[マッチレビュー] 2022/7/16(土)11:30【男子】トヨタ車体vsジークスター東京(豊田合成記念体育館 エントリオ)

~概要~

前半は圧倒的な選手層でジークスター東京が攻撃の手を緩めずに試合を進めた。
一方で、自らのミスでチャンスを相手に与える機会もあって、そのチャンスを確実にトヨタ車体に決められた。トヨタ車体は岡本選手のナイスセーブに助けられて2点差以内で前半を終える。
後半はDFを修正して1-5やエースへの牽制を交えながら、ジークスターのパス回しのテンポを悪くすることに成功。得点がない時間帯もあったが、守護神岡本選手のナイスセーブ連発と3児の父、渡辺選手の豪快なプレーでリードを奪い、最後まで守り切った。
木切倉選手や杉岡選手等ベテランの活躍も光ったが、吉野選手や北詰選手を欠いた中での勝利はチームを成長させるはず。
一方で、ジークスターは審判による抗議や足の止まったプレーが目立つ。
フィジカルコンディションは確実に車体の方が上回っており、このままでは厳しい印象。
リーグ戦はまだはじまったばかりなので、今後どのように改善するか注目するとしよう。


-オフェンス

車体はサイドユーゴやセンタークロスからの展開を多用。要所での速攻が効いていた。
ジークスターはユーゴやサイドの空切りからのミドルシュートが目立つ。1次速攻はたぶんなかった。


-ディフェンス

両チームともに6-0を基本とする。前半はジークスターがアグレッシブなDFを見せる。反対に、後半開始から車体は5-1などアグレッシブなDF戦術を仕掛けた。リードしてからの気持ちの入ったDFの圧力は圧巻だった。この強度を60min見ることができれば、ハンドボールはもっと多くの人を惹きつけると思う。




-戦評


前半10:00まで

車体:
両バックプレーヤー冨永、渡辺選手の能力が光る。はじめターンオーバーで攻撃機会を逃すも、流れを渡さない。要所の岡本選手のセーブが素晴らしい。木切倉選手のテンポの良い配球にジークスターのDF陣のスライドが後手に。

ジーク:
豊富な攻撃オプションを如何なく発揮。ベイグ選手の判断が素晴らしい。枝1枚では足らず、10mから飛んでも止められない。裏のスペースはポストの橋本選手がきっちりと確保。元木、東江選手のゲームメイクも良く、相手に的を絞らせない。しかし、柴山選手のシュートが2本ストップされ、リードしきれない。


前半20分まで

車体:
杉岡選手の速攻がずば抜けて早い。13:10木切倉選手の逆手のオフロードパスを全国の少年に見てほしい。This is Handball。ジークスターの3枚目2枚はセルフジャッジで足が止まるが、冨永選手が走り込んで得点。車体ははじめてのリードを獲得。
高野選手、高知選手、川崎選手、岡本選手など選手を入れ替えながらも、ゲームを組み立てる。フィジカルコンディションがみんな良さそう。
ジークスターのアグレッシブなDFによるターンオーバーによりリードを手放すも、パッシブの状況から木切倉選手のステップシュートが決まり流れを完全に渡さない。

ジーク:
東江選手、体が重そうだが要所で得点。流石です。元木選手のワンハンドキャッチからのカットインが炸裂。半歩先に位置を取れるので、DFは捕まえられない。信太選手、東長濱選手、アバロ選手、小室選手が入る。もうホントに層が厚い。


前半30分まで

車体:
若干攻撃が停滞。岡本選手のナイスセーブに救われる。3点差でタイムアウト。明けの攻撃は失敗するも、東長濱選手のミスを逃さずワンマン速攻で2点差。杉岡選手をカメラが追えてない(笑)。信太選手は接触があったらしく、退場に。伊舎堂選手のサイドシュートも見事。腕の振りは下なのに上に打っている。

ジーク:
橋本選手の位置取りが上手い。警告与えられてるけど。バックハンドシュートお見事。前半最後はベイグ選手が中央でミドルシュートを放ち18:16の2点差のリードで後半へ折り返す。


後半10分まで

車体:
幸先よく渡辺選手が2得点。フィジカルを活かした突破力が魅力なのだが、状況判断も素晴らしい。プレーの引き出しが多い。
ポストパスをカットし速攻から杉岡選手が得点。元木選手の接触により2分間退場を獲得。
前が空いていたら、積極的に飛び込む姿勢大事。冨永選手を1トップに上げた5-1DFにシフト。中央からの失点減らす狙いか。

ジーク:
ポストパスのミスからの速攻をベイグ選手が後ろから反則してしまう。立ち上がりのミスが痛い。しかし、橋本選手、東江選手の得点でリードを維持。元木選手が退場してもリードを維持する。各選手の個人技はもちろんのこと、東江選手のゲームマネジメントが光る。

後半20分まで

車体:
5人の場面で岡本選手のスーパーセーブ。ニア上を足で止める素晴らしい反応と予測。柴山選手、今日はついてない。杉岡選手マジで速攻が早い。リードを奪ってからのDFが凄まじい。本当に良く足が動いている。

ジーク:
東江選手の1on1を後ろから引っ掛けてしまい退場を誘発。若干エキサイト。東江選手が熱くなるのを、橋本選手が抑える。その後、車体岡本選手のナイスセーブに阻まれるも、若干OFが単調になる。やはり、小山選手の不在が…。


後半30分まで

車体:
岡本千手観音選手のスーパーセーブ連発。前に詰める速度が早い。上背もあるから、上も抜けないんだろうなぁ。そして渡辺選手の連続得点で勝負あり。もう完全に入ってます。最後、杉岡選手がパッシブで笛鳴ってからシュートを打ってしまう。遅延行為としてとられた?分からないが2分間の退場。飛んでから笛吹かれたら打っちゃうよね。厳しい。

ジーク:
リードを奪われて、焦りがプレーに現れてしまう。元木選手のらしくないミスや、橋本選手のブロッキングによる得点機会損失も。サイドからテンポよく怒涛の連続得点で追い縋るもゲームセット。

~感想~

ハンドボールはこのようなコンテンツを製作する人も少ないので、いい機会かなと思い、はじめてマッチレビューなるものを書いてみた。
思った以上に大変。観戦時間の3倍かかった。もう少し密度を薄めながら、端的にまとめれるようになりたいなと感じた次第。
不定期更新。次回作に乞うご期待くださいませ。

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