メカ・ドッグによろしく③

「これかな?」

 夜明け前のような空に、光の格子がまばらに浮かぶ、情報たちの世界。 その中で、小さな、猫のような姿のプログラムが、無数に浮かぶ映像ウィンドウのうち、一つを選んで指差した。 そこには、雑然とした通りと、暗い路地。 そして、その傍らに止まる一台の車が映されている。

「あと、こっちもか」

 また別のプログラムが、また別の映像ウィンドウを指し示す。 しかしその姿は、先程の猫のプログラムと全く同じものだ。 新しく選ばれた映像には、見上げるような角度で、人影らしきものがうっすらと映っている。 そしてそれは、瞬く間に様々な補正を施され、高精細なものへと変わっていく。
 流れるように処理を進めていくプログラムの名前は、MAL_VR_MCat_A、通称おキャット。 環境課・情報係に所属し、この空間に生きる情報群ネットレースだ。
 並列に、大量に存在するおキャット達が、ラパウィラから送られてきたジョージの視界映像を分割し、誘拐犯に繋がる情報を検索している。 しかしそれも、開始から間もなくして完了となり、工程は次へと進もうとしていた。

「じゃ、探してみよう」

 その言葉と共に、映像が切り替わる。 代わって映し出されたのは、吾妻ブロック内において環境課が大手を振ってアクセスが可能な、各所の監視カメラ群の映像だった。

「こう行って、こうか」

 無数の映像たちが瞬く中で、手に入れた車両と人物の情報を元に、おキャットは犯人の姿を見つけ出し、追っていく。 時系列や進行方向を整理し、並べていくと、犯人の足跡が点々と浮かび上がっていく。

「よっと」

 その点を結ぶに足らない部分について、おキャットはアクセス範囲をすいすいと拡充、補填していく。 やがて、点たちは収束していき、犯人を追って伸び続ける一つの線となり、完成した。

「できたよ、夜八ちゃん。 追跡情報を実働班に送るね」
「わかった!」

 スピーカー越しに聞こえてくるおキャットの報告を聞き、同じく情報係の所属である夜八も、通信のスイッチをオンにした。

「誘拐犯たちの居所が解りました! おキャットちゃんから情報が展開されてますので、宜しくお願いします!」
『Copy』

 ドーベルマンの短い応答からは、車両のエンジンらしき低い音が混じって聞こえてくる。 そして、タイヤが地面を噛む甲高い音が響き、それと共に通話が切れると、夜八は一旦、緊張の糸を解いて、椅子の背にもたれかかる。

『あ、山形ですが』

 そんな所に、山形からの通信が不躾に入ってきた。 R-1N地区からの調査報告の後、たった今までは連絡が途絶えていたが、何をしているのだろう、と夜八は不審がる。

『ルートの途中にラパちゃんが居るんですが、拾えます?』

 夜八は、モニターに表示された地図を見る。 すると確かに、ルートの半ばあたりに、ラパウィラの位置情報が示されていた。

『被害者の姿を目視してますので、力になるかと』
『あー、わかった! 連れてくわ!』

 実働班の通信からは、今度はガメザが応えた。 自身の頭越しにやりとりが進んでいき、夜八は困惑する。

「えっと、課長!」
『ああ』

 呼びかけた先、課長室から、毅然として声が届く。

「編成について了解した。 ――ラパウィラ、聞こえるか」
『ハイっス!』

 市街地を走っているらしいラパウィラの音声には、街の喧騒が混じっている。

「被害者の確保を頼む。 無理はするな」
『了解!』

 ラパウィラの位置情報は、モニターに示された線にピッタリと重なるように移動していく。 ややあって、一呼吸を置く気配の後、皇は通信を聴取する全員に向かって告げた。

「相手の規模が読み切れない中、急を要し、今動ける者に対応して貰っている。 実働班は、情報係の索敵支援を受けながら、場合によっては退く事も視野に入れながら行動するように」

