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素人が名画を模写ったら見えてくるものがあるはず#4

こんにちは。
前回に引き続きレンブラントの【イサクの犠牲】を模写していきます。

模写に関して知識も技術もありませんが、完成まで頑張ります。

5時間かけて描いたのがこちら

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3人の人物を描き込んでいきます。
影を描くときは光源を意識するってよく言いますよね。この作品の場合は天使の背後が光源でしょうか。影部分はとことん暗くしてやろうと黒色が多めですが、イサクの足の辺りとか、肉体の立体感が出てきたように思います。
小刀やその鞘の装飾とか、右下の瓦礫なのか薪なのか分からないごちゃっとしている部分を後回しにしております。給食で嫌いな食べ物が出た時、どのタイミングで食べましたか?私は最後に食べる派です。

8時間かけて描いたのがこちら(完成)

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細部の描き込みをし、全体の色味を少し調整して完成としました。
下部の横たわるイサクの身体は上手に描けたと思っています。たぶん顔が隠れてて細かく描く箇所が少なかったからでしょうね。人間の顔が一番苦手かもしれません。天使の羽や鞘の装飾、木の枝なども細かくて大変なのですが、バランスが崩れたら違和感が何より強い気がして人間の顔を描く時が一番神経使ってると思います。そういう意味では二人の人物の表情がとても難しかったです。あと手も。あと服のシワ。あと(略)…。

総括

光と影の魔術師レンブラントの【イサクの犠牲】を模写させていただいた訳ですが、光も影も表現が難しい!これに尽きます……。

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↑本家のレンブラント作【イサクの犠牲】(エルミタージュ美術館)。美しい明暗と構成。文句の付けようがない名作。
イサクの犠牲、またはイサクの燔祭とも呼ばれる旧約聖書にある物語を表しています。

イサクの燔祭(イサクのはんさい)とは、旧約聖書の『創世記』22章1節から19節にかけて記述されているアブラハムの逸話を指す概念であり、彼の前に立ちはだかった試練の物語である。その試練とは、不妊の妻サラとの間に年老いてからもうけた愛すべき一人息子イサクを生贄に捧げるよう、彼が信じる神によって命じられるというものであった。
(Wikipediaより)

イサクを犠牲に捧げようとアブラハムが小刀を振り下ろそうとしますが、天使が「ダメよ~」とそれを制した場面となります。
贄になる覚悟を決めたイサクの顔を抑えるアブラハム。そのアブラハムに待ったをかけた天使がアブラハムの手を掴み、小刀は宙に浮くという、流れるような構成が良いですね。
見てください、このイサクの肌の綺麗なこと!まるで光を浴びて輝いているようでしょ。その対比なのか闇の中から浮かび上がったようなアブラハムの顔。光と影の魔術師レンブラント。ミラクルレンブラント。明暗にギャップをもたせてメリハリをはっきりさせた作品が多いですね。光の当たっている箇所がうっすら発光してるように表現されているのは見事です。ど う や っ て 描 く ん で す か?
私が描いてものっぺりくすんでしまうのはどうしてなんでしょう。やっぱり色の選択がド下手なのかなぁ。光が当たっているように見えないんですよね。

では重ね合わせてその差異を見ていきましょう。

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私が最も模写出来ていない配置問題。原画との比較で浮き彫りになってしまう素人の悲しみは、この訂正時間に集約されます。
アブラハムの頭の大きさは、当初描いた時よりだいぶ小さくしたのですが、まだ大きかったみたいです。傾きも違うですし。ジグソーパズルのように端から攻める戦法とは何だったんでしょうか。天使の右手くらいしか正しく配置出来ていませんでした。一体何処を見ていたんでしょうね。悲しい、悔しい……。
もっと基点とする場所(今回の場合は端の四辺)を増やしてみるのが良さそうですね。

輝く光と沈みこむ影で空間を表現するというのは、思えば立体を描く上で基本的な方法なんですよね。素人の私はつい輪郭を囲って描いてしまいますが、光が当たっている箇所と影だけで物体がそこにあるという表現ができるはずなんです。

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私は出来ないけれど。

おまけ

模写途中で思ったんです。「人間描くの難しすぎ」「全部ジャガイモならきっと描きやすい」と。

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レンブラント先生、申し訳ありませんでした!

(参考書)


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