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その買い方ホントにお得?

安く買いたい、安くサービスを受けたい。
これは誰しも思う事ですが、その買い方、実は損してます!
※投資の話ではありません。今回は番外編なので新NISAもiDeCoも関係ありません。


1.その買い方、ホントにお徳ですか!?

私は2つの仕事をしており客商売がメインなのですが、以前このような事がありました。
何件も値段を聞いて回って、一番安い所を調べているのです。
商品自体はうちで販売している2~3千円の物でどんな会社でも使っているような物です。
それを何十個とかではなく、1個希望という事なのです。
店舗によって値段差は1.5倍位あるにはあるのですが、その人の人件費いくらかかってるの?と疑問に思ってしまいました。

実はかくいう私も価格.comなどで一番安い購入先を調べてから購入するスタンスをビジネスでもプライベートでも徹底していたのですが、商売をやっていく中で考え方が変わってきたとう経緯があります。

例えば、職場で使うトイレットペーパーやティッシュペーパーは、近隣のドラッグストアより安い少し離れたディスカウント店に買い出しに行っていましたが、その労力と時間を考えると近隣のドラッグストアで購入した方が合理的なのです。
遠い所への往復で仮に15分余分に時間をかけたとなると、それを従業員に頼んだら、たとえアルバイトだとしても購入費の差額より人件費の方が高くなる場合があります。

では、安く買う為にオーナー自ら自分で買いに行く分には良いのではという考え方もありますが、これがまた仕事が忙しいと結構負担となります。
仕事でクタクタな状態に拍車がかかり、その分パフォーマンスが落ち、やりきれない仕事が増えて、そのまま損失となったり、その分の肩代わりする人の人件費が嵩んだりするわけです。

それなら、仕事が閑散期ならそれで良いかというと、そういうわけでもないと思います。
少し安く済ます為の買い物に時間を費やすのではなく、どう売上を上げるか、伸ばすかという事に費やすべきではないでしょうか。

2.安く買えない悔しい気持ち


実はこれが一番大きく、トータルの合理的な損得判断の弊害になっているように思います。
10分余分に歩けばトイレットペーパーが100円安く買えるのに、近い方で100円高く買うのは悔しいのです。
このような心理が、長く続いたデフレの要因でもあり、適正とは思えない薄利での商売を助長してきた事は否めないと思います。

3.男女の違い!?


日々の生活で買い出しを行っている主婦は節約志向で値段にもシビアかと思いますが、実はそうでもない部分もあったりします。

とある記事で、「良いと思ったらメルカリでサクッと購入する女」「価格を競り合ってヤフオクで購入する男」というような男女の傾向の違いを取り上げていました。
メルカリなら値下げ交渉で安くなる可能性がありますが、ヤフオクは逆で競り合うと高くなるのであり、物を安く買う事とは逆行しているにも関わらず、その手段を選ぶのには大昔男性は狩りをして人と競り合っていたからでしょうか。

また、別な例では、夫婦で会社を営んでいる知人がおり、その会社から仕事をたまに頂くのですが、旦那さんの方はネットの安値を既に把握していて、ネットでは頼みにくい隙間部分のみうちに頼んでくるのです。
一方、奥さんの方はこちらからの値段の提示に対して、一度持ち帰ってあいみつを取るような事はあまりせず、納得がいけばその場で決めてくれる感じです。(ちなみに奥さんが社長です)

後者の女性のように皆、価格に対して寛容であれば、薄利の行き過ぎを抑えられ、商売がやり易くなるではないでしょうか。

4.会社で買い物の頼み方

不動産屋さんで事務アルバイトをしている知人から聞いた話ですが、事務用品などの買い物で「一番安い所で買って」と指示を受けるそうなのですが、私は「一番合理的な所で買って」という指示が一番適切ではないかと思います。
それでも安さを優先したいなら「なるべく価格が安くて合理的な所で買って」という具合です。

5.他にもメリットがある?

前項「4」のような頼み方は他のメリットも期待できそうです。
「一番安い所で買う」という単純な行為が、「一番合理的な所」となると、
どうすれば良いか考える必要が出てきます。
そうすると、仕事のやり方に変化が起こるかもしれませんし、買い物以外の他の場面でも意図的に「一番合理的な方法で××して下さい」と仕事を振ってみてはいかがでしょうか。
それが一つのきっかけとなって、有意義なディスカッションに繋がるかもしれませんし、言われなくてもいつもベストな方法でやっていますと言わんばかりの場合でも、あらためて「合理的」という言葉を付けることで、今までの方法でホントに良いのか、再検討してみるのも良いでしょう。

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