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題[岩倉VS川口]

(登場人物)
岩倉泰彦(先輩)
川口永治
おっちゃん

とある休日の昼前。天気は晴れ(少し雲がかかってる。)
岩倉がノソノソと歩いてくる。ふと立ち止まる。

岩倉「お〜懐かしいな。まだやってたんだ。ん?」

張り紙を見る

岩倉「え、閉じるんだ。マジか……ちょっと寄ってみるか。」

岩倉は、店に入る。その姿を見るヤツがいる。

?「おぉ〜懐かしい奴がいた。…あそこは……」

?は岩倉が入った場所に静かに入っていく。
中に入った岩倉は、懐かしそうに歩いている。

岩倉「いや〜懐かしいな〜」

後ろから声が聞こえてきた。

?「久しぶりじゃねぇか。」
岩倉「誰だ?……あ、川口…なぜいる?」
川口「なぜいる?別にいても良いだろ。散歩中にお前を見つけただけだ。」
岩倉「気持ち悪いな…お前…そっちの気あるのか?」
川口「ある訳ねぇだろ。そうだ久々に勝負しようぜ。」
岩倉「ほぅ〜勝負か…良いね。」
川口「やるか?」

二人は、スタスタと格ゲーの場所に行く。

川口「懐かしいな〜(岩倉に)腕鈍ってないか?」
岩倉「同じことを返すぜ。」
川口「け…それじゃあ、始めようか〜」

それぞれキャラを選ぶ。岩倉は、ノーマルな感じのキャラを選び川口は、トリッキーな動きをしそうなキャラを選ぶ。

岩倉「(キャラを見て)顔に似合わず昔からそういうキャラ選ぶだな。」
川口「お前もな、(小声で)顔に似合ってねキャラ使うな〜」
岩倉「良いだろう別に…好きなキャラ何だよ。」
川口「俺もこのキャラは使いやすいだよ。」

二人が、選び終えて第一ラウンドが始まる。
カチャカチャ…という音が響くなか岩倉が、いきなり仕掛けた。

岩倉「(キャラを動かしながら)よし……ここだ。おぅ〜ら」

岩倉が、カチャカチャと素早い動きを見せてキャラが必殺技を繰り出し川口のキャラを倒す。

川口「なぁ⁈」
岩倉「よし!(川口を見て何とも言えない表情をする)」
川口「何だ、まだ勝負はこれからだ。」
岩倉「おぅ、そうだな。次も、俺が勝つぜ。」

二人は、またカチャカチャと動かしだす。今度は、川口の操るキャラが必殺技を繰り出し岩倉のキャラを倒す。

川口「おぅし、(チラッと岩倉を見て岩倉と同じような顔をする。)」
岩倉「クッソ〜もう一試合じゃあ〜〜」
川口「おぅ!望むところじゃ〜」

再びゲームに向かう。今度は、それぞれ勝ち、負けがあり。三回…四回…五回……と続き二人はさすがに疲れ始める 。

岩倉「さすがに疲れたな。」
川口「無理はいけねぇぜ。今回は負け認めても良いだぜ。」
岩倉「誰が認めるか…とはいえ、疲れた。腕痛ぇな。」
川口「なら、次で勝負をつけようぜ。」
岩倉「良いね。ラストじゃ〜」

お互い引かず最後にひと勝負し始める。それを遠くから見ている人がいる。
互いに一歩も譲らず、時が経つ。
場所、ゲームセンターの入り口近くの椅子に疲れ座っている。

岩倉「勝負は俺が勝ったな……。」
川口「……今回は認めてやる。」
二人「疲れた〜」
岩倉「(しみじみと)互いにもう年だな。」
川口「まだそんな年でもねぇだろう。」
岩倉「へ…」

二人が、へばりながら話していると、後ろから聞き慣れた声が聞こえる。

?「元気そうだな。」
岩倉「誰?……あ、」
川口「(振り向く)おっちゃん。」
岩倉「おやっさん。久しぶりっすね。」
川口「おっちゃん元気そうだな。」
おっちゃん「おぅ、元気!元気じゃ。お前らも元気そうでなりより」

岩倉がふと質問をする。

岩倉「そういえばさ、ここ閉めるでしょ?」
川口「俺も気になってたぞ。」
おっちゃん「……そうだな、少し前から決めてたんだよ。まぁ〜このゲーセンは俺と一緒に育ったようなもんだからな。所々ガタがきてたから…もうな。」

おっちゃんの顔は少し寂しそうな表情をした後ぱっと二人を見て。

おっちゃん「俺な、孫がいるんだよ。凄く可愛いだぞ。今の生き甲斐だ。」
川口「孫いるの⁈」
岩倉「知らなかった。」

おっちゃんが明るく話しだす。

おっちゃん「今日な、ここ閉めたら息子夫婦と同居の話し合いだからもう行くな。」
岩倉「あ、そうなの。」
川口「分かった…長生きしろよ。」
おっちゃん「するは。(少し間をおいてから)じゃあな。」

おっちゃんは、ゲーセンの中に入っていった。
二人は、少し間があった後、川口が口を開く。

川口「泰、時間あるか?」
岩倉「え、時間?まだ大丈夫だ。」
川口「俺ん家こっから近いんだ。スマブラで勝負といこうや。」
岩倉「スマブラか…今度も俺が勝つぜ。」
川口「バカ言ってんじゃねぇよ。今度は俺だ。で、来るのか?」
岩倉「当たり前だろ…勝負しようぜ。」
川口「決まりだ。」

二人は、一路川口の家向かう。

岩倉「酒買ってこうぜ。それで、勝負も面白しれぇ」
川口「良し買ってくか。」

うだうだ何か言いながら、二人の姿が少しずつ見えなくなっていく。

「やっと書けた〜〜。
想像しながらどうぞ。」

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