き勝手できない方がおかしい。要は買い叩いてるだけ。せめて若い子のキャリアを考るべきではないのか。最後また使い捨てにするのは目に見えてるじゃないか。「若い子が持ちうる感性」がトレンドを興した時に、それを換金することしか考えてない。若い子の感性って「いくらで売れるか」じゃなくて「どう化けるか」考えるのが大人じゃないのかな。

今ボクにはいろんな相談が来ます。インスタグラムエージェンシー(死語)が流行った時には数社から顧問契約の話が来たし、いまだとインスタグラムとか動画を使ったサービスの役員とか顧問の話が来ます。提示されるフィーも条件も悪くない。でも、ひとつも受けてません。

話を聞いても最後には、たぶんまた同じだなと思って断ってきました。ただ一点、彼らと話してみて分かったのは、その起業家たちも「自分たちが正義」だと思っていることです。「大手広告代理店は悪です!あいつら9割抜いてます。ボクらは5割しか抜きません!正義です!力貸してください!」って、おい!お前らも抜くなぁ!みたいな。

そもそもね、そこは「課題解決」ではない。何割抜くかは長期的には重要ではない。親が子供に対して果たすべき責任って掛けた金額のことではないから。大人が子供に対して責任を持つってそういうことではないから。インスタグラムブームが終わっても、その子達が「食っていける何か」が今の仕事で身につくなら、逆に胸張って9割抜いとけ!とボクは思います。

とは言え、相談に来るのは30歳そこそこの起業家が多いわけで。皆、必死です。まだ視野も狭いし、数名の組織回すのにも一杯一杯だろうし。正論振りかざしながらその年齢の子が事業成功させたら、そんなの天才だと思います。

だからとりあえず、ボクは通りすがりのおっさん(45歳・独身・バツイチ・子持ち)として、頼まれたら必ず一時間会って「彼らが未だ持っていない視点」だけはバラまこうと決めています。毎回、今日書いたような話をする訳ですが、結構きつく言うからこれまで会った10社くらいは二度と連絡をしてきませんw。冒頭のリンクの記事書いた保坂が初めてなんですよね。自分なりに答え考えてきたの。偉いと思います。ボクも無理難題投げかけた立場として、彼に対して今後も責任取り続けなきゃなと思いました。ある意味ではボクの戦い方も、彼らとの出会いによって変わってきているのかもしれません。

とまあ、いまボクのオンラインサロンにはファッションテック系の起業家が結構いて、みんな比較的まともです。若いから思考は甘いし、提案を聞くと矛盾も多々あるけど、何が正しくて何が間違えているかを知ろうとする子ばかりです。何周期か多めに世界を見てきたからこそ、彼ら彼女らにできることがあるのかなってオンラインサロンが楽しくなっているタイミングでもあります。ああどうなることかとおもったけどポジティブなかんじで締めれたよかったよかった

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