全国eスポーツ選手権振り返り 後編

  前回の中編の公開から早2か月が経ち、もはや旬が過ぎてしまった国体の話題。この記事の執筆そっちのけでグランツ―リスモやら何やらをやっていたら年が明けてました。

さて、やっと全国eスポーツ選手権(以下:国体)に参加した際の思い出日記的なモノが完結する、はずです。(※番外編として福島訪問の記事などを作成予定です)

初めて、いわゆるオフイベというものに参加させていただいて、経験したもの、学んだものなど、たくさんのことが勉強できたのではないかと感じております。国体に関する本筋のお話はもっと書きたいのですが、文字数的に読みやすさを優先した結果、前編、中編ともに、個人的には中身の薄いものであった感が否めません。おそらく後編も、自分はそういう出来だと感じているでしょう。しかし、ちょっとでも体験したことを読者の方々に伝えられればと思い、執筆させていただきます。

↓前編と中編はこちら↓


前回までのあらすじ

予選日を迎え、朝からテンションMAXでラーメン屋で朝飯を食らう堤口。しかし、その後に待ち構えていたのは、国体の厳しさそのものを教えられるという洗礼であった。洗礼にひれ伏し、悲嘆に暮れていた心を癒したのは、宇都宮のソウルフード、餃子。沈んでいた気持ちが嘘であるかのように軽くなり、次の日にある決勝レースへと気持ちを切り替える。ちなみに、宿泊したホテルには大浴場があり、久々に入浴する大浴場は素晴らしいものであったことを付け加えておきたい。


日本一の称号は誰の手に


いざ、決勝レースへ

 16日の決勝日を迎え、やっと走れるという気持ちになっていました。

朝は8時半に起き、寝ぼけながらホテルの朝食会場へ。寝ぼけすぎてて、コップに〆の牛乳を注いでいるときに溢れそうになって目が覚めたのはここだけの話。寝ぼけすぎてて朝ごはんの写真を撮るのを忘れてました。

そんなこんなでバスに乗り込んで会場へ出発。

桑島大橋からのぞむ鬼怒川

会場に着くと、予選の日と同じようにお弁当が用意されていました。着いてからのスケジュールがタイトだったため、お弁当をレースと閉会式の間に食べる人も…。

選手の点呼のあと、筐体が待ち構える大体育館へ移動。先にU18の部の決勝が行われました。

レースの内容自体は非常に白熱したもので、優勝した佐々木君(滋賀県代表)が感極まって涙を流していたのが非常に印象的でした。

レースの内容が濃すぎて、一般の部の選手の間では、「もううちらレースしなくていいわ(ってくらい満足した)」という会話をするほどでした。

当日のレースの内容についてはこちらのアーカイブから見れますので、是非ご覧ください。

↓↓↓


U18の部が終われば、次は一般の部の出番です。


レギュレーションについて

 前回の中編の記事で簡単に走ったコースとマシンの組合せを紹介しましたが、詳しいことについては触れていなかったので簡単に詳細を説明していきます。

コース:デイトナ・インターナショナル・レースウェイ

コース図。一番下の部分がスタート・ゴール地点

アメリカが誇る屈指のハイスピードサーキット。グランツーリスモ7には、外側の楕円部分を使う「トライオーバル」、トライオーバルに複雑なヘアピン区間を付け足した「ロードコース」が収録されている。特に、どちらのレイアウトも全開区間で前車の後ろに付くことで通常よりもトップスピードを伸ばせる「スリップストリーム」で追い抜きやすいため、ハイスピードバトルが多く展開される。


「トライオーバル」はNASCARの開幕戦、かつ国民的イベントである"デイトナ500"で使用され、450馬力程度にパワーダウンされたNASCAR車両ですら320km/h以上のハイスピードバトルが繰り広げられる。

今回使われたのはデイトナ24時間で使用される「ロードコース」で、20周で争われます。


マシン:グランツーリスモ RedBull X2019 Competition


2022年12月のアップデートで"25周年記念モデル"も追加された。

"Competition"の名を冠する通り、選ばれた選手たちが集う大会のために特別に再設計された、グランツーリスモシリーズでは既におなじみの"X1"マシンのローダウンフォースモデル。

最初期に登場したX2010からグランツーリスモ6に登場したX2014までは、リアにファン(=車の床下の空気を吸い上げて強制的に強力なダウンフォースを発生させる)を搭載している最上位グレード・ファンカーが用意されていたが、X2019ではこのCompetitionのみが用意された。

