市役所の行革の取組み~行政改革②

「○○部や○○課の数が多過ぎ」の続編です。
西宮市の行政改革の取組みについて調べたところ、以下の資料がありました。
 
2019年 西宮市行政経営改革基本方針
2020年 西宮市行政経営改革前期実行計画
2021年 西宮市行政経営改革前期実行計画の進捗状況

2019年の西宮市行政経営改革基本方針」では「機能的かつ効率的な組織体制の再構築に取組みます」という方針を出しています。

西宮市行政経営改革基本方針2019 P6

「基本方針」をもとに作成された「2020年の西宮市行政経営改革前期実行計画」では「取組15 ◎組織の活性化と事務の効率化」において「局再編を含めて必要な組織改正を毎年度検討・実施する」としています。

西宮市行政経営改革前期実行計画2020 P12

「前期実行計画」の進捗状況を確認したものが「2021年 西宮市行政経営改革前期実行計画の進捗状況」になります。上記「取組15 ◎組織の活性化と事務の効率化」の取組成果として「課の統合を推進し、令和4年4月1日時点で前年度に比し全庁で1課減少した。これにより、令和2年度に担当課長制度を導入して以降、通算で20課減少した。」と挙げています。

西宮市行政経営改革前期実行計画の進捗状況2021 P4

ここで言う「通算で20課減少した」というのは、下図で示す「グループの状況」で「グループ数を減らした実績」であると考えられます。

西宮市【グループの状況】(各年度4月1日現在)


また、前期実行計画の「取組29 ◎職員数(定員管理)の適正化」において「組織改正、課の統合等を含めた再編についても継続的に検討し、適正な定員管理を推進する」としています。

西宮市行政経営改革前期実行計画2020 P18

上記「取組29 ◎組織の活性化と事務の効率化」の取組成果として「新型コロナ関連業務など、一時的な業務増に限られた人員で対応するため、柔軟な職員配置を行った。」と挙げています。

西宮市行政経営改革前期実行計画の進捗状況2021 P7


取組15 ◎組織の活性化と事務の効率化」をまとめると、「方針:機能的かつ効率的な組織体制の再構築に取組みます」=>「計画:局再編を含めて必要な組織改正を毎年度検討・実施する」=>「進捗状況:担当課長制度を導入して以降、通算で20課減少した」となります。
 
取組29 ◎職員数(定員管理)の適正化」をまとめると、「方針:機能的かつ効率的な組織体制の再構築に取組みます」=>「計画:組織改正、課の統合等を含めた再編についても継続的に検討し、適正な定員管理を推進する」=>「進捗状況:新型コロナ関連業務など、一時的な業務増に限られた人員で対応するため、柔軟な職員配置を行った」となります。
 
これらの様に、市役所は「組織体制・職員数に対し問題意識を持っており、これらの問題に対し組織として取り組む計画がある」という状況です。最初のステップで「問題意識が無い、取り組むつもりが無い」のとは違い、一歩踏み出していることは、行革推進にとって大きなアドバンテージになります。ただし、「西宮市のこれらの取組みが、機能しているのか?」というと、またそれは別の問題があると考えられます。
 


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