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“壮絶”IWGP世界ヘビー王座戦は、モクスリーが成田を撃破して“V2”達成!次は日本時間:5月12日(日)アメリカ・オンタリオで海野との“師弟対決”が実現へ!! 5.4福岡大会結果


メインイベントはジョン・モクスリーvs成田蓮のIWGP世界ヘビー級王座戦。4.12シカゴ大会で内藤哲也を破ってIWGP世界ヘビー級王座を手にしたモクスリーが、試合後に挑戦者として指名したのは愛弟子の海野翔太だったが、そこに乱入という形で強引に挑戦権をもぎ取ったのが成田だった。

 昨日の前哨戦を終えた後、モクスリーは試合への無法な介入を繰り返すH.O.Tに対抗するため、海野らを投入することを予告。大荒れ必至のタイトルマッチとなりそうな予感が漂う。勝った方が王者として、5.11オンタリオ大会で海野の挑戦を受けることになるが、果たして結末は?

 先に入場の成田は改造プッシュアップバーを片手に、1人で入場だ。一方の王者のモクスリーはIWGP世界ヘビーのベルトを片手に観客席から姿を現すと、音響席の一段高い段に立ち、リング上にいる成田を指差す。そしてノシノシとリングに近づいてきたが、なんと背後から金丸とSHOが襲撃だ。

 そこに海野が駆けつけてくるが、金丸が酒飛沫を食らわせて排除。その間に成田はモクスリーに襲いかかり、リング下から取り出したイスを首に押し付けていく。一方、金丸とSHOは海野を花道に連行。後ろ手に手錠をつけて、身動きできなくしてしまう。そして、SHOが海野の脳天にイスで一撃だ。

 そしてモクスリーをリング内に上げると、3人がかりで袋叩き。しかしモクスリーは、SHOと金丸を2人まとめてラリアットでなぎ倒すと、成田にはイスで一撃。そしてゴングを要求し、ようやく試合開始だ。モクスリーは場外に出て、成田を鉄柵に2度叩きつけていく。

 さらに客席に出ると馬乗りになって鉄拳制裁。続けて噛みつき攻撃だ。さらに成田をリングサイドに戻すと鉄柵の上に股間から落とす。そしてリングに成田を上げると、コーナーで頭にパンチを連打だ。

 その間に海野はヤングライオンによって控室に運ばれていってしまう。一方、モクスリーはエプロンでパイルドライバーを仕掛ける。これを場外からSHOが足を掴んで妨害。成田はその隙に技から脱出すると、ビッグブーツだ。さらにモクスリーが場外に転落すると、断頭台を炸裂させる。

 そして先程のお返しとばかりに鉄柵に叩きつけた成田。プラスチック製のフェンスを持ち上げるとモクスリーの土手っ腹に一撃。さらに背中に叩きつける。リングに戻ると、モクスリーにストンピングを連打していく成田。モクスリーが中指を立てて挑発してくるとサミングだ。

 さらにトップロープにモクスリーの目をこすりつけると、コーナーに追い込んで逆水平チョップ。しかし、引かないモクスリーは逆に逆水平チョップを連打。成田が着ているタンクトップをはだけさせて、あらわになった胸板に逆水平チョップを連打していく。

 しかし、成田も続くモクスリーのコーナーホイップを切り返して、倒れたモクスリーにニードロップ。さらにタンクトップを脱ぐと、ブレーンバスターを炸裂させる。そして、またも場外にモクスリーを放り出した成田。サミングを食らわせて、鉄柵に叩きつけていく。

 さらに成田はモクスリーを客席に連行。客席の中に2度放り投げる。そして、モクスリーが立ち上がってくるとパイプイス攻撃。土手っ腹にぶち込み、背中にフルスイングだ。さらにモクスリーをリングに上げるとニードロップを投下する。

 そしてレフェリーを注意を惹きつけている間に、金丸とSHOがモクスリーを攻撃。さらに成田はシーソーホイップを放って、サードロープにモクスリーの喉をぶつける。しかし、カバーに行っても、海野レフェリーはカウントを数えない。

 ならばと成田はエルボーで攻撃。モクスリーもエルボーでやり返す。ここは成田が優勢に運び、モクスリーの足元がふらつく。これを見た成田は突進。しかし、モクスリーはこれをスカして場外に転落させると、戻ってきたところでカーブストンプだ。

