名大文学部のざっくり就活解説

どうも、ラクガキニンゲンです。

僕は名大文学部の四年生で、つい先日就職活動を終えた者です。

さて、僕が就職活動をしていくなかで死ぬほど思っていたことは「情報がない」でした。

情報がない。就活に関する情報がない。

就職活動をするにあたって、何から始めればいいのか。どうやって企業を選べばいいのか。インターンにはどれくらい参加すればいいのか。業界って何なのか。ESって何なのか。

そういった情報はインターネット上に溢れているんですが、耳障りの良い言葉ばかりで実際どうなんだろうってのも多いんですよね。そこで本日は、僕の経験をもとに「就活でいつ何をすればいいのか」「名大生にお勧めなイベント・サービス」をざっくり書いておこうかなと思います。

先に書いておきますが、就活には人それぞれ千差万別の手法があります。あくまで一意見として捉えてください。

あと、この記事は「年収や安定度にある程度こだわりたい」「大手企業がいい」と考えている方向けです。ベンチャーや中小企業については他をあたってください。







1.就職活動のスケジュール

私は、就活は主に三つの時期に分けられると考えています。

「3年夏」「3年秋冬」「3年春〜」という区切りです。それぞれについて説明していきます。(3年春〜の本選考についてはあまり詳しく書かないつもりですが、一応書いておきます)





⑴3年夏   -   業界企業選び+夏インターン

3年夏です。人気企業はインターンを開催しているところばかりです。3年夏では「ざっくり業界や会社を絞り込む」「インターンに参加する」ことを推奨します。


①ざっくり業界や会社を絞り込もう

夏のうちにざっくり業界や会社を絞り込むといいです。例えば「自動車メーカーで安定的に働きたい」とか「メガベンチャーでバリバリ働きたい」とか、「業界は関係ないけど年収重視で働きたい」とか、「業界は関係ないけど愛知県で働きたい」とか。選考を有利に進めたければインターンに参加する必要があり、インターンに参加するにもどの企業か選ぶ必要があるからです。まあ、夏に決めた志望先なんて変わることが多いのでざっくりで大丈夫ですけどね。

・ただ、就職のことも考えて名大に来たならば、年収や会社規模にもこだわりたいという方も多いでしょう。マイナビやリクナビで企業検索をするとき、年収や会社規模でフィルタリングすることはできません。やりがいをゴリ押ししてくる不透明な企業も多くヒットするので、企業探しには使い勝手がいいとは言えないかもしれません。そこで、業界や会社を絞り込む方法を教えようと思います。

・業界を絞り込む方法として「業界地図」という本が非常に参考になります。業界ごとにどんな会社が強いのか、「自動車はトヨタが強い」くらいなら分かると思いますが、「半導体は東京エレクトロンが強い」とかは分かりませんよね。そういうのが分かります。

・会社を絞り込む方法として「就職四季報」という本が非常に参考になります。平均年収や有給取得率などの信頼できるデータもありますし、企業ごとの強みなどの分析も載っています。「伊藤忠商事は平均年収1521万」とか、就活始めたばかりだと知らない方もいますよね。

「名古屋大学企業研究セミナー」も参考になります。名大生がよく受けるような企業が厳選されたイベントです。就職のことも考えて名大に来たならば、「名大生に人気があるし、名大生を欲しがっている企業」にどんなところがあるのか知っておいて損はないでしょう。コロナの影響で21卒(現4年生)向けのものはなくなってしまいましたが、イベントのチラシ画像から参加企業を見ておくといいかもしれません。


②インターンに参加しよう

・そもそもインターンシップとは「学生が企業を知ったり企業で成長するためのイベント」のことです。本来ならば企業で働いて成長するみたいなイベントのことを言いますし、実際理系向けのインターンは現場で働くことも多いです。

・インターンを申し込むには、マイナビやリクナビなどで申し込むか、企業HPで直接申し込む必要があります。インターンに参加するにもWebテストを受けたりES(エントリーシート)を書いたりしなければならないことがあります。つまり、インターンに参加できるかという競争が始まっているかもしれないのです。選考対策については後述しますので、そちらを呼んでください。

・文系は業務理解のためのワークや職場見学、座談会などのイベントが多いです。会社の事業や社員の方々について、よりリアルな情報が得られるので参考になることも多いです。

・企業によりますが、インターンに参加すると選考で有利になることが多いです。「GD(グループディスカッション)で能力を見てもらって選考を一部スキップさせてもらう」「早いうちからインターンに参加することで入社意欲の高さをアピールできる」「インターン参加者だけの低倍率な選考を受けられる」などのことが起こるかもしれません。



