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お米もらえるんなら、空いている時間に髪切るけど?

髪切ったらお金じゃなくてお米がもらえる。
英語教えたら髪の毛切ってもらえる。

そんなコミュニティ『giv』を運営している。

続々と参加するメンバーが増えてるこの仕組みが、
今日はどのようにして始まったか書いてみることにする。

元を辿れば、青臭い話。
どうすれば僕達も次の世代の子供等も、みんなが個性を尊重しながら、自分の好きなことやできることをしながら、人や地域と感謝でつながれる豊かな社会をつくれるだろうか。

お金を稼ぐことも経済成長もとても大事。
だけど、だからといってお金イコール豊かさ、ではないよね。
そんな疑問に一石を投じ、価値を贈って感謝でつながる豊かな社会を創っていこうと活動している。
その理想を形にした小さな一歩が『giv』という活動。

価値をもらった人は、また違う誰かに自分の好きなことや得意なことを贈る。そんな価値と感謝の循環を見える化することで、誰が誰にどんな価値を贈っているかが分かる。
素敵な価値を贈る人に共感と信頼が集まり、その人にまた色んな価値が返ってくる。価値と感謝が循環するシステム。

周りからは、”そんな理想だけでは成り立たない”、”この競争だらけの時代に人はギブなんてしない”等との意見が多かった。そして、これからもそんな声が届くと思う。

何より、この活動を始めようと参加するメンバー集めをした時に、
”じゃあ私は誰に何すれば良いんですか?”
”私は誰から何もらえるんですか?”
考え方には共感できるけど、実際まわるイメージわかない。

そんな時に知り合った美容師から言われた一言、
”お米もらえるんなら、空いている時間に髪切るけど?”

自分が得られるものが明確で、自分が提供するものも明確であればイメージが湧くんだ。

アメリカの有名教授が書いたGive&Takeという本によると、人は3パターンに分類されるという。
A: 人に与えることを厭わないギバー
B: 人から搾取することばかり考えるテイカー
C: もらった分だけ返そうと振る舞うバランス型のマッチャー

そしてCのバランス型のマッチャーが多いそうだ。

特に都会で住む人、お金のやり取りに慣れ過ぎた僕らには、
ギバーになるにしても、搾取ばかりされても嫌だし、怖いし、誰に与えれば良いか分からないし、
そんな事ならお金でやり取りした方が手っ取り早い。

『giv』のコミュニティに参加しているメンバーは基本ギバーが多い。
だけど最初からみんながギバーかというと、そんなことも無いと思う。

最初のきっかけは、”お米もらえるなら、空いている時間に髪切るけど?”の温度感が普通だ。

ただ面白いのが、そんな人も『giv』の中で活動する中で、どんどんギバーな振る舞いになっていく。
コミュニティマネージャーがメンバーに
”今度○○のギブをお贈りしたいので、受け取られませんか?”とコミュニケーションを取ると、
”もらうのも良いけど、贈るのが楽しいから、次回は自分からギブさせて”
と言われることも多くなってきた。

人は常に単純な3パターンに分類されるのではなく、
対象とする人、環境、あるいはその時々の感情によっても変わり、3パターンの中を行き来するグレーな感じだ。

言い換えると、ギバーになれる環境さえあれば、
人は内に秘めた優しい感情が引き起こされてギバーとして振る舞うようになるのかもしれない。

次回は『giv』の中でどんな環境をつくり、それによって人がギバーとして振る舞う理由をより詳細に書いてみようと思う。

応援ありがとうございます! givに参加するメンバーも現在募集中です! 美容師さん、農家さん、ヨガインストラクターさん、トレーナーさん、ネイリストさん、漁師さん、鍼灸師さん等が多彩なメンバーで運営しています^^ 良ければご参加ください。 https://giv.link/