 そしてまたもリングから転落した成田に向かって、トペ・スイシーダ。成田はフェンスを越えて、床に叩きつけられてしまう。そしてリング下からテーブルを2つ取り出して、リングサイドにセットしていく。

 ダメージが大きいのか、脇腹を押さえる場面もあったが、なんとか2つセットする。そして成田を捕まえるとその上に乗せ、顔面にパンチを連打。さらに鼻を殴りつける。そしてモクスリーはトップコーナーへ。だが、ここでSHOが妨害。成田も立ち上がって、モクスリーを追いかけ、雪崩式ブレーンバスターをテーブル上に狙う。

 これは阻止したモクスリー。ならばとエプロン上で捕まえた成田はエクスプロイダーを狙う。しかし、モクスリーはこれも阻止。ボトムのような形で、2つのテーブル上に成田を投下する。テーブルは2つともしっかりと破壊された。

 モクスリーはその成田を強引にリングに上げる。モクスリーも脇腹のダメージが大きいのか、次の攻撃になかなか移れない。それでもコーナーの成田に突進。串刺し式のラリアットだ。しかし、成田も追走して串刺し式のビッグブーツをすぐにやり返す。ならばとモクスリーもすぐさまラリアットでお返しだ。

 そして成田を捕まえると、ブレーンバスターの状態から無造作に頭から放り投げる。さらに両腕を掴んでストンピングを連打。そしてデスライダーの体勢に入る。だが、成田はこれを阻止してチョークを掴んで押し倒す。

 そしてプッシュアップバーを手に持つ成田。これを海野レフェリーが見つけて注意するが、これを跳ね除けて殴りかかる。だが、これを避けたモクスリーはスリーパーホールドだ。ならばと成田は、コーナー方向へバックして海野レフェリーを圧殺。リング上を無法地帯にしてしまう。

 その途端にSHOと金丸がリングイン。モクスリーに襲いかかる。SHOはトーチャーズツールを振り上げている。だが、ここで新日本プロレスワールドの解説をしていたデスペラードが、テーブルの破片を持ってリングインだ。

 モクスリーの救出に駆けつけたデスペラードは、テーブルの破片を振り回して金丸とSHOを蹴散らす。SHOには脳天に一撃だ。そしてデスペラードは金丸とSHOを連れてリングから排除する。

 しかし、その間に成田はプッシュアップバーを手に持って、モクスリーに一撃だ。そして海野レフェリーを無理やりリングに上げて、カバーする。しかし、モクスリーもカウント2で肩を上げる。

 ならばと成田はトドメのダブルクロスへ。しかし、モクスリーはこれをダイヤモンドカッターで切り返す。そして成田の頭を蹴飛ばすモクスリー。立ち上がった成田もエルボーで反撃だ。モクスリーもエルボーでやり返し、両者エルボー合戦だ。

 ここで成田はスリーパーへ。しかし、これを逃れたモクスリーはエルボー。そしてラリアットを放つ。だが、成田はこれを避けてスリーパーホールドへ。モクスリーをじっくり絞め上げてから、コブラツイストに移行する。

 モクスリーも必死にロープエスケープ。ならばと成田はジャーマンスープレックスホールドだ。これもモクスリーはキックアウト。ならばと成田はブリザードスープレックスホールドを炸裂させる。

 これもモクスリーがキックアウトすると、成田はサッカーボールキック。そしてトップコーナーへと上がる。だが、立ち上がったモクスリーはジャンピングエルボーで阻止。自らコーナーへ上がると背中を引っ掻き、雪崩式のブレーンバスターだ。

 これを成田もカウント2でキックアウト。ならばとモクスリーはアンビルエルボースタンプからスリーパーホールドへ。成田はまたもレフェリー方向にバックするが、今度は海野レフェリーも回避だ。そしてモクスリーはグラウンドに引きずり込み、ブルドッグチョークに捕獲する。

 ところが、なんとここで場内が暗転。明かりがつくと、レフェリーもリング内に不在。そして、リングに立っているのはEVILと東郷だ。EVILと東郷は2人がかりでモクスリーを袋叩き。観客の帰れコールに動じることなく、モクスリーにマジックキラーだ。

 そして東郷がスポイラーズチョーカーで首を絞め、EVILもパイプイスで土手っ腹に一撃加えて追撃。しかし、ここでバックステージでデスペラードによって手錠を外された海野が、復活してリングイン。東郷にショットガンドロップキックをお見舞いだ。