X2019は、パワーがこれまでの最大出力1600psから800psに抑えられている。しかし、ダウンフォースも1990年代後半のF1マシン並みまで抑えられて高速域での車の性格も神経質、アクセルを少しでも乱暴に扱うとたちまち限界を超えてスピンしてしまうなど、マシンコントロールも非常に難しいテイストに仕上がっている。

また、リアタイヤの消耗も激しいため、いかにタイヤに優しい走りができるかも重要。要するに、アクセル・ブレーキ操作でリアタイヤを滑らせないドライビングが勝利に直結するといっていいマシンである。ネタバレだが、堤口も決勝で2回スピンしたくらいコントロールが難しい。


結果は完敗

もう題名で結果を書いてしまいますが、結果は12番手スタートからの10位フィニッシュでした。トップとは25秒差という完敗でした。

優勝は徳島県代表の奥本選手

2019年にグランツーリスモが国体のタイトルとして選ばれてから毎年国体の代表選手として本大会に出場している強豪で、2022年のグランツーリスモ公式の世界大会で、日産のアジア・オセアニア代表としても活躍しており、4年目にして初の国体優勝でした。(改めて奥本さんおめでとうございます。)

結果を書いたところで、レース中はどんなことを考えていたかというと、最後尾スタートだったので、硬いタイヤ(今回はミディアムタイヤが硬い方)を最初に履いて、その状態でとにかく前に行ってチャンスを少しでも広げる。スタート時はそれしか考えていませんでした。

しかし、それもつかの間、スタートして1周目のヘアピンセクションで、まさかのスピン。正直やってしまった感が半端なかったです。今思えば、気持ちの前傾姿勢が強すぎてコーナーの立ち上がりでアクセルを吹かしすぎてたかもしれない。そんなことが思い出されます。



大会で感じたトップとの差

 結論から言うと、トップを争う人たちからは並大抵ではない勝負根性を感じられました。僕に足りないのはこの勝負根性であるとレース後に分かりました。

競走に対する前向きな姿勢とはどんなものか、レース後ずっと考えさせられました。未だになんとなくしか掴み取れていないため言葉にするのは難しいです。言語化できるところまで理解が追い付いたらまたネタにしたいと思っております。

ただ、見た目上のトップとの差がエグイこともさることながら、それ以上に負けている部分が多いことが改めてはっきりと分かったので、また1からやり直す気持ちで大会などに臨んでみようと考えております。


大会後の娯楽

 本大会も閉会式を経て終了して一段落ついたところで、本来は福岡にそのまま帰るものなのですが、本大会での疲れを知らんぷりして弾丸旅行を決行しました。行先は福島県。福岡県と名前が似ていますが、福島県です。しかも行き先はいわき。内陸から海側に移動する必要があります。


改めて見ると疲労が溜まっている大会後にやるような旅程ではない


ちょうど瀬田君が愛車のGRヤリスで応援に駆けつけてくれたため、瀬田君の帰路にちょっとだけついていくといった感じで、とある場所まで乗せていってもらいました。瀬田君本当にありがとうございました。


小山駅西口
水戸線が発着するホーム


小山駅。福島県に住んでいた時から行きたいと思っていて初めて駅を訪れたのですが、体感宇都宮駅よりも駅舎がデカくてびっくりの一言。

福島への弾丸旅は、ここから始まりました。詳しくは別の記事でまとめます!


終わりに

 まずは大会の関係者、出場者、並びに応援してくださった方々、改めてお礼を申し上げます。

本当に自分にとって初めて尽くしの本大会で、本来は不安が先行すべき感情であったはずが、思い返せば最初から最後までワクワクが止まらなかった、そう感じます。遅かれ早かれ学ぶべきことを学ぶことが出来ましたし、何よりも普段オンラインでしかレースをしない方々とリアルで対面してお話できる機会があるというのは、本当にオフライン大会の強みであると思います。

コロナ禍で一時期は全国大会がオンラインで完結するというのは、個人的には少々盛り上がりに欠けている感が否めません。ですから、このようなコロナウイルスが蔓延している中、苦心しながらもオフライン大会を企画してくださった方々には頭が上がりません。

最後になりますが、2023年は鹿児島県で国体が行われることが、閉会式で発表されました。同じ九州で行われる大会として、少なくとも個人的にはなにか特別なモノを感じざるを得ません。九州勢が躍進する大会になればいいと考えております。

選抜方式はどのようになるかは分かりませんが、九州勢の一人としてより一層頑張っていきたいと思います。









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