うつ病でSNSを始めたら他の人が羨ましくてつらくなった…

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今日のお話は「うつ病でSNSを始めたら他の人が羨ましくてつらくなった…」。



公式お便りコーナーからお便りをいただきました。


『うつ病と診断された時にTwitterを始めました。

色々な人と繋がって、多くの事を教えてもらいとても楽しかったです

最初は相互フォローの方とお互いに励まし合ったりしていたのに、仲良しさんが職場復帰したり、同じうつ病なのに自分で運転してライブ参戦をする人もいる。

それが羨ましすぎてどうしても「頑張ってね」「楽しんできてね」と声をかける事が出来ませんでした

家族と不仲な私には縁のなかった、家族との食事会やお祝い事の写真が目に入ってくるのも辛くて一度アカウントを削除しました

でも、フォロワーさんのその後が気になってすぐに別アカウントを作り、こっそり覗いては傷ついています

上手にSNSと付き合うにはどうすれば良いのでしょうか?』


まず、お便りの中にフォロワーさんたちを悪く言う言葉が一切ない。


別アカを作ってまで見に行ってらっしゃるようですが、それは例えばフォロワーさんたちの不幸を望んでいるとかでは絶対なく、できたら、励まし合ったりしてた、楽しかったときのように、また交流したいとお考えなんじゃないかなと僕は思いました。


だから、アカウントを削除のような、フォロワーさんを一切視界に入れなくするような方法では、あなたのお気持ちと上手く噛み合わないからやっぱりつらくなるんじゃないですかね。



ご存知かもしれませんが、『ヤマアラシのジレンマ』という言葉があります。みんなそれぞれトゲがあり、近づき過ぎればトゲが刺さり、離れ過ぎれば寂しくなる。そしてトゲの長さはみんな違う。


SNSでいつでもどこでも誰かと繋がれるようになったことで、心理的な距離感が近くなり過ぎてしまった。


人対人ですから、一緒に暮らせる人、たまになら会える人、仕事だけでなら付き合える人、みんなバラバラなのに、SNSはときに毎日近くにいるかのように関われてしまう。


同じ職場復帰のツイートでも、たまたまタイムラインに流れてきただけの人と、毎日のように交流している人のとでは、やっぱり羨ましさ、つらさは違うと思うんです。


もしかしたら、あなたはフォロワーさんたちとの心理的な距離感が、いつの間にか近くなり過ぎてしまったのではないでしょうか?



なら『利用時間を制限して、SNSを見る時間を減らしていく』という方法が、現実的で、バランスの良い付き合い方だと思います。実は僕もやってます。


利用時間の制限というのは、例えば『毎日5時間SNSを見てたのを今日から30分に減らす』とか『SNSを見たくなったら強い意思をもって無理やり見たい気持ちを抑える』みたいな根性論ではなく、アプリによる時間制限機能です。


アイフォンならスクリーンタイム、アンドロイドならデジタルウェルビーイングというアプリが、設定とかに最初から入っていると思います。


これでSNSのアプリの1日の利用時間を1時間に設定すると、利用時間がトータルで1時間になったときにロックが掛かり、もうその日は使えなくなります。


時間制限機能のアプリを開くと、自分がどのアプリを何時間使っているかが分かりますから、例えば毎日のようにSNSを3時間見てしまうのであれば、今日から2時間45分にしてみる。それが当たり前になってきたら、今度は2時間半にしてみる。


そうやって、少しずつ少しずつ無理なく利用時間を減らしていき、1日24時間の中でSNSに関わる時間の割合が減っていけば、頭の中のSNSが占める割合も減り、心理的な距離感も少しずつ開いて、いつかつらくならない距離感で付き合えるのではないでしょうか。


実は僕もTwitterで同じような病気の人と相互フォローして、交流していた時期がありました。


同じような立場の人じゃないと話せないこと、話しても噛み合わないことがやっぱりありますし、参考になること勉強になることもたくさんありますから、そういういわゆる闘病アカウントの繋がりには良いことがたくさんあると思います。


でも、やっぱり体調が良くなるペースはみんなバラバラですし、置かれている環境もみんな違いますから、どうしても見ていてつらくなるものも目に入ってくる。


なら、羨ましく思うときがあるのも、どうしても祝福できないというのも、人として自然な流れです。仲の良かった時期、楽しかった時期があるぶん、余計にそれはつらいでしょう。


けどそこで幸せの邪魔をするのではなく、そっと離れた、というのも一つの優しさだと僕は思います。そんなあなたなら、きっとお互いにつらくない距離感で上手くSNSと付き合っていけるはずです。

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錦山まる | メンヘラマッスル女装作家
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