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題[久留間と訳ありな先輩]

(登場人物)
久留間政則
黒戸勝哉

とある晴天。久留間が、塀の近くで誰かを待っている。

久留間「まだ出てこない……まさかもう出てきたか。」

久留間は、ソワソワしながら待っているとガチャと扉が開く音がする。

久留間「あ、開いた。」

扉から二人男が出てくる。

黒戸「(振り返り頭を下げる)お世話になりました。」
警官「うん、来るんじゃないよもう。」
黒戸「はい。」

警官が、扉の向こうに帰り、少し間があり黒戸がグッ〜と背伸びをする。

黒戸「いや〜〜良い天気だな。(辺りを見渡す)まぁ、誰も居ないよな」

呟いた後、久留間の方じゃない方向に歩き出す。それを見て久留間が声をかける。

久留間「先輩。」
黒戸「(久留間の方向に目をやる)え
⁉︎政則…何でお前ここに⁈」
久留間「いや〜〜後輩ですから」
黒戸「訳分かんねぇな。後輩ですからって」

少し間があり。久留間が口を開く。

久留間「どっか食べに行きます?奢りますよ。」
黒戸「奢り?本当か?」
久留間「本当っすよ。先輩に嘘ついたことあります?」

黒戸は、とぼけた顔で指で数える仕草をする。

久留間「え?ありましたか?」
黒戸「冗談だよ。それじゃあ行くか?」
久留間「ウッス。」

二人は、一路店がある方へ歩き出す。
少し時が経ち、少し賑わった商店街に入る。

黒戸「さてと、何食いたいかな〜俺は。」

黒戸は、キョロキョロ見ながら歩いている。少し歩いたところでスタッと立ち止まる。

久留間「どうしたんすか?」
黒戸「ここで良いや。」
久留間「え?ケンタッキーで良いですか?もっと良い所ありますよ。」
黒戸「ここにする。」
久留間「分、分かりました。何にします?本当に奢りますよ。」
黒戸「そうか……じゃあ……肉いっぱいのセットで頼むわ。」
久留間「分かりました。」

久留間は、列に並ぶ。黒戸は、席を取りに行く。
数分時間が経ち、久留間が大量のチキンセットを持って黒戸のいる席に向かってくる。

黒戸「おぅ、御苦労さんありがとうな。」
久留間「はい、どうぞ。」
黒戸「(すごい小声で)美味そうだ。」

少し間があり。黒戸は、一口食べだす。

黒戸「うめぇ〜〜〜この油が」
久留間「(食べながら)美味しっすね。」
黒戸「お前は、食ってんだろ。」
久留間「そんな食いませんって。俺も、今日久しぶりに食いますよ。」
黒戸「そうなのか。」
久留間「そうですよ。」

二人は、黙々と食べ始める。黒戸は、小声で感激しながら食べている。
少し時間が経ち、食べ終えた二人が外に出てくる。

久留間「食いましたね。」
黒戸「食った。」(満足気に)
久留間「次どうします?」
黒戸「ん?…油モノはもういいな……甘いのだな。」
久留間「好きですね〜」
黒戸「お前もだろ。」
久留間「まぁ〜」

少し間があり

久留間「少し歩いて甘いの探しますか?」
黒戸「そうだな……お前と?」
久留間「……まぁ、男同士で甘いの探すのは」
黒戸「まぁ〜互いに甘いの好きだから気にはしないけどよ。」
久留間「それじゃあ行きますか。」

二人は、甘いもの探しに歩き始める。

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