「学びの個別最適化」を考える1日_[T1−02]教育データ利活用

15:05〜15:50
[T1−02]教育データ利活用
  桐生崇(文部科学省)

1.教育DXとは?

まず、教育DXの道筋を以下の3点に分類している点が興味深い;1.Digitization、2.Digitalization、3.DX

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つまり、新たな価値の創出までを射程に含んでいるのが教育DXであると定義できる。このため、ICT化や働き方改革で留まってはならないことになる。逆に言えば、働き方改革は必ず射程に含まれるとも言える。

2.教育データの活用の大枠

現状について冷静に整理できている点が評価できる。

1.行政系データ(統計・調査)
2.校務系データ(指導要録・健康診断等)
3.学習系データ(スタディログ)

ただ、ビッグデータ活用にあたっての障壁が上記3点でそれぞれどのようなものがあって、どのくらいの期間が必要と見込んでいるのかなど普及に向けた具体的なステップを確認できなかった。

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その他には、無暗な市場化に対してはあくまで教育の手段として適切かどうかという判断が挟むことを念頭に置いている点(Pedagogy First, Technology Second 学習活動の効果の最大化を念頭に置いた、標準化)、これをどこまでの話をしているのかが気になった。教育目的のような言わば理想ベースの話なのか、法規として実質化させていくのか、どのレベルの話をしているのかが釈然としなかった。


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3.教育データの分類、各具体的イメージ

データの標準化について、大きく以下3点に分類。:

①主体情報(属性情報)、
②内容情報(学習内容)、
③活動情報(A.生活活動、B.学習活動、C.指導活動)

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学習指導要領のコード化については、これまでデジタル利用に伴って、教科書だけでなく、民間の学習ツールやテキストや、美術館/博物館の資料、史料と簡単に紐づけができることを想定しており、現場に何か負担を求めるものではないと注意置きされていた。むしろ何か現場に負担被ると考えていた人が何考えていたのかが気になる・・・そんなことある?

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4.オンライン学習システム(MEXCBT)

正直、これには驚いた。セキュリティの観点や運用をどうするのかが課題でなかなか実現できないのではと勝手に踏んでいたが、既にプロトタイプで2万人で運用中とのこと。まだ規模に不安があるようだが、スケールに関してはAWSででもやっているのかな?如何せん冗長構成とかスケールとかいろいろ気になる。

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