鑑賞のこと。

◯です。

今日のテーマは、ぼく自身が思う鑑賞の仕方です。

芸術が好きな人も、そうでない人も。暖かい目で読んでいただけたらなと思います。


まず皆さんは、鑑賞って聞いたらどんなイメージを持ちますか?

静かな美術館で、絵画や彫刻を見る。

そんなイメージが最も多いのではないでしょうか。

そのため、鑑賞という行為が好きな人、苦手な人、様々だと思います。

そもそも、鑑賞することによって何を見ればいいのかって思う人もいるはず。

この絵が何を示しているのか、この絵の時代背景、そしてどのように描かれたのか、、、

正直、苦手な人は全然理解できないと思うんです。
この堅苦しいイメージのおかげで、美術館に行かないのだと思うわけです。

そこでぼくが提案するのは、

対話型鑑賞

…という鑑賞のあり方です。

この鑑賞のあり方は簡単に言うと、作品を鑑賞する際、前情報関係無しに、この絵についてどう思うか、などの感性を語り合いながら人と鑑賞するあり方です。
ニューヨーク近代美術館で教育プログラムを担当していた、アメリア・アナレスという方が第一人者とされています。

つまり、あの静かな美術館でお話をしながら鑑賞する、といった鑑賞のあり方なのです。

この鑑賞のあり方は、個人的には最も感性を豊かにできると考えています。

ピカソの《ゲルニカ》で例えてみましょう。

本来は陰惨な戦争を描いた作品でありますが、この絵を知らない人が見たところで、そんなものが描かれているなんて微塵も思わないでしょう。
モノクロな、人や動物のようなものが入り混じるなんかよくわからないカオスな絵、とかいった印象を持つはずです。

その印象が、すでに感性を豊かにしているのです。
ひと目見てそう思ったのなら、すでにそれはその人の感性です。

それは一人一人違うはず。それを語り合うのが対話型鑑賞です。

その絵がどんな背景を持つのかは大事です。ただ、それは学者や研究者の方々がすでに調べてくれています。

いまぼくはこの絵を見て、こう思った。君は?

…といった感性のインプットとアウトプットが、感性を豊かにするのです。

なんなら、大喜利なんかしてみてもいいかもしれません。
作品を見ておもしろいってイメージが湧いたとして、それをネタとして笑い合うことは、感性のインプットとアウトプットだとぼくは思います。

知り合いに、ルーブル美術館の彫刻を背景にデュエルスタンバイ!って言って写真を撮ってきた人がいました。

そう思ったのならそれでいいのです。

少なくとも、知り合いはそのルーブルの彫刻を忘れないと思う。忘れても写真を見たら絶対に思い出すはず。

ああ、こいつデュエリストの彫刻だ!

そう思えるだけでも、鑑賞した甲斐があったなあって、ぼくは思います。

ただ、周りには静かに鑑賞したい人もいます。そこは気を付けましょう。

博物館や美術館には、ほぼほぼレストランが併設されています。観賞後にコーヒー一杯と共に、家族や友人、大切な人と語り合ってみるのもいいかもしれません。

最近、某ウイルスの流行により館園が休館するといった悲しい出来事ばかりですが、開館した暁には、対話型鑑賞を実践してみてはいかがでしょうか。

拙い文でしたが、ここまで読んでいただきありがとうございました。



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