20231227|ほぼ日|今日のダーリン|メモ

・「なにをすればうまくいくのか?」、
 これがわかってさえいれば、たいていの人は努力もできる。
 「うまくいくためになにをすればいいか」
 わかってさえいれば、人はあんまりさぼったりしなくなる。
 一流の選手たちが、練習熱心なのは、
 その練習が、どういう効果をもたらすかを想像して、
 その成果をみながらやっているからだ。
 じぶんの成長のプロセスがおもしろくなっているのだ。

 しかし、「なにをすればうまくいくのか?」を、
 わかっている人は、そんなに多くないかもしれない。
 「ひたすら走る」であるとか、ただただ「苦痛に耐える」、
 「毎日スイングを千本ずつ繰り返す」というような、
 「ことわざ」みたいに覚えている方法をやっていても、
 おそらく妙な我慢強さが育ってくれるばかりだろう。
 コーチがいないと、無駄な回り道をすることもありそうだ。
 先に知っている人の方法や、知識、知恵、想像力、
 そういったものを教えてもらうだけで、
 「なにをすればうまくいくのか?」がわかりやすくなる。

 これは、スポーツの話のように読まれるかもしれないが、
 たいていの領域で共通していることだと思う。
 ゆで卵をつくるのに「何個も何個もひたすらゆでてみろ」
 なんて言われても、なかなかうまくなれるもんじゃない。
 「時間を測ってみたらどうだ」とかのヒントをもらったら、
 そこからは失敗の仕方も上達への道になってくる。
 「熱湯から6分半で半熟ができる」とまで教ってもいい。

 ぼくのいた広告の仕事のほうでは、
 「100本コピーを書け」というような教え方が、
 これも「ことわざ」のように広まっていた。
 100本も書こうとすると、数を揃えるための要領を覚える。
 よくある言い回しを機械的に当てはめていったりもする。
 これでは「うまくなったようなふり」はできても
 まったく「うまくなってはいない」のである。
 「なにをすればうまくいくのか?」をわかるために、
 考える、人に聞く、仮説を立てて試してみる、本を読む、
 うまい人のまねをする、などいろいろな方法がある。
 たいていの一流の人たちは、それをいつも探している。
 たぶん、それを向上心と呼ぶのだろうと思う。

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
「一芸に秀でる」人は、うまくいく方法を探すのがうまい。

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