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フィールドレポート

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2022年3月の記事一覧

改訂 Field report

3月23日のField report の改訂版です。写真の追加と地図をアップデートしてあります。

Field report 16.Mar.2022

 昨日3/15、発達しながら接近通過した低気圧の影響を受けて、南(S~SSE)よりの風雪が強まり、春のやや湿った新雪が20㎝降りました。標高約700mを境に上と下とでは雪質が違い、上の雪は斜面向きにもよりますが春の新雪を楽しめました。この20㎝の新雪は3/14クラスト層の上に載っていて、弱層はないものの、明らかに異なる境界面があるのが分かります。雪崩リスクは高くなかった日でしたが、急斜面35度↑、

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Field report 11.Mar.2022

山は春に移行しています。標高、斜面向きの違いで、様々なスノーコンディションとハザードが存在しています。思慮深く慎重な行動が求められる季節です。悪い事ばかりではなく、良い事にも巡り会う事ができます。今日はSW~S~SE向き斜面の大部分は、一昨日、昨日の日射と気温によるサンクラストで、特に700m以下の森の中は厚いクラスト、シュプールの跡、湿雪の雪玉が転がった跡などが混在していて滑走困難な状態です。

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Field report 8.Mar.2022



昨夜から今朝そして今も降っている雪は、風の影響を殆ど受けていない結晶の大きいソフトな雪で、旧積雪面との結合も良い!一昨日の暴風でギタギタになった雪面も約20㎝のソフトパウダーに覆われていた。雪崩情報にあるように雪崩リスクは下がってきているが、気温の上昇によりウィンドスラブが柔らかくなるタイミングで、負荷や刺激がその下の弱い箇所にダイレクトに伝わる可能性もあるので、特に標高900m以上、昨日まで

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Field report 7.Mar.2022

3月7日:今朝は低気圧は東海上に抜けましたが、依然 気圧の谷の中でした。気温は-10℃@標高1,000m、降雪15㎝@山麓。昨日夜中、北寄りの暴風はN最大30m/s@花園山頂標高1,030m、26m/s@アンヌプリ標高1,150m、22m/s@モイワ標高840m、NE25m/s@五色温泉760mを記録しています。その後風は落ち着きましたが、早朝には再び最大20m/s前後の北寄りの風が吹いていました

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Field report 6.Mar.2022

前日からの状況と併せて、本日の様子をお伝えします。

 3月5日:朝は降雪0㎝、前線を伴った低気圧が日本海側から接近中で、早朝から南寄りの風(SSE~SE)@標高950m以上では最大18m/sと上がってきている。これから前線と低気圧の接近通過と共に天気は荒れ模様で、風向きもS→SW→NWへとシフトして風雪も強まる見込み。3月5日層が形成される。この3月5日層は標高700m以下SW~S~SE斜面で

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