過去回想②部活動~2、3年生編~
前回の記事の続きです。
部長に任命されて最初に思ったこと
「結局俺か…まじか…」
正直、ポジティブにはなれなかった。
実は私が所属していた部活は顧問の独断でペナルティーを出したら腹筋100回とか、外周2周とかスクワット100回とかさせられることが多々あった。私は先輩たちを見てきていて上位になればなるほどペナルティーが多かったことを知っている。実際私がBコートでやってきたが他の同学年の仲間より圧倒的にペナルティーが多かった。その分目を付けられていたのである。
しかし、まだこれは序の口である。夏が特にしんどい。外周を全力で走った上に砂ぼこりがすごいところで腹筋を顧問の合図とともに1回2回とやっている。たまにやり直しの時だってある。
今では法的にダメだが、ラケットで殴り掛かることも多々あった。
そんなところを見ていると自分もこれから大量のペナルティーを受けることになるのかとため息をついた。
「俺に部長務まるのかなあ」
他の部員には「部長になりたいって言ってたじゃん!よかったじゃんなれて!」と言われた。
ただ目立ちたいがために言った言葉が現実になるなんて…
それに部長とはいえ、ただ顧問の伝令役、自分がやりたいように練習メニューを組めるわけでもないし、歯向かったらペナルティーで自分の首を絞めるだけ。本当にマイナスの気持ちしか出てこなかった。
そして日々の練習がはじまった。
部員に迷惑をかける毎日。でも最後までやり続けたい。やり続けた先に何かいい未来が待ってる。そんな淡い希望抱いて練習をした。
いつしかテニスすることが義務になっていた。
「何とかペナルティーを減らすために頑張らないと」
「何とかこの1日を乗り越えてやる。」
もはや2年生の時にはテニスの楽しさなんて微塵にも感じず、自分が機械となった感覚で、ただ顧問の言うことを聞いて実行することが精いっぱいだった。
「こんなテニスは嫌だ」
「こそこそ顧問に見つからないようにやってでもラリーや試合をたくさんしたい」
私は毎回顧問の先生から練習メニューを貰うが、それを無視してみんなでラリーをする選択肢をとった。
時々、顧問にばれてえげつないペナルティーを貰ったこともある。
けれど、僕はそれでも自由にやる選択肢に後悔はなかった。
そして、そんな日々が続き3年になって最後の試合が近づいてきた。
顧問も代わり、みんな気が抜けたようだった。だからこそみんなに心からテニスを楽しんでもらいたい。
正直試合の勝ち負けなんてどうでもよかった。けど、全力で最後まで応援し、プレイヤーが楽しめるような環境を整えたい。
私は最後区大会で負けてしまった。後輩からは賛否両論あるが、「にっとさんのように自由に楽しむ部活の方がよかった」と後輩から言われたのにとても心救われた。
部長としては大したことをしてないかもしれない。けど、みんなが「あの時の部活楽しかったよね」って今でも言ってくれる。
心残りはあるけれどもこれでよかったのかなって思う。
私は今日から高校で勤務する。どんな部活動に配属されるか正直わからない。けど、部活動で大事なのは勝つことより、まずは楽しむこと。
楽しんだ先にこれもやってみたいが増えるんじゃないか
その楽しみを一つでも作れるように努めていきたい。
全ては生徒が自律して生きるために… (完)
読んでくださりありがとうございます。
時に自分を振り返ることは大事ですよね。忘れないようにここに書き留めておきます。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?