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ダービーの主観的レースレビュー

先行超有利の展開

1400m通過が1:27.5。GIとは思えない超スローペースでレースが進んだ。残り1000mのレースラップが11.7-11.3-11.1-11.2.11.5で56.8秒。これでは後方にいた馬は先行馬との距離の差を埋めようがない。明らかに先行超有利の展開だった。

勝ったダノンデサイルは展開に恵まれたことは間違いないが、同じく展開に恵まれたジャスティンミラノを突き放しての圧勝で、能力の高さを証明した結果になった。
ジャスティンミラノは特にケチがつくような競馬をしておらず、相手が悪かったとしか言いようがない。
シンエンペラーは中団から差して3着。地力の高さを見せた。

向正面で動いたサンライズアースの池添騎手とコスモキュランダのデムーロ騎手は至極普通の判断だったと思う。
最後に甘くなってしまったが、勝負しにいったジョッキーは責められない。よい負け方だった。
内枠が祟って道中動けなかったレガレイラはやむを得ない敗戦。外枠なら上位入線だったであろう。

アーバンシックは道中動ける位置にいながら後方待機のままレースが終わった。
まったく意味のない敗戦だった。

ダノンデサイルは東京向きか?

ダノンデサイルは、東京の新馬戦で4着、京成杯1着という戦歴を持ち、一見すると中山向きなんじゃないかと思う。
しかし血統をみればエピファネイア産駒で母父APインディ系なのだから、中山よりも東京の高速馬場の方が本質的には向くはず。
京成杯はそれほど得意ではない舞台での1着ということだったのかもしれない。

長年競馬をやっている人ほど難しいダービー

ダノンデサイルの戦歴は、
・東京1600mの新馬戦で4着
・京成杯勝ち
・前走皐月賞は競走除外
である。この戦歴で東京2400mで好走するイメージがわかない。
というか、実際そんな馬いなかったはずだ。
「厳冬期で時計のかかる馬場で好走した馬は高速馬場のダービーの適性は低い」
「一頓挫あった馬はGIでは狙えない」
という常識のもとダノンデサイルを買わなかったファンも多いと思う。
※僕も消しました

令和の現代競馬は平成以前の常識が通用しなくなってきている。
特に深く考えずに「常識だから」と思考停止するのはよくないなと改めて思った2024年のダービーだった。

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