 了解の応答が、一斉に通信から溢れる。 それを聞き、皇は小さく頷く。

「それでは、宜しく頼む」



 薄明りの照らす、倉庫の中央。 そこに、周囲を様々な器具に囲まれた台と、拘束された少女の姿がある。 意識の無い少女は、僅かな寝息をたてて目を閉じている。 その傍らには、医師のように、白衣に身を包んだ男が立つ。

「なんだ、今日は一体だけか」

 少女を見下ろし、つまらなそうに男が呟く。 おもむろに、銀色の匙や鉗子が収まる箱を指先で何度か弾き、空間に甲高い音を響かせる。 それが気に障ったように、大きく舌打ちが鳴った。

「キャンキャン騒がれたんだよ、しょうがねえだろ」

 傍らに設けられたソファに深く沈む二体のサイボーグのうち、小柄な方が苛立たし気に言う。 その言葉に、白衣の男は片眉を吊り上げて振り向く。

「見られたのか?」

 小柄なサイボーグが再び舌を打つ。 倦怠感たっぷりに上体を起こすと、斜向かいに座っていた大柄なサイボーグの方へ、何かを寄越せと手招きをした。 しかし、大柄なサイボーグは、そのジェスチャーを眺めるばかりで、動きを見せない。

「頭!」

 辛抱たまらないといった怒声を聞いて、ようやく、大柄なサイボーグが動き出す。 コートを探ると、出てきたのは、サイボーグの腕力で引き千切られた、ペットロボットの頭部だった。

「この通りだよ、何も問題無いだろうが」
「頭だけか? まさか、他は残してきたのか?」
「叩き壊してゴミ山だよ!」

 張り上がる大声を背で受け、雑なマネをと、白衣の男が吐き捨てる。 会話を切り上げ、台に掛かっていた手袋を嵌めると、再び器具たちをジャラリと鳴らす。 指を滑らせていき、液体の入った注射器の上に止めると、それを手に取った。

「まあいい。 こっちを処理して、早く処分さえしてしまえば」

 呟く白衣の男の目が、眠る少女を捉える。 一歩、男が進み、左手を少女の首筋に添える。 そして、鈍く光る針先が、ゆっくりと少女を向いたとき。
 男達の視界が、真っ白に爆ぜた。

「――ああ!?」

 雷鳴のように、聴覚素子を、脳殻をつん裂いて、警報が鳴る。 視界が、異常を報せるARで真っ赤に染まり、急激に熱を持った頭の中から、炸裂音が響く。

「何だ、クソッ!」

 後頭部のハッチをこじ開け、融けかかった保安カートリッジを引き抜いた。 ブツリと電脳をセーフモードに落とし、ネットワーク接続を叩き切る。 騒音の響きが残る頭を振り、少しずつ顔上げると、未だ落ち着かないUIの向こうに、白衣の男が地面に落ちているのが見えた。
 もやが掛かる思考の中、電脳への攻撃的侵入が行われたらしいという事が、何とか理解できる。 倒れた男は、それに抗えず、強制スリープに陥ったらしい。 貧弱野郎め、と侮蔑の視線を送ると、そこに突如、何者かの足先が割り込む。 侵入者だ、と手近な銃器に手を伸ばそうとして、違和感に気付く。 自身の、そこにある筈の腕が、まるで消えてしまったかのように、感覚が無い。

「あ……?」

 ハッキングと同時に倉庫へ突入したドーベルマンが、少女を背にして立てる位置までを確保し、スタンロッドのトリガーを引いていた。 照射された重力波は、サイボーグへ命中し、義体の神経信号を狂わせ、感覚と動作を阻害する。 しかし、ドーベルマンの見立てによれば、相手の機械化比率は高い。 更なる無力化が必要と判断し、相手の首元へ狙いをつけ、再びトリガーを引いた。
 追撃により、小柄なサイボーグが意識を失って崩れ落ちる。 しかし、大柄なサイボーグは、それを受けて尚、踏み止まり、ゆっくりと姿勢を戻していった。 低い唸り声を響かせ、ソファの間にあったローテーブルをわし掴む。 そして、弾けるような勢いをもって投げつけられたそれを、ガメザが飛び出し、前方へ蹴り返す。

