情報公開請求 → 開示されました

Colabo問題~「西宮市の委託事業では、どうなっているのか?」の続編です。昨年末に「西宮市の委託事業」に対し情報公開請求した件ですが、西宮市から情報開示されました。
 
開示された案件は、「西宮市とさくらFMの委託契約」に関する資料です。
 
以前から、西宮市がFM局に「毎年4000万円もの税金を投入して業務委託する必要性」に疑問を持っていました。隣市の「FMあまがさき」は、「経営状況の悪化」や「情報発信を取り巻く環境の変化」などの理由から、本年3月(2023.03)に閉局します。西宮市も尼崎市と同様に、事業継続の適否について検討すべきだと思います。
 
事業の必要性については疑問がありますが、今回は「手続きが適正か?」「情報公開されているか?」という疑問点に絞って確認しています。よって「そもそもこの事業は必要か?」という根本的な問題については触れずに「手続き論」で進めます。
 
「公開請求した内容」と「西宮市からの回答」は、以下に示すとおりです。
 
1) 委託契約書類 ==> 公開された
2) 事業予算申請書 ==> 公文書が存在しないと回答
3) 実績報告書 ==> 公文書が存在しないと回答

 

1) 委託契約書類
まず、1) 委託契約書類ですが、総額4000万円の契約は、「2300万円の主要な契約」と「番組毎の複数の少額契約」から成っていることが分かりました。
 
「2300万円の主要な契約」の内訳を下表に示します。
放送業界に精通している訳ではないので、この単価が高いのか?安いのか?については、分かりません。この契約に沿って、毎月数量を精算し翌月払いするとのことです。また「放送した内容」はCDに焼き付け、市に納品するとのことです。

令和3年度 西宮市提供番組制作・放送業務 単価明細書
西宮市提供番組制作・放送業務 単価表

その他、「番組毎の複数の少額契約」の一例として、287万円の「西宮市徹底解剖 制作・放送業務」の契約書をコピーしてもらいました。こちらの契約書には、内訳明細がありません。ただし、契約書の中には「30分間の番組を年間48回放送する」という内容が書かれています。計算すると、単価は「59,840円/回」になります。これは、「2300万円の主要な契約」のうちの「歴史と文化の散歩道の56,000円/回」と同程度になります。

業務委託請負契約書 西宮市徹底解剖


2)事業予算申請書,3)実績報告書

事業予算申請書と実績報告書に相当する書類は無いとのことですが、月払い時に「完了届」という書類を提出してもらっているとのことです。その時の質問・回答のやり取りは、以下のようになります。
 
市役所「事業予算申請書と実績報告書に合致する書類はありません」
 
減税会「設計業務のような委託契約では、納品検査があり、数量精算することが多いです。契約内容に書かれている数量や内容のチェックはされていますか?200回以上も放送回数があれば、回数や内容が多少変更するところがあるのではないですか?」
 
市役所「毎月払いの精算時に、音源データと完了届を提出してもらっています。完了届の内容を市役所が検収し、お互いの印鑑がついたものを完了報告書として残しています。また、内容の変更については、変更契約書で示すとおり、年度末に変更分を契約しています」
 
減税会「完了報告書は、情報公開請求すれば開示されますか?」
 
市役所「決済が必要ですが、書類は存在するので多分公開できると思います」
 
以上のように、「西宮市とさくらFMの委託契約」について調べた範囲内では、Colabo問題のようなズサンな管理はされていないようです。全てを確認した訳では無いのですが、問題なく管理されていると思います。また、担当して頂いた広報課係長殿にも、当方の質問に対し、具体例を出して分かりやすく説明してもらっています。まあ、事業の必要性については疑問がありますが、これについては議員さんへの相談案件ですね。
 

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