高尿酸血症の基本知識まとめ

高尿酸血症のマネジメントについて、基本的な知識をざっくりとまとめてみました。

参考にしたのは、「ジェネラリストのための内科外来マニュアル」「Up to Date」になります

高尿酸血症の知識まとめ

・高尿酸血症の診断は尿酸7.0mg/dl以上

・高尿酸血症の合併症は痛風、尿路結石、高尿酸血症による腎障害

・高尿酸血症は高血圧や糖尿病、メタボリックシンドロームと関連し、心血管イベントのリスクとなる。

・薬物治療の適応は①年2回以上の痛風発作②年1回の痛風発作がありGFR<90ml/min③痛風結節④尿酸結石の既往

・無症候性高尿酸血症では薬物治療による痛風発作予防効果や心血管リスク軽減効果については、前向き無作為試験がなく不明

・日本のガイドラインでは、無症候性高尿酸血症でも9.0mg/dl以上であったり、8.0mg/dl以上でかつ高血圧や腎障害の合併症があれば薬物治療の適応となっている。(海外では適応なし)

・尿酸の目標値は痛風結節・症状があれば5.0mg/dl以下。なければ6.0mg/dl以下とされている。

・尿酸降下薬の第一選択はアロプリノールで、腎機能により調整が必要。

・フェブキソスタットはFDAから心血管イベントを増加させる危険性から、アロプリノールの使用を優先させるべきとされている。

・ベンズブロマロンは尿酸排泄促進するため、尿酸結石例や腎機能障害では使うべきではない。キサンチンオキシダーゼ阻害薬で不十分な時に追加で用いる。

・慢性期でも尿酸降下薬の使用で痛風発作を誘発する危険性があり、発作による薬剤アドヒアランスが低下することがあるため、尿酸降下薬と同時に発作予防を開始する。

・痛風発作予防には少量コルヒチン(0.5~1mg/day)または少量NSAIDs、少量プレドニゾロン(10mg/day)を用いる。予防薬は最低6か月は続ける。

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