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大山千枚田 ~地域のオモシロそうなところに行ってみた~

どうも、ナカです。

今回行ったところは、『大山千枚田』。
千葉県鴨川市だが、鴨川シーワールドがある海側ではなく、富津市・鋸南町にも程近い山側の立地だ。
「チーバくんにローキックを見舞った時に命中する膝横くらいのポイント」と言えば分かりやすいだろう。

「どんだけ房総半島好きなんよ!?」
という声が聞こえてきそうだが、まぁ仕方ない。
遠出のドライブが好きなんだから。
車の助手席に妻を乗せて走ると、色んな話が飛び出してきてオモシロイんだから。

この場所は、下の写真・名称の通り、小さな田んぼが集まっている風光明媚なポイントだが、私はこの地で『4つの妙』を感じた。

妙①パズルのような美しさ

なんとも、妙に綺麗な風景だ。
青空の下、若々しく元気な稲の間を風が通り抜けるのも気持ちが良い。
一つ一つの田んぼエリアが整然と並んでいる秩序も感じるし、転び落ちそうな斜面に頑張ってへばりついている健気な可愛さも感じる。
小さいものが身を寄せ合って暮らす、スイミーを彷彿とさせる。


妙②非効率さ

なんとも、妙に非効率な感じがする。
斜面だし、一つ一つの田んぼが小さいので、耕運機・田植え機など、使いづらいことが容易に想像出来る。
水を運んでくるにも、塩ビパイプを目立たないように埋めて頑張っている様も見えた。
同じ5kgの米を作るにも、絶対に近所のスーパーで買った方が安いだろう。

③立地の良さを生かしたマーケティング

前述のように、コスト・時間・労力的には不合理な千枚田が人気スポットとして長年健在なのは、マーケティングの妙だと感じた。
実際、千枚田は非常に美しいが、景色を見るだけと言えばそれまでなので、見た感じの平均滞在時間15分くらいだ。近くの休憩所でソフトクリームを食べても滞在時間30分くらいだろう。
それでも、絶えることなく風景を見に来る人がやってくる。

現実としては、この田んぼの一つひとつは、個人向けに貸し出しされているため、運営している側からすれば、観光客は主眼でなく、農業を楽しんで下さいよ、という立場かもしれない。

風景を楽しむ・農業を楽しむ、の両面で、1000万人都市である東京から車で90分程度という立地を最大限に生かしていると感じた。
これが都内からわざわざ飛行機とレンタカーを乗り継いで・・・と言われたら、人は寄りつかないだろう。

④人間の所有欲

効率と都心からの立地だけを考えれば、もっと近い場所に田んぼなんてたくさんあるのだから、だだっ広い平野の耕作地を15m四方ずつにでも仕切って
「ハイ、こちらがアナタに耕作頂く場所になります!」
と言っても良いような気がする。
が、現実はこの千枚田の方が人気があるようだ。
やはり、他人との区分けがキッチリ為されていて、
「ココが自分だけのエリア」
と明確に所有権が分かれていないと、気分がノラないのか?
人間の妙な所有欲だ。

いやはや、『妙』なランドマークがあるもんだ。

でも、やっぱり綺麗な景色だから、稲穂の収穫の時期はどんな表情を見せてくれるのか、
『妙』に気になる。

ー完ー

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