「子供を!」
「はいっス!」

 実働班の後に続いていたラパウィラが、ガメザの叫びに応え、少女の縛り付けられた台へ飛び付く。 拘束は厳重で、少女を解放するには少し時間が必要そうだ。
 その間、危害は及ばせるまいと、実働班が立ち塞がる。 まずは、放電するスタンブレードを握り込み、ガメザが飛び掛かる。 鉄腕が大振りに振られ、迎え撃とうとするが、身を捩り、ガメザはそれを潜り抜ける。 すれ違いざま、重めにチューンされたスタンブレードに遠心力を乗せ、空いた背中に一撃を叩き込む。 獣のような咆哮が上がり、各部から冷却液を噴き出させて尚、怒れる巨体は止まらない。 捨て身で放たれた突進を、スタンブレードを手放し、ガメザが横っ飛びに躱す。 目標を失った質量は、そのまま奥にあった鉄製のロッカーに激突し、その形を大きくひしゃげさせた。
 轟音を背にし、距離を取ったガメザと入れ替わり、得物を持ち変えたドーベルマンが前へ出る。 蒸気を吹き、片腕の千切れかけたサイボーグへ、ポンプアクションによって装填されたテーザー弾が、重く、威力をもって炸裂する。 断末魔の叫びは既に音にもならず、基盤や金属を焼く異臭を伴って、ようやく、巨体は倒れ伏した。

「おいおい、どっから仕入れた義体だよ。 馬鹿にタフじゃねぇか」

 ガメザが呆れ顔で見下ろし、ドーベルマンがサイボーグ達の無力化を確認する。

『組織の末端かもしれませんね。 ガメザ先輩、脳殻の確保をお願いします』
「えー? 移送装置の使い方、ややこしくてダメなんだよな……。 車から持ってくるから、ドベ頼むわ」

 不満を顔一杯に湛えるドーベルマンを無視し、倒れている義体達を改めて観察する。 木っ端のチンピラが手に入れられるとは思えない高級品に、ガメザは眉を顰める。 夜八の言う通り、掴んだ尻尾を引っ張って、全容を明らかにする必要がありそうだ。

「よし、取れた!」

 ようやく、拘束を解いたらしいラパウィラが声が上げる。

「お、ナイス。 俺らはこっちの片付け残ってるから、先にその子、車に運んでバイタル確認――」

 しといて、と続こうとした言葉と、振り返ろうとしていたガメザの動きが止まる。 ラパウィラの背中が見えるはずのそこには、いつの間にか、白い影が立ち上がっていた。 ゆらりと掲げられた腕に、握られた黒い長物は、先程にガメザが手放したスタンブレード。

「おい、ラパ!!」

 叫ぶ声に、ラパウィラが異常に気付く。 駆け付けようと動き始めたガメザの手前、生気の無い表情の白衣の男と、振り上げられたスタンブレードが目に入り、ラパウィラは咄嗟に、間隔を空け、少女へ覆い被さった。 ドーベルマンがスタンロッドを構えるが、位置が近すぎる。 忌々しさに舌を打ち、しかし止める手立てはなく、スタンブレードは振り下ろされた。
 殴打の衝撃と、高電圧がラパウィラを襲う。 上半身を支える肘を折り、少女に触れてしまっては、電撃が伝わってしまう。 歯を食い縛り、耐える。 その目は光を失わず、ラパウィラには、耐え抜くだけの頑強さがあった。

