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2020年出版物 ジャンル別トピックス①(書籍)

※文中の累計部数等は2020年12月11日時点のデータです。

・書籍 全体概況

■新型コロナの影響を大きく受けた一年

2020年は、出版業界も新型コロナウイルスの影響を多分に受けた一年であった。新刊刊行にも影響をきたし、新刊点数は4月以降減少し、4~8月期合計では前年と比較して1割程度の減少となった。

また、4月の緊急事態宣言を受けて、休業や時短営業を余儀なくされる書店様が相当数あった一方、「巣ごもり消費」「おうち時間」といったキーワードに象徴されるような本の需要が高まった。

ジャンルとしては、学校の一斉休校の影響を受けて自宅学習の需要が高まり、学習ドリルなどの参考書や図鑑など学習要素のある児童書が好調であった。また多くの大学がリモート授業に切り替わったことで、教科書の購入率が上昇し、大学教科書用専門書の売上は例年よりも伸びている。

新書ジャンルでも、コミック「鬼滅の刃」の大人気を受け、ノベライズ4点が大きく部数を伸ばし、書籍においても売上を牽引する存在であった。

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