リーグアン第11節 PSG×ボルドー プレビュー

久し振りのプレビューです。まずは、直近の試合のスタメンと、離脱者情報を確認しましょう。

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【PSG離脱者情報】
DF 22 ディアロ(出場停止/11節モナコ戦・退場処分=1/1試合)
DF 14 ベルナト(9/16メス戦・左膝前十字靭帯断裂)リハビリ中
DF 4 ケーラー(ヘルニア・鼠径部)治療中
DF 5 マルキーニョス(内転筋の負傷)48時間の静養
MF 23 ドラクスラー(フィットネス)
FW 9 イカルディ(内側側副靭帯)△練習を見て
MF 27 ゲイェ(太ももの負傷)△練習を見て

一時に比べればだいぶ減りましたが、それでもまだ多いですね。ヴェッラッティについては、「45分はできるのではないか」とトゥヘル監督が試合前の会見で話しています。現状、CBはできる人を組み合わせている感じ。

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【FCGB離脱者情報】
FW 10 カルー(11/20・11節レンヌ戦)ハムストリングの負傷
DF 4 メシェル(座骨の負傷)間もなく復帰予定

カルーはレンヌ戦の決勝ゴールにつながるアシストを記録していて、カマヴィンガを完全に破ったドリブルは素晴らしかったのですが、代表戦での故障も影響したのか再離脱。調子は良さそうだったので残念…。ドゥ・プレヴィユは足首の負傷から復帰予定。パブロも出場停止から戻る予定です。

ボルドーの指揮官はジャン=ルイ・ギャセ

ここ数年、フロントの迷走があって監督が3年間で4回も交代したボルドー。色々あった結果、サンテティエンヌの指揮を最後に監督業を引退したはずのギャセを再び現場に引きずり出すという結果になりました。12/9の誕生日が来ると67歳になる老将のギャセは、PSGサポーターにとってもお馴染みの存在。PSGでは2012年から2016年までローラン・ブランのアシスタントを務め、3回のリーグアン制覇に貢献しています。実はブランとのコンビはPSGが初めてではなく、2007年から2010年まで、ボルドーでもアシスタントを務めています。ですから、ギャセは10年ぶりに監督としてボルドーに復帰した、ということになります。

ギャセ監督は元PSGということもあってPSGには優しい眼差しを注いでおり、ライプツィヒ戦の試合内容を理由にジャーナリストから集中砲火を浴びているトゥヘル監督を擁護しました。

「最終的にパリが勝ってくれてとても嬉しかった。PSGではどんなミスも許されない。もしPSGが勝てなければ、GSで敗退していただろう。それはものすごいプレッシャーだ。勝たなくてはいけない試合に1-0で勝利したのに、試合内容の質問をされてイライラするのは理解できる。トゥヘルは自分の仕事をしたよ。」

PSGは第4節のライプツィヒ戦でシュート8:15、ポゼッションも4割程度とかなり厳しい試合。しかし、「運もあった」というディ・マリアの突破からのPKをネイマールが決めた虎の子の1点を守り切り、CLでの星を5分に戻すことができました。深いラインを敷いて守り切った内容にはPSGらしさが全くありませんでしたが、この試合は何より結果が必要だったのです。

ボルドーは堅守のチーム

対戦相手のボルドーを紹介します。今年のボルドーは、序盤から堅守を築きました。11節の段階で、クリーンシートの試合が7。半分以上の試合で完封しているというすごい数字です。それに貢献しているのが、ベテランCB陣。

CB 3 パブロ(元ブラジル代表)
最終ラインの要。体幹が太く、強靭なフィジカルを持つ。長短のパスでビルドアップの起点にもなる。セットプレーの空中戦も得意で、2018年10月にセレソンデビューも果たした遅咲き。

CB 6 ローラン・コシェルニー(元フランス代表)
2010年から在籍したアーセナルで主将を務めるなど多大な貢献を果たした。アーセナルやフランス代表(51試合)での経験値は唯一無二。ヨガなどでコンディションを整えて35歳の今でも輝く主将。

CB 24 ポール・ベイス(元フランスU-21代表)
最も輝いたのは16/17シーズン。ニースの主将として堅守の中心を担い、チームのCL圏獲得(3位)に貢献したのが記憶に新しい。技術は凡庸だが、堅実な対応と球際の粘りが特筆に値する。

前節はパブロが出場停止でコシェルニーとベイスのコンビでしたが、この3人であれば誰がやっても前には強い守備をしてくれるはずです。その前にいる守備的MFのオタヴィオは、ボール奪取能力で防波堤を築きます。

ボルドーにはベナルファがいる!

一方で攻撃陣は、やや心許ない部分があります。CFにはジミー・ブリアンとジョシュ・マジャがいますが、前者は35歳という年齢面からフル稼働を期待しづらく、マジャは逆にまだ若く、連携面に課題を残します。そのため、攻撃陣は2列目の個に期待せざるを得ない状況です。

その2列目に!PSGで煮え湯を飲んだ男、アテム・ベナルファがいます!
ローラン・ブランの肝入りで意気込んで加入したものの、その直後にブランが解任され、フィットネス面を問題視したウナイ・エメリの下で全くと言っていいほど出場機会が与えられず、完全に戦力外となってしまいました。

しかし、左足の繊細なタッチと、正確なシュートコントロールは健在。今季はボルドーと単年契約を結んでいますが、レンヌ戦で彼の左足が火を噴きました(動画は別窓からYouTubeでご覧ください)。

CLにも出ているレンヌのCB陣(アゲールとダ・シウバ)を無力化するドリブルからの左足シュートは、彼の個の能力が錆びついていないことを示すもの。アシストをしたカルーのドリブル(新鋭カマヴィンガを翻弄しました)も素晴らしく、カルーの欠場は残念ですが、ベナルファの個は魅力です。

レンヌが優勝した18/19のクープ・ドゥ・フランスの際、ナセル・アル=ケライフィ会長がベナルファとの握手を拒否したことは話題になりましたが、ベナルファがPSG戦で燃えないはずがありません。

さて、どんな試合になりますか。パルク・デ・プランスで現地時間28日午後9時(日本時間29日午前5時)、無観客試合でキックオフです。是非、早起きしてご覧くださいね。

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