最近良かった音楽など ×2

Buddy / ‘Harlan & Alondra’

https://itunes.apple.com/jp/album/harlan-alondra/1412877809

オーソドックスなラップ・アルバムとしての良さ。そうそう、こういうのでいいんだよ、って感じ。
思えば一昔前の王道ヒップホップって、Dr.ドレだとかジェイ・Zだとか日本人の僕達には良く分からないものばかりだったけど、そうじゃなく、いわゆる文化系ブラックというか、ちゃんと音楽的に豊かなやつ。なおかつしっかりと大衆的な要素も兼ね備えてるやつ。
僕達はヒップホップにディスもビーフもサグ・ライフも求めてはいない。純粋に音楽として心地良く聴ければそれでいいんだよ。

そう、思えばケンドリック・ラマーが出てくる00年代前半あたりまでは、音楽的に聴けるラップってさ、カニエとかコモンとかドレイクくらいしかなかったじゃん?だからその反動もあって、音楽としての強度がちゃんとしてるラップほど聴いてて楽しいものは無いんだよね。
特にコレはリリックもトラックも異様にクオリティが高く、群を抜いてポップ。「泣き」の要素がふんだんにあるのもポイント高いです。スヌープ、A$AP Fregなど客演も豪華。おススメ。

Noname / ‘Room 25’

https://itunes.apple.com/jp/album/room-25/1436063073

ファーストが凄く話題になったよね。
Chance the rapper周辺から出てきた女性アーティストのセカンド。
このアルバムは僕にネオ・ソウルとネイティヴ・タンの先にある光景を見せてくれたという意味で何物にも代え難い輝きを放っている。

サウンドとしては凄くヘルシーで自然志向な音だから、一般的なヒップホップのトラックの作りからは大きく離れていると思う。
例えるならJBでもスティーヴィーでもなく、キャロル・キングやジョニ・ミッチェルなんかを参照した上で作られたヒップホップアルバム、と言えるかもしれない。
あと感覚的な話でいうと、ここには超現代的なニュアンスと、時代遅れなヒッピー的ニュアンスが同居していて、そのバランスが凄く面白い。高層ビルの屋上に人工的に作られた自然庭園のような、そんな趣がある。
まあいずれにしろ、新たな音楽の登場をリアルタイムで体験できる喜び。それに尽きます。2010年代の名盤の一つとして語られるべきアルバムだと思う。フィジカル出ないかな〜。

#music #review

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