 さらに海野はEVILをロープに激突させると、トップロープを飛び越えての飛びつき式DDTで、EVILの頭をエプロンに突き刺す。そしてトップコーナーに上がると、東郷にはミサイルキック。続けて、場外に落ちていたEVILには、エプロンからトペ・コンヒーロだ。

 そしてモクスリーに檄を飛ばす海野。そこに成田がプッシュアップバーを振り上げて襲いかかる。これを避けた海野は、モクスリーに向かって成田をプッシュ。成田を受け取ったモクスリーはDDTだ。

 そしてトドメは超高角度のデスライダー。ついに3カウントが入り、モクスリーが勝利を飾り、2度目の防衛に成功したのだった。

試合後、EVILがリングに残り、モクスリーと海野をにらみつける。しかし、何もしないまま引き上げていった。

 一方、今シリーズの冠スポンサーである株式会社JR博多シティの代表取締役社長執行役員・前田勇人氏より、IWGP世界ヘビーのベルトを受け取ったモクスリーはコーナーに上がってアピール。さらに記念撮影では、前田氏にヘッドロックをかけて、フォークを刺す仕草をするなど、戯れていた。

 そしてマイクを握ったモクスリー。
「フクオカー! 皆、愛しているぜ。1つ、約束する。どんな不利な状況であったとしても…今夜のような困難な状況に置かれても…俺は死ぬまで、闘い続ける!」

 モクスリーが喋り終えると、リング上に金色の紙テープが舞い散る。その中、次の挑戦者である海野がモクスリーに近づき手を差し出すが、モクスリーはこれを拒否。

海野も花道の方向のエプロンに、モクスリーに背を向けて座り、そのまま振り返らずに花道を引き上げる。そして、入場口のステージ上で一度振り返ってから、姿を消した。

 一方のモクスリーはリングから降りると、自分が破壊したテーブルの破片をファンに見せつけてから放り投げ、ベルト片手に花道を引き上げていったのだった。

<第9試合のバックステージコメント>

モクスリー「ひでえ話だ。日本でのIWGP王座の防衛戦がハードになることはわかっていた。なかなかすげえことだよな。俺は日本でIWGP王座を防衛したと言えるんだ。俺の周りでこれを言えるヤツはいない。俺がいる国のヤツらは誰も言えない。やべえだろ。タフな試合になることは想定していた。次々に技をかけられ、バーを使った頭への攻撃、サブミッションからのチョーク、暗転、逃れたと思ったらまた捕まって……とにかく負けないように必死だった。1対1の闘いが、まさか10人タッグマッチになるとはな! 俺には5人ではなく、1人しかいなかった。まぁいい。さっき(リング上で)言った通りだ。どんな不利な状況でも俺はやれる。わかるか? 俺はもっと悪い状況下でもやってきた。だけど、あれほどのデタラメな状況は初めてだった。世界一デタラメのエキスパートだ。それでこのジョン・モクスリーを仕留められると思うな。出直してこい。忌々しい。チャンスがあったら俺が新日本プロレスから出してやる。ボートに乗せて、どこかへ送ってやる。俺がやってやるぞ。俺のことは誰も止められない。5人? 5人でも俺から王座を奪えなかった。俺も5人で闘えれば、世界中のどの王座だって獲れる。いや、1人でも十分獲れる。NOAHのヤツらも気をつけておけよ。相手が2人でも、1人でも、ナイフを持ったヤツでも、そいつから王座を獲ってやる。お前たちはしっかり戦略を考え直すべきだ。家に帰ってよく考えるんだ。弱虫どもが」

※成田はノーコメント

海野「これで正々堂々、5月11日(現地時間)、アメリカ大会、決まりか? 邪魔者はもういねえ。モクスリーが俺を指名してくれたんだ。最終試験だ? 正々堂々、正面から、お前を超えてやるよ。お前の血と汗と涙、この新日本プロレスへの思い、チャンピオンとしての偉大さ、すべて俺は尊敬してるよ。偉大な男だよ、ジョン・モクスリーは。ただ、いつまでたっても弟子のまんまじゃいられねえ。俺は次のステップに進むんだ。師匠を超えて、IWGP世界ヘビー級チャンピオンになって、この新日本プロレスを変えてやるよ。外敵だなんだ、いろいろ言われてんだろ? 関係ねえよ。必ず、俺が取り返して、新日本プロレスの中心に立って、もっともっとプロレス界を盛り上げてやる」