愛しき彷徨人たち1【誰ソ彼ホテルRe:newal】※ネタバレあり

昨日も書きました【誰ソ彼ホテル】の話です。
とりあえずあれこれ好きを書き殴りたい、という思いからあれこれ書いてみます。
全力でネタバレしていきますので、未プレイの方や攻略中の方はそっと引き返してくださいませ。
そして、クリア後にぜひここでお会いしましょう！

※※※　ここからネタバレ　※※※

はじめに

私、最初はこの【誰ソ彼ホテル】を「きっとライトなホラーっぽいキャラ萌えノベルゲー」だと思い込んでいました。
それが、こんな形で裏切られるとは。

ライトどころかヘビー級ですよ。
むしろメンタル的に言うのなら、ホラー通り越してガチめの地獄が阿鼻叫喚です。
下手にグロは絵で描かれないが故に「想像力ブースト」が追加されているため、私の中ではもはやR-18モノに位置づけております。
とんでもない恐怖の潜むシナリオでした。
もちろん最大級の褒め言葉です。

ホラーはあまり得意ではないのです。
けど、精神的ホラーは逆に好んでしまう私にとって【誰ソ彼ホテル】はもう性癖どストライクです。
このメンタル削れていく恐怖は本当に唯一無二ですねえ。

そんな唯一無二の恐怖を生み出すのが、愛すべき個性的なキャラクターたちです。
一見ごくごく普通の人が、とんでもない振り幅を見せてくるのが本当に面白いのです。

◎塚原音子

主人公にして度胸と自我は規格外な、アイドル推しの女子高生。
大人並みの達観した選択を繰り返したかと思いきや、アイドルのことになると途端に年相応なはしゃぎっぷりを見せてくる音子さん。
もう主人公として完璧ですね。

私はトゥルーエンドな音子さんも大好きですが、アナザーエンドの音子さんにも惹かれてしまうのです。
瑪瑙さんの言う「こちら側」が存分に発揮されており、あの大外さんとコンビを組めてしまう豪胆さったらもう爽快です。
いや、やってることは全く倫理観もなくて、むしろ犯罪そのものなんですけどね。

ただ。
あの根深いコンプレックスを抱える大外さんに寄り添える、その恐るべき大らかさ。
課金シナリオから読み取れる「普通のやり取り」が、どれだけ大外さんの支えになったことかと思うと胸熱そのものです。
倫理観の無さはどうかしてると思いつつも、なんとなく音子さんなら成し遂げられる気がします。
この際どい「ぶっ壊れ感」が堪らないんですよねえ。
どこかリミッターは壊れてる。
けど、たぶん愛情や友情はしっかり抱えている。
そこがどこか親近感にも溢れてて、本当に大好きなキャラクターのひとりです。

◎阿鳥遥斗

阿鳥パイセン、非の打ち所がないパーフェクトイケメンと思いきや。
その愛情の方向性とか対異性に関しては完全にどうかしているという。
生真面目って言えば生真面目なのかも知れませんが。

仕事に関しては完璧すぎる程なのに、なぜ恋愛にはそんなにポンコツなのですか阿鳥パイセン。
けど後輩のために平然と地獄堕ちを選べちゃうじゃないてすか阿鳥パイセン。
「残念イケメン」とかいう言葉もありますが、最短お付き合い時間3時間という記録は残念どころじゃない。
優しくて一見常識人なのに、やっばり手放しで寄り添えないのがもどかしいです。

サックスに向けていた情熱の挫折。
コンシェルジュとしての成功。
そして、その成功体験が生み出した悲劇。

音子ちゃんと違い、阿鳥さんにだけはアナザーエンドへ行って欲しくありません。
トゥルーエンドで穏やかに過ごして欲しいと、心の底から願うばかりです。

つづく！