選択

どうも、ナカです。

前報にて、妻が稀に魅せるジェンギンススタイルをこきおろしたわけですが、全ての事柄には光と闇・長所と短所があるもので。
本日は私のスタイルを明らかにしたいと思う。

毎週土曜は、妻の方が忙しいため、夕飯は私が作るのだが(その流れで日曜も私が作るのだが)、私は常に流しが綺麗で広々していないと気がすまないタチだ。そしてそれは、ある重大な問題をも内包している。
ある日の典型的な夕飯作りは、こうだ↓。

さて作るか。
まずは野菜を煮込む必要性・必然性から汁物だな。鍋に水を張る。ダシをとる。野菜を洗って切って、入れる。中火 、ヨシ。

次、炊飯。手が濡れたままオヒツに手を突っ込むわけにはいかんな。
ふきふき・・・。
米を量る。磨ぐ。火を点ける(コンロで炊いてます)。炊飯セット完了だ!

メインだ。いつもの野菜炒めで許してもらおう。野菜を洗う。切る。
濡れた手でフライパン触りたくないな。
ふきふき・・・。
む、先ほど拭いた側では、もう水を吸わないな。V字に垂れ下がったタオルの反対側で、
ふきふき・・・。

炒めている間に、ザル・まな板・包丁を洗うか。シンクの空き容積と精神的余裕には正の相関が有るのだな。調理器具が片付く度に、心も洗われるようだ・・・。

炒めに戻るか。
濡れた手でフライパン触りたくないな。
ふきふき・・・。
む、先ほどタオルの反対側も使ってしまったな。もうタオルが釣り下がっているV字の折れ曲がっている部分しか乾いていないな。タオルをフックから外して、
ふきふき・・・。

がはっ!
汁物に豆腐を入れるのを失念していた。
包丁を持ち出して、賽の目に切って・・・。

ふきふき・・・。
ややっ!もうタオルがビシャビシャではないか!誰だ、こんな状態にしたのは!
・・・自分か。妻が料理を手伝うはずがない。
まぁよい。かくなるうえは、強制自然乾燥すればよい。
脇を締めて、濡れた両の手を激しく往復運動させ・・・

長女「お父さん、何やってるのー?ペンギンさんなのー?」
ナカ「違うんだよ。これは高速で手を運動させることで、物理的に水滴を手から離脱させる。また、手の周囲の水蒸気をたっぷりと含む空気を手の動きで押し出し、新たな乾燥した空気を取り込むことで蒸発も促進して、手の乾燥速度を速めて・・・」

・・・いない。
まぁ、「物理的に水滴を」辺りから、長女がどこかに行っているのは分かっていたのだが。

お分かり頂けただろうか。
妻の、食器積み上げジェンガスタイルは、タオルをビシャビシャから救う苦肉の策だったのだ。

「いや、そんなにすぐタオル、びちゃびちゃにならんじゃろ。」と言うそこのアナタ。
全くその通りだ。
だが、ウチは妻の職業柄、大量の手拭いを抱えており、物持ちの良い生活を目指すナカ家にとっては、彼らを見離して今治タオルに鞍替えなど、そう易々とは出来ないのだ。

全てのことには一長一短があるため、全てのことは選択。
シンクを広くあけるのも選択。手拭いを使い続けるのも選択。ワケの分からない父の会話から逃避するのも選択。

2010年に奈良県で開催された平城遷都1300年記念事業の公式マスコットキャラクターは?

「せんとくん」か。

ー完ー

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