不妊治療　病院選びのポイント

不妊治療が受けられる病院の違いについて

赤ちゃんが欲しいと思って、病院に通うとしたらみなさんまずどこに行きますか？

・通院したことのある産婦人科
・近所の産婦人科
・不妊治療専門の病院

実はこの3つどれも不妊治療を受けられます。
（もちろん中には不妊治療をやっていない婦人科、産婦人科もあります）
でも、受けられる検査、治療内容が大きく違います。

不妊治療には2段階に分けられる

不妊治療は大きく一般不妊治療と、高度不妊治療の2段階に分けられます。
・一般不妊治療はタイミング指導〜人工授精までを指します。
一般の産婦人科、婦人科で受けられるのは一般不妊治療までです。
その内容も、産婦人科の設備の中でできることに限られますし
不妊治療を専門に見ている先生とは知識や技術の範囲が違います。

人工授精も病院によってできることに違いがあります。
精子を子宮の奥に注入するには先生の技術が必要です。精子濃縮は設備の整っている不妊治療専門の病院では選択肢に入ってきますが、一般不妊治療しか行っていない病院では、選択肢がなく、そのような治療があるという説明も受けられないことがあります。一般不妊治療の病院にしか通院していないと選択肢がとても少ないのです。

・高度不妊治療（ART）は体外受精（IVF）顕微授精など高度技術を必要とする生殖補助医療を指します。
高度不妊治療を行う、不妊治療専門病院には産科は無く、病院内でお腹の大きい妊婦さんや赤ちゃんを見ることはほぼありません。

赤ちゃんが欲しい人は不妊治療専門の病院に通うこと

結論から先に言うと、不妊治療専門の病院が圧倒的におすすめです。
もし、通える範囲に不妊治療専門の病院がない場合は、産婦人科で体外受精が受けられる病院を探してみてください。
首都圏は不妊治療専門の病院がいくつかあり、選択肢がありますが
地方都市だと、産科と併設して体外受精に取り組んでおられる先生がいらっしゃいます。

高度不妊治療の病院だからできたこと

不妊治療の内容は、年齢やその人の状況によって変わるので
私の経験した一例をお伝えします。

・体外受精を含めた治療期間全体の見通しを立ててくれる
私の場合は、タイミングはすでに取り組んでいるので、次は人工授精を3回、その後体外に進みましょう。と言うようなことを、検査の数値や、今までの状況を見て明確な理由とともに説明してくれました。

・検査の内容が増えます
今までの病院ではわからなかった、フェリチンが低い、TSHが高いと言うことがわかり、貧血対策とTSHを下げる治療を受けました。
TSHに関しては、甲状腺の専門医にかかる必要がありました。

検査自体が無ければ発見させることがないので、他の病院で原因不明の不妊と言われていても、異常が見つかることもあると思います。
不妊治療専門の病院に転院して、先生の知識が深く説明がわかりやすかったので、とても安心したのを覚えています。

口コミはあまり気にしないこと

不妊治療の病院に限ったことではありませんが、病院の口コミは悪いものが多い。
体調が悪い時に行く場所なので、ネガティブな感情になる人の方が多いのではないでしょうか。特に、不妊治療の病院は赤ちゃんを授かるかどうかという0か1かの結果が求められる場所。
それと、すごく混んでいます。予約制でもかなり待ちます。
そして、20〜40代の妊娠を望む女性だけが待合室でずら〜っと待っている独特の雰囲気があります。患者同士で会話したり、情報交換できたら少しは気が紛れそうだと思うのですが、私はなかなか勇気が出ませんでした。
独特の雰囲気と患者さんそれぞれの事情があるので、悪い口コミはあまり気にしないようにしましょう。

病院選びで見るポイント

・先生、スタッフさんの人数
先生は2人以上いた方がいいです。その他、培養士、カウンセラー、栄養士などの在籍の有無も確認しましょう。
・定期的に通えるかどうか
一通りの検査には3ヶ月〜半年かかるので、通いやすも大事です。
・治療方針
体外受精にも刺激周期体外受精、自然周期体外受精など種類があるので事前に勉強しておくといいと思います。
その他
・治療実績・先生のブログや書籍・治療の方針・混み具合なども病院選びの大事なポイントです。

あまり調べすぎて悩むよりも、一度気軽に行ってみる、くらいの気持ちで受診してみることをお勧めします。ただ、どこの病院も混んでいるので、時間潰しの準備をしていくといいと思います。

初めから不妊治療専門の病院を選ぶその理由

ここまでお読みいただいて、高度不妊治療と一般不妊治療の病院の違いはお分かりいただけたでしょうか。
もし、今は体外受精を全く考えていないとしても、私は最初から不妊治療専門の病院に通って欲しいと思っています。
その理由は、検査に時間とお金がかかるからです。
月経周期に合わせた検査は3ヶ月から半年かかります。そして、数値は変化するので転院した場合再度受けなければならない検査もあり、時間とお金が無駄になってしまいます。時間がかかった場合、加齢による変化も起きてしまいます。
不妊治療中の1年はとても短いのです。

病院選びに限らず、不妊治療で1人で悩んでいませんか？
妊活のストレスはできるだけ吐き出して溜めないようにしてくださいね。

妊活中に病院選びのことを相談したり、話を聞いてもらう場所として
鍼灸院はとてもおすすめです。
体の調子も整います。