「ンのやろォ!!」

 追い付いたガメザの脚が、白衣の男を吹き飛ばす。 生身へ向けるにはやや過分な威力だったが、手加減の行き届く状況では無かった。

「無事か!?」

 台に手をついたまま、少しの間、ラパウィラは動かなかった。 しかし、やがてゆっくりと、体を起こす。 首筋に手をやり、意識を全身に巡らせる。 細かいエラーは出ている。 出ているが、大丈夫。 感覚や運動機能、認知への影響は、無い。

「……大丈夫っス。 ジブン、丈夫なのが自慢なんで!」

 歯を見せるラパウィラの表情に、ガメザはホッと息をついた。 通信からは、心配する夜八の声が響いている。 スタンロッドをホルスターへ戻し、拾い上げたスタンブレードをガメザへ渡すと、一息つき、ドーベルマンが応答した。

「任務完了。 事後処理の後、撤収する」



「ラパちゃん、戻ったらメディカル直行だかんな」
「えー、でももう、自己診断はエラー無いっスよ?」

 ガタン、ガタンという揺れと、誰かの話し声。

「課長命令だよ」
「わ、じゃあしょうがない」

 今は、何時だろう。 私は、いつから寝ていたんだっけ。 ぼんやりとする頭を持ち上げ、目を擦った。

「お、お目覚めっスね」

 起き上がってみると、すぐ傍に座っていたのは、昼間に会った、オレンジ髪のお姉さんだった。 あたりを見回すと、暗く狭い部屋の中、機械たちが色とりどりに光っている。

「おう、まだ寝てても良いぞ。 このまま家まで送ってやっからな」

 部屋の奥から、知らない声が飛んでくる。 声の主は、椅子の背もたれから緑の頭を飛び出させているが、振り向くことはなく、顔は見えない。 ひらひらと振られる手の甲を眺めてから、少女は尋ねる。

「ここ、どこ?」
「車の中。 えーと、まあ、その、ともかく。 今はキミのお家を目指して、街を走ってるとこっスよ」

 どうやら、ずっと揺れが続いているのは、ここが車の中であるかららしい。 としても、私はどうして、このお姉さん達と一緒に、車に乗っているのだろう。 不思議に思うばかりだったが、ふと、先程の言葉が気に掛かった。

「街って、今、もしかして、壁の外にいるの?」
「そうっスよ。 窓、見るっスか?」

 お姉さんが立ち上がり、小さな窓の前へと歩いて行って、私へ手招きをした。 小走りで追い付き、場所を譲られて、そこを覗き込む。

「わあ...…」

 見えたのは、果てしない、建物の海。 ビルたちが高く聳え、薄闇の中、無数の灯りが瞬き始める、夕暮れの街。 映像でしか知らなかった光景が、今、目の前に広がっている。

「凄い」

 目を輝かせ、流れていく一つ一つの景色を、私は懸命に追い続ける。 そうしている内に、私の頭の上へ、ポンと手のひらが置かれた。 髪を撫でるその感触を心地良く感じながら、車が止まるまでの時間、私は窓の外を眺め続けた。



「こうして、娘が無事に戻ってくるとは、思っていませんでした」

 R-1N地区の境界に降り立った課員達の前で、女性が淡々と言葉を紡ぐ。 その胸には、目をぱちくりとさせている少女を、しっかりと抱き留めている。

「我が娘の事ながら、情けない事に、諦めかけてしまっていました。 こういう街ですから」

 安堵、懺悔、自嘲。 複雑な感情が伺える表情で、女性は少女の髪を撫でる。 女性の身なりは小奇麗で、この地区の大多数の住人達とは少し異なった印象だ。 本当に、ここには色んな人達が居るんだなあと、ラパウィラは思う。

「ですから、本当に、良かった。 ありがとうございました」

 淡々としていた声に、震えが混じる。 少女の髪に顔を埋めるようにして、女性が深々とお辞儀をする。 肩を叩かれ、振り返ると、ニッと笑い、拳を突き出すガメザと目が合う。 その拳に自らの拳を当てて返し、ラパウィラもまた、満足気に笑った。
 そうしている内に、少女がまたキョロキョロと、周囲を伺いだす。