⑵3年秋冬   -   秋冬インターン+本選考準備

3年秋冬です。企業選びを進め、参加すべきだと感じるインターンがあれば参加しましょう。しかしそれ以外にも、本選考に向けて準備していく必要があります。


③本選考への準備

自己分析と業界分析と企業分析をする必要があります。

・自己分析とは、「就活の軸を決める」「自分の強みを知る」ために自分について行うことです。就活の軸とは「金融業界で働きたい」や「若いうちから活躍したい」などのどんな企業を受けるかという基準です。また、自分の強みとは「リーダーシップがある」「継続力がある」などの社会で活躍するにあたって役に立つであろう長所のことを言います。

・自己分析を行う方法としては、「今までの人生から考察する」「知人に聞いてみる」「自分の将来ありたい姿を想像する」などがあります。人生のうちかなりの時間を仕事に使う以上、給与や福利厚生だけでなく仕事スタイルやキャリアプランについても考えなくてはなりません。「激務でも高給がいい」とか「転職してキャリアアップするより一つの企業で働き続けたい」とか、そういう話です。

・業界分析とは、「その業界ではどんな仕事をするのか」「その業界は今後どうなるのか」といった分析です。業界選びのためだけでなく選考突破のためにも、理解度を高める必要があります。「自動車業界では完成車メーカーと部品メーカーが〜」「酒業界では若者の酒離れが〜」という事情を知った上で面接に臨めば、選考突破もしやすくなるでしょう。

・企業分析とは、「その企業ではどんな仕事があるのか」「その企業の強みや弱みは何か」「その企業の今後目指す姿は」などの選考突破に必要不可欠な分析です。就活では「なぜ御社がいいのか」「御社で達成したいこと」をほぼ必ず言うことになるので、理解度を高めてこれらを考えておく必要があります。

・このあたりでOBOG訪問を行ってもいいかもしれません。名大出身のOBOGがいる企業ならば、名大出身の社員に話が聞けるかもしれません(各分析に役立ったり志望度アピールにつながったり選考のことを聞けたりします)。ただ、僕はOBOG訪問を一回も行わなかったので(本選考の途中で名大出身の先輩と話す機会を設けませんか、と企業の方からお声がけをして頂いたのもあります)ここではあまり解説しないでおきます。



⑶3年春〜   -   本選考

3年生2月か3月あたりから、本格的な選考がスタートすることが多いです。就活ルールが解禁したってニュースがあると思います。これは「就活開始時期が今までの3月1日からとは限らなくなった」ということですが、僕の感想としては、21卒の選考は実際に早期化していたと思います。2月から本選考を開始する企業もまあまあありましたし、大抵の企業の早期or一次募集は3月中旬までに締め切られていました。4月末までに内定が出る場合も多いです。何が言いたいかというと、とにかく早めに情報を収集し、早めに行動した方がいいということです。


・本選考では、「①会社説明会を受ける」「②Webテストを受ける」「③ES(エントリーシート)を提出する」「④GD(グループディスカッション)を受ける」「⑤面接を受ける」といったステップを踏むことが多いです。

・会社説明会を受けましょう。合同説明会やリアルタイム形式のWeb説明会でいいです。プレエントリーした企業でWeb説明会のアーカイブスが見られることもありますが、会社説明会に参加したかどうかで志望度が見られていることがあります。参加した方が無難と言えるでしょう。

・WebテストやES、GD、面接については後述します。

受ける企業数は最低15、できれば20程度を推奨します。私は10社ほど受けましたが、正直ギリギリの戦いでした。競争率が思ったよりエグいこともありますし、面接は運要素も絡むので10社では少ないと感じます。

練習で適当な企業を受けましょう。誰でも最初は面接下手です。会話やコミュ力に自信があっても、面接におけるコミュニケーションは独特なので全力は出せないと思った方がいいです。なので最初から第一志望を受けたりするとヤバいです。友達と練習したり大学のキャリアセンターをいいですが、実際に企業を受けたりするのもいいと思います。





2.選考対策

選考には前述の通り「Webテスト」「ES(エントリーシート)」「GD(グループディスカッション)」「面接」といったものがあります。インターンに参加するにあたってもこれらで選考が行われる可能性があるので、是非知っておくといいと思います。



⑴Webテスト

Webテストとは「SPI」や「玉手箱」など多数の種類があるテストのことです。国語や数学などのテストが行われる能力検査や性格や価値観などを調査する性格検査があります。

能力検査については、国語数学ともに高校レベルの問題が出ると考えてください。真偽は不明ですが、「人によって学力レベルに合った問題が出る」という説があります。ネット上では「小・中学校レベルしか出ない」という風説もあるようですが、少なくとも僕はゴリゴリの確率ばかり出題されました。7C2=21みたいな。「玉手箱」は特に難しい問題も多いので、油断せずに勉強することをお勧めします。

