金曜 #10

まず初めに鳥山明先生のご冥福をお祈りいたします。
鳥山先生は我々に素晴らしい漫画と教えを授けてくださいました。ドラゴンボールはバイブルの一つです。

ということで本日の内容に入ろうと思う。今週ご紹介するのは伊坂幸太郎著「重力ピエロ」。この小説は一言で言えば遺伝子と家族の話である。
あらすじを少しだけ紹介しておくと、仙台に住むある兄弟が連続放火事件に巻き込まれながら自分たちの生い立ちと父の死と向き合っていく物語である。ミステリーのテイストで話が進み、章立ても短く読みやすいためおすすめしたい。

先ほどの「遺伝子と家族の話」という一言にすべてが集約されているが、それ以外にも素晴らしい点いくつもあるので今日はそれらを紹介できればと思う。

まず一つ目がこの本の書き出しである。以下、その引用

「春が二階から落ちてきた。」

これが重力ピエロの始まりの一行である。こんなにもおしゃれな書き出しをいまだかつて見たことがあるだろうか?私はない。恐らく今後の人生で出会うこともないだろう。そう思わせるほどの、短くも興味を惹く最高の書き出しである。この書き出しを見るために本屋に立ち寄る価値がある。

二つ目は台詞の数々である。
伊坂幸太郎の小説と言えば、その魅力的なキャラクターとセリフ回し、テンポの良い会話が特徴である。その中でも重力ピエロは、おしゃれな言い回しに感動が乗ってくる。以下いくつかのセリフを引用したいと思うが、誰のセリフか、どんなシチュエーションかを同時に書くことはあえてしない。気になった方は是非書店に立ち寄ってほしい。

「未来は神様のレシピで決まるんです」

「本当に深刻なことは陽気に伝えるべきなんだ」

「俺たち兄弟は最強じゃないか、兄貴」

「お前は俺に似て嘘が下手だ」

「なんだよ、遺伝子、関係けえじゃんか!」

「春が二階から落ちてきた。」

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?