「えっと、ジョージは?」

 ラパウィラは、路地の残骸を思い出す。 ブラックボックスの記録は残っていたが、しかし、あの惨状では。 少女の視線に、誰も言葉を返せずにいたとき。 突然、通りの奥から、何かが駆けるような音が聞こえてきた。 走ってきたのは、鈍色に光る、機械の犬。 しかしそれは、昼間に見たジョージよりも一回り大きく、似つかない姿をしている。 一直線に向かってくるそれに、警戒したラパウィラが構えかけるが、その後に続いてくる人影に気付き、拳の緊張を解いた。

「おーい、置いてくなって」

 よたよたと、山形が後を追って走ってきていた。 機械の犬は、それを振り切り、一目散に走ってくる。 そして、いよいよこちらへ到達しようかという少し手前で、前足同士をもつれさせ、前のめりに転がった。

「ほら、慣れない体ではしゃぐから」

 遅れて到着した山形が、地面でもぞもぞと動いていた機械の犬を立たせる。 すると機械の犬は、少女の元へと走り、その前で座って、尻尾を振り回す。

「あなた、もしかして、ジョージ?」

 おずおずと、少女が手を伸ばす。 機械の犬は、嬉しそうに頭を擦り付けた。

「ああ。 こいつ、ガタが来て、ついに直せなくなっちゃってな。 勝手で悪いが、新しい体に乗せ換えさせて貰った」
「そうなんだ。 ……かっこいいね、ジョージ」

 色々パワーアップしたぜ、と不穏に呟く山形を他所に、笑顔の少女が、両手でジョージの頭を撫でる。 暫く撫でられていたジョージだったが、少女の手が離れると同時、くるりと向きを変え、ラパウィラの方へ突撃する。

「わ、ちょっ、うわっ!」

 昼間と同じように前足を掛けてくるが、相手のサイズが上がっており、ラパウィラは受け止めきれずにひっくり返った。 上空へ向いた視界の端でニヤけるガメザに、一瞬文句を言いかけて、まあいいかと、腹の上でジョージを受け止める。 そして、またひとしきりにジョージを囲んで構い、落ち着いた所で、ラパウィラも再び立ち上がった。

「そろそろっスかね」

 全ての事は終わり、後は庁舎へと戻るだけだ。 車には、元々運転席から離れていないドーベルマンを含め、先にガメザと山形が乗り込んでいる。 ラパウィラもその後に続こうとして、少女が別れを惜しむ表情をしている事に気付く。 少しの間、少女が、ラパウィラ達と、背後に広がる街を見つめてから、口を開く。

「今度、お姉さん達に会いに、街へ行けるかな?」

 少女の背後に立つ女性の表情が、憂いを帯びる。 しかし、一度目を伏せた後、迷いを振り切るように、静かに笑った。 それを見て、ラパウィラも笑顔を返す。

「もちろん。 街の中、案内するっスからね!」

 ぱあっと、少女の笑顔が咲いた。 そして、お互いに手を振り合って、ラパウィラは車へと乗り込んだ。 ドアが閉まり、車が動き出すと、後部ハッチの窓から見える姿は、次第に小さくなっていく。 そして、角の向こうへ車が消えて行ったことを見届けて、女性が少女の手を取り、壁の向こうへと向けて歩き出す。

「行くよ、ジョージ」

 街の方へと向かって座り、その灯りをディスプレイに反射させていたジョージを、少女が呼ぶ。 ジョージは立ち上がり、駆け寄って、二人の後に続いた。 足音は、より頼もしく、しかし、これまでと同じように、二人の傍を歩いていく。 家族を見守る忠犬は、変わらぬリズムで尻尾を振りながら、主人達の後を追っていった。

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