性格検査については、「一人で仕事がしたいor仲間と仕事がしたい」などの性格に関する検査です。個性の話なので特に対策は必要ないと思いますが、「気が沈むことがよくあるorない」といったような質問でストレス耐性が見られているなどの可能性があります。ある程度調べておいてもいいでしょう。



⑵ES(エントリーシート)

ESとは履歴書みたいなものです。自分の経歴やら志望動機やら学生時代に力を入れたことやら自己PRやらを書きます。インターンでも大抵これが必要です。

・経歴については、今までのことを嘘偽りなく書けばいいと思います。ついでにここで言っておくと、留学経験や資格は思ったほど重視されず、それよりもポテンシャルや人柄を見られていると思ってください。外資系などは英語力を重視していることもありますが、基本的に留学経験だけでは強みにはなりえず、「留学時にどれほど学び、周りの人とどのように関わったか」「どんな努力をどれほど積み重ねたか」といったことの方が強みになります。

・志望動機では、「なぜ他社でなく貴社がいいのか」「具体的に何を達成したいか」を書くといいと思います。「貴社には社会貢献性と将来性があり」なんていうどこにでも当てはまることを書いてると普通に落ちます。また、自分自身の経験も絡めて書くと説得力が増すでしょう。「私が貴社を志望する理由は、貴社の商品は他のどの企業よりも〜という点でお客様目線で作られていると感じたからです。私は貴社の商品を実際に使用するなかで、こんなにも消費者を思いやった商品があるのだと感激し、貴社で新たな商品をプロデュースしていくことでより沢山のお客様に...」 みたいな。

・ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)では、「何を行い、どんな困難があり、それをどんな風に乗り越えたか」という点を押さえて書くことが大事です。私の場合は「演劇活動を行い、最初は音響チームが育ちきっていなかったが、積極的な教育と適切な人材配置を徹底して乗り越えた」みたいな。最低限この3ステップを書くことが大事です。正直これは語り尽くせないのでネットの記事かYoutubeの動画を見てください。

・自己PRでは、「自分にはどんな強みがあるか、どんなエピソードでそれを発揮したか」というのが典型的パターンです。ここで大事なことは企業が求める人物像に合っているかどうかです。完璧に嘘をつく必要はありませんが、企業が求める人物像に合うように書き方を工夫することは大事です。「チャレンジできる人材が欲しい」という企業では「チャレンジ精神があります」、「協調性に優れた人材を求める」という企業では「チームワークがある」といったような具合です。


⑶GD(グループディスカッション)

GDとは、集団で何かのテーマについて議論する選考です。4~6名くらいのグループで与えられたテーマについて議論し、まとめて形にします。(代表者が発表するケースもあります。)

僕が経験したのは「かっこいいコーヒーのCMを作る」という内容でした。模範解答としては「かっこいいとは何か」という定義付けから議論し、アイデアを発散させ、それを集約して何らかの答えを作り上げるのが良かったみたいです。(僕はそこまでできませんでした...)

ここで重要なのは、大抵の場合見られているのは結果ではなく過程だということです。結論の内容が大事なのではなく、結論に至るまでどんな議論をしたかが大事だということです。GDでは「人の意見を上手く取り入れる」など議論の姿勢が重要なので、チームワークを意識して議論するようにしましょう。

なお、21卒はコロナの影響で対面選考が難しいことから、ほとんどの企業でGDが中止になりました。なので僕はほとんど知見を持っていません。



⑷面接

面接については語ることが多すぎて書ききれません。幾つか基本的なアドバイスをすることに止めようと思います。

身だしなみに超注意しましょう。髪型やら就活メイクやら、気にしすぎるくらいで丁度いいと思います。ちなみに服装自由や私服指定などの場合についてはオフィスカジュアルという基準(?)がありますので、参考にするといいと思います。

明るくハキハキと話しましょう。「は?」ってなるくらい大前提の話ではありますが、実際死ぬほど重視される内容です。程度については企業や面接官にもよりますが、

結論ファーストで話しましょう。ぐだぐだと話の経緯を話すよりも先に結論から入った方がいいです。例えば、志望動機を伝えるとき「私もともとこういう性格だったんですけど、御社の製品である〇〇に感動して、これを世界に広めたいって思って〜」というよりも「御社の製品を世界に広めるためです。私はこういう性格で、御社の製品である○○に感銘を受けました。〜」という方が話がわかりやすいんですね。

対話形式で話しましょう。演説と呼ばれるような「学生が一方的に話し続ける」スタイルではなく、「学生が短めに話をまとめることで面接官と対話する」スタイルを取りましょう。僕個人も対話形式にしてからは選考の通過率が上がりました。なるべく面接官に多く質問をしてもらうことで学生側への理解度を高めてもらえる効果があります。

・対策を怠らないようにしましょう。後述するOneCareerなどのサイトに今までの選考の情報などが載っていますので、過去の質問を可能な限り全て確認し、回答をあらかじめ作るくらいの準備をしていくといいと思います。





3.名大生にオススメのイベント・サービス

ここでは名大生にオススメのイベントやサービスを個人的経験からお伝えします。名大生が志望する企業が参加するイベントには参加するべきですし、参考になるサイトは参考にすべきです(婉曲的表現で問題発言を回避)

繰り返しますが、大手企業の親会社メインで見ている人向けです。ベンチャー企業についてはオススメしないサービスでも見つかる場合があります。


⑴オススメのイベント・サービス

名大企業研究セミナー...絶対に参加しましょう。一番参考になると思います。

ナビサイト系合同説明会...名大生が多く志望する企業も参加することが多いです。社員さんと話せる数少ない機会ですし、ぜひ参加すると良いと思います。ただし、出展企業は必ずチェックしておきましょう。

レクミー合同説明会...「高学歴のみのイベント」として主催されているイベントです(炎上が怖くないのかと思いました)。ただ、実際名大生がよく受けている企業が多く参加していました。商社系や金融系の企業が多かった印象があります。

マイナビ/リクナビ...入れておくといいです。企業選びにはあまり使えませんが、インターン申込とかプレエントリーとかには使えます。どちらでもいいですが、個人的にはマイナビの方が若干便利だと思います。

OneCareer...過去の選考についての情報投稿サイトです。選考フローや選考でどんな質問が聞かれるかなどで非常に参考になります。

OpenWorks...会社についての口コミサイトです。あくまでインターネットの情報ですが、口コミサイトのなかでは見やすいし情報量も多いと思います。類似サイトの「カイシャの評判」は情報が古いと感じます。

名大キャリアセンター...就職活動に関するセミナーを開いてくれたり、相談に乗ってくれるところです。マジで利用した方がいいです。友人と面接練習したりするのもいいですが、名大キャリセンの方がレベルが高いと思います。マジで利用しましょう。

NU-NAVI...過去の名大生たちが就活体験記を投稿するサイトです。結構便利です。丁寧な人は面接での質問内容まで書いてくれています。名大ポータルから飛べます。

みん就...就活系掲示板サイトです。同じ企業を受ける人たちと情報交換ができますが、5chと本質は変わらないのであまり信用しすぎないようにしましょう。それでも合格/不合格の見極めや選考についての情報収集がしやすいので便利です。

就活系Youtuber...Youtubeも意外と情報収集に使えます。Utsuさんやトップ就活チャンネルさんは結構参考になります。エルトさんやFラン大学就職チャンネルさんも参考になります。


⑵オススメできないイベント・サービス

OfferBox...大手企業の親会社を受けたいと考えているのであればオススメしません。早期に面接練習としてどこかを受けたいのであれば良いでしょうが、基本的に子会社か中小企業が多いです。これを利用してる大手企業はニトリくらいしか知らないです。あくまで推測ですが、オファー型サービスであるキミチカやナビサイトのスカウト機能なども同様かもしれませんね。

キャリタス就活...内定者ESを閲覧するために登録しようか迷うかもしれませんが、OneCareerの方が充実しています。

MeetsCompany...内定直結と銘打ったイベントですが、内定直結する可能性はほぼ0らしいです。参加企業はあまり名大生が受けない企業ばかりです。無限にメールが来ます。もし出展企業の例を見て気になった企業があれば、そこにインターンを直接申し込んだ方が早いと思います。

FutureFinder...OpenWorkのために登録しましたが、これでは30日間閲覧可能になるだけですよね。OpenWorkのスカウト機能だったかに登録すると180日閲覧可能になるので、そちらにしてください。名大生が気になる企業は少ないと感じました。

新卒エージェント...個人的には、名大生には群を抜いてオススメできないと考えます。「ナビサイトに登録しても埋もれてしまい、内定者を得られない企業が利用する」と説明を受けました。実際、名大生が一人も行かない企業しかないと感じました。





4.最後に

21卒名大文学部の一人である僕の経験を書いてきましたが、総括すれば

「就活は情報戦だが、大事なのは有益な情報のみ」

「就活は事前準備するかしないかの勝負」

こんなところでしょうか。今までの名大生のような就職活動を行うなら、ネットの情報を闇雲に集めてイベントに片っ端から参加することに意味はないと感じました。

分からないことがあればいつでも質問してください。就活は情報戦です。リアルの人間の声が一番信頼できる情報ですし、私以外でも大抵の先輩は質問すれば親身に答えてくれると思います。

それでは、多数のNoteの中から当Noteを読んでいただきましたことに感謝するとともに、皆様の御健康と就職活動の成功より一層のご活躍をお祈り申し上げます。

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